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咲瀬町の小さな物語  作者: しょーたろー
第二章 Re:Member
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第二章 Re:Member エピソード19 Continuity is power

さっき投稿した続きです!

是非、見てください!


俺は今日の夜のことが頭から離れなかったからか眠ることが出来なかった。

いや、帰ってきてそうそう寝たのが問題だったかもしれない。


「眠そうだね?なにかあったの?」そう心配している綾瀬さんと一緒に学校に向かっている俺は眠気眼を擦りながら歩いている。

この際だから綾瀬さんに話してみるか。そう考えた俺は綾瀬さんに昨日の夜あった出来事を話してみることにした。


「そんなことがあったんだ。大好きだからこそ忘れて欲しいか。うーん。複雑だねぇ。」


そう言った彼女は腕を組んで悩んでいる表情をしていた。

「なんで複雑なの?」俺がそう質問すると彼女はこう言った。


「多分だけど、その方がみんなのためになると考えたからじゃないかな?その人にとって友達と過ごしてきた時間はかけがえのない宝物だから、お互いのために守ろうとしたんじゃないかな。」


「守るって忘れて欲しいと願うことがそれに繋がるの?」


「それは人それぞれだと思う。自分のことを忘れた方がその友達にとって幸せなことがあると思うの。例えば忘れて欲しいと願った少女は亡くなったら友達はみんな悲しむでしょ?悲しいと思うのはその人と作ってきた時間があってこれからも作っていこうと約束し今を過ごしていたからだと思う。それに囚われていたらお互い報われないと思うの。友達の分まで生きて欲しいって言葉の意味は多分、心の中で生き続けるからこそ後ろを振り向かずに前だけを進んで欲しいって意味だと私は思う。」


「そっか。」


俺は素っ気ない言葉で返事をした。

一理あるような理由だけど、やっぱり俺はそう思わない。そう思わなかったからこそそんな返事しかできなかったんだと思う。

その理由だと悲しんでる人達の気持ちを無視している。

どれが正しいかなんて無いだろう。けど、友達の分まで生きて欲しいという言葉だけは共感できた。


「俺さ小学生の時に転校した幼馴染がいたんだ。

その子が俺に言った最後の言葉は『私の分まで生きて欲しい』だった。どうしてそう言ったのか分からないしその子の顔すら思い出せないけどその言葉は守り続けてる。それに、会えるんだよね。」


「会える?その子に?」


「うん。その子はこの学校の俺と同じ3年生なんだ。そして卒業式の日に咲瀬公園の大きな木の前で会う約束をしてるんだ。その子がどんな子だったか思い出せないけど、あの時以上の気持ちになると俺は思ってるよ。」


俺は素直に過去のことを話した。どんな子だったか思い出せないなんて最低最悪極まりない。けど本当に思い出せないんだ。まるで誰かが仕組んだかのように思い出せないでいる。


そんな話をしてるうちに学校に着いた。こうして今日もいつも通りの日常が始まる。


♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢


その日の夜。腕時計の2つの針は2時を指していた。


「やっぱり後悔しか残らないよ。」


隣にいる木にそう言う。

傍から見たら独り言のようにしか思われないその行動をずっと続けている。

だって、自分には話しかけてくるから。頭に流れ込むかのように返事が来るから。


「この町の与える側に立てるのかな。こんなにも弱いのに。」


また弱音を吐く。10年。この木の隣で相談するとなれば弱音しか言わなくなる。今日あったことを言ったり思い出話をする時は楽しいから笑えるけど相談事となると弱音しか言えなくなる。


「だったら自分が認めるまで与えてみろ。この町にはその力があるのだから。どんな形でもいいから与えてみろ。そうすれば自ずともらう側の者も現れる。」


木がそう返事をしてきた。俯きながらまた弱音を吐き出す。


「そんな日なんてこなければいいのに。」


こうしてまた朝日が昇る。この町を太陽が照らす。



最後まで見てくださりありがとうございます!

明日投稿しまので是非、見てください

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