第二章 Re:Member エピソード21 Autumn wind stands
お久しぶりです。
最新話になります。
是非、読んでください。
夏祭りの日。
俺は綾瀬さんとの待ち合わせ場所である会場近くのコンビニに向かっていた。
携帯を見て時間を確認する。よし、まだまだ余裕があるぞ。
なんといっても今日は夏祭りの日だ。久しぶりにみんなに会える!
ずっと家に引きこもっていた俺だから夏の日差しにはめっぽう弱い。だから誘われなければ外出することなんてしたくないのだ。
「あちぃ〜」
やっぱ出なければ良かった。なぜこんな暑い日に祭りをやるのだろう。嫌だ。帰りたい。あーもう無理。来なければ良かった。
そう思っていたら、待ち合わせ場所のコンビニに着いた。
中に入って涼しもう。そう思った俺は店内に入ることにした。案の定、店内は涼しく、外から聞こえてくる蝉達の鳴き声によって少しだけうるさかった。
そんな蝉達の鳴き声はこれからのことを表してるかのようにうるさく、自分たちだけで盛り上がってるかのようだった。
「あ、いたいた。」
こちらに向かって歩いてくる白とピンクの色合わせの浴衣を着た少女。
綾瀬さんだ。隣には濃ゆい紫の甚平を着た木崎さんがいる。「待った?」と聞いてくる綾瀬さんに対して「いや、そんなに待ってないよ。」とスカした男のような返事をする。べ、別にカッコつけたわけじゃないから!女の子と会話するのが久しぶりだったから緊張したとかじゃないから!
「とりあえず、行こっか!」
綾瀬さんの言葉によって俺と木崎さんは会場に向かうことにした。
夏祭りの会場は咲瀬神社だ。ここの夏祭りに来るのは久しぶりだ。
「おぉ!やっと来たか!」そう言ってこちらに手を振りながら向かってくるのは大輔くん達だ。
いつものメンバーで楽しむのか。さっきまでの俺は暑いということに嫌悪感を抱き帰りたいと思っていたけど、今じゃそう思っていたことが恥ずかしいくらいだ。
「楽しみだね、祭り。」綾瀬さんが俺にそう言ってきた。俺はスカした男のような感じにならないように「うん、沢山の思い出が作れるように楽しむよ。」と返事をする。
「そういえば、久しぶりなんだよね。ここの祭りに来るのって。前に来た時は友達と2人で来て直ぐに帰ったし。こんなに大勢で来たのって・・・」
あれ?
なんで、思い出せないのだろう。
あんなに楽しかったはずなのに思い出せない。
思い出せなくて悩んでいると綾瀬さんが青ざめた表情で「蒲池くんは今日帰ったほうがいいかも。」と言い出してきた。
「おいおい。自分から誘っておいてそれはないだろう。」俺がそう言った次の瞬間、「蒲池くん、逃げて!」
綾瀬さんは大声を出せない人だと思っていた。だから動けなかったのだろう。
初めて聞いた彼女の大声は少し震えていた。なにかに怯えているような声だったからだ。
そしてそのなにかはもう近くにいたのだ。なぜ知ったのかというと
「良太朗?」
という懐かしい声が聞こえたからだ。
その懐かしい声が聞こえた瞬間、まるでブラウン管のテレビの映像が消えるかの如く目の前が真っ暗になった。
目を覚ますとそこには見知らぬ天井と見たことの無い医療機器が広がっていた。
読んでくださりありがとうございます。




