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咲瀬町の小さな物語  作者: しょーたろー
第一章 十年十色
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第1章 十年十色 第二十五話 卒業

お久しぶりです。


はじめましての方ははじめまして。


最新話投稿しました。

是非、みてください。

宏は良太郎の言葉をしっかりと聞いた。証拠はない。けど、確かに聞いたんだ。誰かを呼んでいたのだ。

宏は慌ててみんなに知らせる。1番最初に来たのは仙人ではなかった。響でもない。由奈だったのだ。


「良太郎くんは…目を覚ましたの?」


当然な質問を宏に言う。宏は首を横に振った。


「目は覚まさなかったけど、誰かを呼んでいたんだよ。名前までは聞き取れなかったけどね」。


宏はそう言って下を向いた。照れているとかではなく、ただ由奈の顔を見ることができなかった。

宏は仙人が1番に来てくれると思っていたんだ。

けれど、少しでも可能性があるのなら由奈に来て欲しいと思っている自分がいたのだ。

理由なんかない。ただ、1番安心すると思ったからだ。


そのあと仙人、響、まなも来た。病院の先生からは昏睡状態から目覚めるかもしれないと言っていた。

奇跡だと言っていたことは3ヶ月後に現実になる。


『良太郎が目覚めた。』


グループチャットでそうが書かれていた。そう書いたのは仙人だった。

でも、その日は仙人以外は用事があった。その用事とは高校の卒業式だ。

詳しくいうと卒業式が終わった直後だった。


良太郎が目覚めたことによる嬉しさと学校生活最後の日という寂しさを味わいながら良太郎が入院している病院に向かう由奈。

校門の前に見覚えのある誰かがいた。

その人とは由奈の両親だった。


「な、なんで来てるの?」


驚きを隠しきれない由奈に対して由奈の母親はこう答える。


「去年の6月くらいから私達宛に手紙が届いていたのよ。手紙の内容はあなたのことだったわ」


「誰が手紙を書いていたの?」


「確か、『清水宏』って子と『岡本まな』って子だったわ」


両親は由奈に対し色々と聞いてきた。この1年どうだったか、学校は楽しかったかなどを聞いてきた。

両親とは大事な話がある時以外は会わなかった。会っても由奈の記憶は忘れられるから頻繁に会おうとはしなかった。

そんな由奈を見て宏とまなは由奈とどんなことをしたのかなどを手紙に書いて由奈の両親に送っていたのだ。

最初は迷惑行為だと思っていた由奈の両親だったのだが、手紙の内容にでてくる子が自分たちの記憶の中にある忘れてはいけないなにかだと確信したことにより一通一通見ていたのだと由奈の父親が言う。


いつも相談事とかにのってくれる宏くん。

あんな酷いことをした私を受け入れてくれたまなちゃん。


この2人に対してのありがとうという気持ちで胸が一杯一杯になったいた。


「由奈、卒業おめでとう」。


そう言った父と母の言葉で由奈の抱えていた感情が爆発した。

色々なことがあった。自分だけが不幸だと思っていた。けど違った。

この1年で多くの人と出会い成長してきた由奈だからこそこれからも頑張っていける。

不幸なことが今日起きたとしても明日には幸運が訪れるかもしれない。

ずっと不幸なことが起き続けたとしても、その不幸を吹き飛ばしてくれるような幸運が訪れる。


両親に抱きしめられながら涙を流す由奈。泣き止んだあと、両親にまたありがとうを伝え良太郎のいる病院に向かう。

ちゃんとお礼を言わなくちゃ。まなちゃんと宏くんに。


良太郎のいる部屋には宏、仙人、響の3人だけだった。

どうやら仙人は良太郎が目覚めた時から泣いていたようだ。

仙人は由奈を見るやいなや握手を求める。

握手をするとありがとうありがとうと言い続けていた。


しばらくしてその日は解散することになった。

宏と由奈の2人で帰る。その日は珍しく何も話さなかった。

分かれ道に差し掛かった時、いつも通りじゃあねと言う宏に対し由奈は携帯を取り出し宏にメールを送る。そのメールの内容は


『来週の日曜、2人で遊ばない?』


そのメールに対し宏はクスッと笑ったあとに返信をする。


『いいよ。』



最後まで読んでくださりありがとうございます。


残すところあと二話で十年十色は終わってしまいます。

まぁ終わったとしても次の物語がありますけどね笑


最後まで読んでくれたらありがたいです!

よろしくお願いします。

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