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毎朝満タンになる補充トラックで異世界配送を始めました  作者: たむ


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130/156

第130話 空いている場所を受け取る

初回納車便の運転者候補。

現在、日本側特装工場で白いK2D-0713を保管しているその人物は、将来二つの役目を降りたあと。

初回納車便を引き受けるか決める前に。

普通の乗客として、水車町を一度訪れたいと希望しています。

そして、その人が見たい場所は。

満タン便ではありません。

水車町車両返却所

駐車枠――零番


現在の水車町に、そんな駐車枠はありません。

未来の記録に出てきたから。

それだけの理由で作ることもできません。

では。

「零番」という場所は、何のために必要になるのでしょうか。

「零番は、まだ作りません」

朝。

水車町車両返却所。

誠司は言った。

ガランが。

地面を見る。

「線一本引くだけだぞ」

「だからです」

「だから?」

「必要な意味が分からない線を引くと、あとで意味を合わせ始めます」

未来記録。

訪問中の立寄希望

水車町車両返却所

駐車枠零番


それを見て。

適当な場所へ。

零。

と書く。

そして。

未来の記録に合うよう。

使い方を考える。

順番が逆。

「必要になったら作ります」

「必要にならなかったら?」

「作りません」

未来記録のほうを。

絶対の設計図にはしない。

*

その日の昼。

必要になった。

東方便。

小型共同荷車。

一台。

水車町へ。

戻ってきた。

運転者。

イオではない。

風見村の運び手。

荷物。

なし。

車体番号。

東二三。

「どこへ入れればいいです?」

運び手が尋ねる。

車両返却所。

一番。

通常帰着車。

現在。

西方荷車。

二番。

修理待ち。

北方そり。

三番。

返送車両。

南方の借用荷車。

仮置場。

満タン便最終返却準備品。

使用中。

「東二三は」

若い車両当番が。

記録を見る。

「修理ですか」

「分かりません」

運び手が答えた。

「右車輪から音がしたので、東方で使用を止めました」

「故障?」

「たぶん。でも、水車町で見てもらって、異常がなければそのまま返してほしいって」

「じゃあ修理待ち」

ガランが。

車輪を見る。

「まだ決めるな」

若い当番。

止まる。

ガラン。

車軸。

触る。

車輪。

少し動かす。

音。

しない。

「東方では鳴った?」

「石道で」

「いつから」

「昨日」

「今は?」

「ここまで来る間は鳴らなかったです」

修理。

必要かもしれない。

必要ないかもしれない。

さらに。

別の問題。

東二三。

所有。

東方共同庫。

ただし。

来月から。

東方南区へ。

移管予定。

正式引渡し。

まだ。

「返送車?」

サーラが尋ねる。

「それもまだ違います」

修理。

未確定。

返送。

未確定。

通常帰着。

今後の使用先。

未確定。

でも。

車は。

到着した。

「じゃあ俺」

運び手が言う。

「決まるまで待ちます?」

誠司が。

すぐ顔を上げた。

「待ちません」

「でも鍵」

「水車町で受け取ります」

「置き場所が」

そこで。

全員。

止まった。

*

車は。

来た。

受け取れる。

でも。

分類できない。

だから。

運んできた人を。

待たせる。

おかしい。

「分類が終わるまで」

誠司は言った。

「車両を受け取れないことにしていたのが問題です」

車。

安全に止められる。

鍵。

受け取れる。

外観。

確認できる。

その時点で。

物理的な保管責任は。

水車町へ移せる。

修理するか。

返送するか。

再配車するか。

それは。

あとでいい。

「置き場所だけ」

ガランが言う。

「役目が決まってない車の場所がない」

一番。

通常。

二番。

修理。

三番。

返送。

全部。

役目が。

決まった車の場所。

「じゃあ」

若い仕分け係が言う。

「四番?」

誠司は。

少し考える。

首を横に振った。

「零番にします」

ガランが。

笑った。

「未来に合わせた?」

「違います」

誠司が答える。

「一番より前の状態だからです」

まだ。

何をする車か。

決まっていない。

分類前。

受入だけ。

済んでいる。

だから。

零。

*

名称。

車両仮受入枠・零番


用途。

到着済み

保管受領済み

ただし、修理・返送・再配車・所有移管などの次処理が未確定の車両を一時保管する。


「未確認車両とは違う?」

サーラが尋ねる。

「違います」

車台番号。

分かる。

差出地。

分かる。

運転者。

分かる。

危険物。

なし。

誰の車か。

大体。

分かる。

ただ。

次に。

何をするか。

決まっていない。

「零番へ入れたら」

ガランが言う。

「触っていいのは?」

「安全確保まで」

車輪止め。

雨除け。

燃料漏れ。

火気。

外観。

鍵。

そこまで。

勝手に。

修理。

始めない。

部品。

外さない。

荷台。

用途変更。

しない。

他便へ。

貸さない。

「鳴ってる車輪、分解したくなるな」

「分類後にしてください」

ガランが。

不満そうに頷く。

*

零番。

保管期限。

「一日?」

ロウグが尋ねる。

「期限ではなく再確認日を入れます」

初回分類確認――翌運行日


決まらなければ。

もう一日。

ただし。

放置。

しない。

毎日。

誰かが。

現状を見る。

保管中異常

所有・管理照会

次処理候補

確認。


「ずっと零番もあり得る?」

「原則ありません」

分類できない理由を。

解決する場所。

零番自体を。

倉庫にしない。

*

場所。

今の返却所の。

北側。

一台分。

空いている。

だが。

少し。

離れている。

昔の。

水車小屋。

北。

荷物を置いていた。

固い地面。

ガランが。

靴の踵で。

二度叩く。

「ここなら荷重もいける」

満タン便でも。

入れる幅。

曲がり。

問題なし。

人員固定受入口からも。

離れている。

緊急進入路も。

塞がない。

「ここにしますか」

サーラが尋ねる。

誠司は。

すぐ決めない。

エレナへ。

古地図。

確認。

以前。

水車町配送所。

設立前。

水車小屋北側。

荷置場


それだけ。

用途。

木材。

粉袋。

修理待ち荷車。

いろいろ。

「荷車も置いてた?」

「記録はあります」

エレナが。

古い頁。

見せる。

北荷置場

所有不明荷車一

雨待ち荷車二

水車修理材


分類前。

仮置き。

昔から。

そういう使い方をしていた。

「なら」

誠司が言う。

「未来記録がなくても必要です」

そこで。

決める。

*

地面。

均す。

大工事。

しない。

古い石。

残す。

排水。

確認。

車輪止め。

二組。

雨除け用。

柱。

札。

零番

仮受入

次処理未確定


さらに。

赤。

禁止札。

分類前の修理・部品取り・再配車禁止


青。

運転者待機不要


「これ」

東方の運び手が。

青札を見る。

「俺、帰っていい?」

「鍵を受け取ったら」

サーラが。

搬入票。

読む。

東二三

差出――風見村

到着――水車町

車両外観――大きな異常なし

運転者申告――右車輪から一時異音

未確認貨物――なし

鍵――一

仮受入――可能


水車町。

受領。

零番入庫――完了


鍵。

受取。

運転者。

役目。

車両搬入。

終了。

「じゃあ」

運び手が。

少し拍子抜けした顔で。

「帰ります」

「帰路は?」

「夕方便」

乗客票。

確認。

帰る。

誰も。

修理判断が出るまで。

待たせない。

*

午後。

ガラン。

東二三。

零番のまま。

外から。

確認。

車輪。

回す。

異音。

なし。

車軸。

熱。

なし。

記録。

東方へ。

照会。

石道。

位置。

速度。

荷重。

返答。

積荷が。

片側へ寄った区間だけ。

音。

出たらしい。

「荷重で板が擦ったか」

ガラン。

荷台下。

見る。

泥除け板。

一箇所。

わずかに。

車輪へ近い。

修理というより。

取り付け位置調整。

「作業していい?」

若い当番が尋ねる。

「まだ」

先に。

分類。

診断――軽微調整必要


次処理。

修理


ここで。

初めて。

零番。

終了。

零番出庫


二番・修理待ちへ移動


鍵。

修理担当へ。

受渡し。

ガラン。

泥除け板。

調整。

一時間。

完了。

翌便。

東方。

返却予定。

「零番にいた時間」

ロウグが確認する。

「三時間半」

「運転者の待機」

「なし」

それが。

一番。

大きかった。

*

零番。

初回運用。

終了。

到着時分類――未確定

物理受領――実施

運転者帰着――可能

後処理分類――修理

零番滞在――三時間三十四分

異常――なし


「未来の人が見たいのは」

サーラが。

空いた零番を見る。

「これなんでしょうか」

「まだ分かりません」

誠司は答えた。

でも。

今なら。

この場所が。

何のためにあるのか。

説明できる。

未来に出たから。

ではない。

今。

必要になったから。

*

正式標準。

車両仮受入枠・零番標準


一。

車両の物理受領と、次処理の分類を分ける。


二。

零番受領完了後、搬入運転者を分類決定まで拘束しない。


三。

零番では安全確保以外の作業を開始しない。


四。

修理・返送・再配車・所有移管などが決定したら、対応する正式区画へ移す。


五。

未決定状態を毎運行日再確認する。


六。

零番を長期保管場所として使用しない。


七。

「分からない車」を「誰の車でもない車」と扱わない。

所有・保管・差出記録は可能な範囲で保持する。


「七」

ロウグが言う。

「役目が決まってないのと、持ち主がいないのは違う」

「はい」

人と。

同じ。

役目。

なし。

でも。

名前。

本人。

ある。

車も。

次の仕事。

なし。

だから。

無主物。

ではない。

*

零番。

正式登録。

水車町車両返却所

駐車枠零番――運用開始


その瞬間。

未来側の。

普通訪問事前票。

表示が変わった。

立寄希望――駐車枠零番

地点照合――成立


「成立した」

サーラが言う。

候補者本人へ。

必要最小限の。

通知。

水車町側で、車両仮受入枠・零番の運用を開始しました。

用途は「次処理未確定車両の一時受入」です。

あなたの訪問希望地点と照合しました。

訪問時に見学するかは、当日再確認します。


返答。

日本側。

少しして。

見たいです。


その下。

できれば、空いている時に。


「車が入ってたら?」

ロウグが尋ねる。

返答。

使用中なら見ません。

車を動かしてまで空けないでください。


誠司が。

少し笑った。

普通の見学者。

そのために。

現場の運用を。

止めない。

さらに。

理由を記載してもいいですか。


もちろん。

「自分が車を置いたあと、

その車の次の役目を自分で決めなくていい場所を見たいです。」


全員。

黙る。

現在。

その人は。

白いK2D-0713。

車歴A。

保管担当。

将来。

赤いC。

受け取る候補。

そして。

初回納車便。

運転者候補。

車と。

長く。

結びついた人。

「車を置いたあと」

雪板が。

小さく言う。

「人も降りられるか、見たい」

「たぶん」

誠司は答えた。

零番は。

車のための。

無役目時間。

でもある。

次の仕事が。

決まる前。

安全に。

置いておける。

人間に。

九番目を作った。

今度は。

車にも。

似た場所ができた。

*

満タン便。

第一最終帰還便準備。

通常通り。

進める。

今日。

零番を作ったからと。

満タン便を。

移さない。

現在の。

正式保管位置。

そのまま。

比較封印二。

保管。

通常運行不使用。

三日目。

配送網。

正常。

準備率。

二十七パーセント


「四上がった」

ガランが言う。

誠司は。

何も言わず。

見る。

ガランが。

先に言う。

「率が目的じゃない」

「はい」

「覚えた」

*

夕方。

エレナが。

零番周辺の。

古地図と。

現在図を。

重ねていた。

「誠司さん」

「はい」

「位置が」

古い。

水車小屋北側荷置場。

満タン便。

初回納車。

長期仮預託。

三浦直人。

その場所。

現在の。

零番。

ほぼ。

重なる。

「偶然?」

ガランが。

地面を見る。

「地形的に、ここが一番置きやすい」

水車。

川。

道路。

斜面。

考えれば。

同じ場所を。

選ぶ可能性。

高い。

「古い満タン便の初回到着位置」

ロウグが。

配送帳面を開く。

水車小屋北側荷置場


現在座標。

照合。

水車町車両返却所

駐車枠零番


一致。

「零番が」

サーラが言う。

「最初の満タン便が置かれた場所だった」

「今、名前を付けただけです」

誠司は答えた。

場所そのものは。

昔から。

ある。

昔。

名前。

なかった。

分類。

なかった。

だから。

直人が。

一時的に。

預かった。

*

さらに。

地面を。

整えたガランが。

一箇所。

気になった。

零番の。

前輪停止位置。

硬い。

石ではない。

「金属だ」

土。

少し。

払う。

細い。

平たい。

鉄板。

埋まっている。

古い。

錆。

でも。

完全には。

腐っていない。

「昔の荷車止め?」

ガランが。

周りを。

掘りすぎないよう。

手で払う。

一本。

そして。

反対側にも。

同じ位置。

二本。

車輪を。

止めるための。

基準板。

幅。

満タン便の。

前輪に。

合う。

「これ」

ロウグが言う。

「初回納車のときに作った?」

誠司は。

すぐ答えない。

記録を。

探す。

三浦直人。

北荷置場。

整備。

車輪止め。

記録。

なし。

水車小屋。

以前。

大型車両。

なし。

ガランが。

片方の鉄板を。

さらに。

少しだけ。

露出させる。

表面。

薄い刻印。

泥。

落とす。

0


零。

全員。

黙った。

「もう零番だった?」

若い仕分け係が言う。

「決めません」

誠司は答えた。

数字の意味。

分からない。

製造記号かもしれない。

荷置き位置かもしれない。

古い。

誰かの目印。

かもしれない。

もう片方。

刻印。

そちらには。

数字。

なし。

代わりに。

小さな英数字。

ガランが。

汚れを落とす。

K2D


部屋。

ではない。

夕方の。

車両返却所。

誰も。

声を出さなかった。

K2D。

日本側。

K2-D。

満タン便の。

車種記号。

「ここに」

ロウグが。

低い声で言う。

「日本の車両記号が?」

誠司は。

しゃがみ。

触らない。

見る。

古い。

少なくとも。

最近。

埋めたものではない。

鉄板の周囲。

木の根。

石。

長い時間。

地面と。

一緒に。

なっている。

*

安全受付。

黄色。

駐車枠零番・地中埋設物

金属基準板二枚

刻印

一――0

二――K2D

設置時期――不明

現在危険――なし

撤去――しない


「調べるために外さない?」

ガランが尋ねる。

「位置も記録です」

外せば。

どこに。

どの向きで。

あったか。

変わる。

まず。

現地のまま。

図。

寸法。

撮影できないから。

エレナ。

詳細図。

左右距離。

道路から。

水車から。

角度。

全部。

記録。

始発照会。

水車町照会

水車小屋北側荷置場の地中から、K2D刻印の金属基準板を確認。

日本側K2-D車両規格との関連のみ照会。

撤去・移動は実施しない。


返答。

すぐには。

来なかった。

*

夜。

配送帳面。

第一配送記録。

開く。

第一配送記録・仮置第一便

満タン便が最初に来た日。

私は、どこへ置けばいいか分からなかった。


三浦直人。

古い記録。

配送所はなかった。

車両返却所もなかった。

水車小屋と。

北側の荷置場だけだった。


運転者。

車を。

止める。

鍵。

渡す。

私は言った。

「これは、私が使っていい車ですか」


運転者は。

答えた。

「まだ決めないでください」


「でも、預かるんですよね」


「預かるだけです」


直人。

困る。

「預かった車は、何になるんです?」


運転者は。

少し考えて。

「何かになる前の車です」


そして。

地面を。

指した。

「ここなら、置けます」


直人。

そこへ。

満タン便を。

置いた。

私は、その場所を。

帳面に何と書けばいいか分からなかった。


一番は、運行車。

二番は、修理車。

でも、この車は。

まだどちらでもなかった。


一行。

空く。

運転者は笑って。

「なら、零番でいいんじゃないですか」

と言った。


現在。

誠司たちが。

今日。

同じ理由で。

付けた番号。

第一配送記録。

続く。

ただし。

地面にあった二枚の金属板は。

私たちが置いたものではない。


誠司の。

目が止まる。

一枚には、零。

もう一枚には。

私には読めない文字。


三浦直人は。

読めなかった。

日本語。

英数字。

車種記号。

運転者は。

それを見て。

何も言わなくなった。


私は聞いた。

「知っている印ですか」


返答。

記録。

一行。

「まだ、ここにあるはずの印じゃありません」


そこで。

第一配送記録は。

終わった。

*

ほぼ同時。

始発照会口。

からん。

日本側工場。

返答。

K2D刻印金属基準板

規格照合――一致。


ガランが。

顔を上げる。

K2-D特装車両用

初回納車受入位置決め板


「初回納車」

ロウグが読む。

満タン便。

水車町へ。

最初に届ける。

その車を。

正しい位置へ止めるための。

基準板。

「でも」

サーラが言う。

「誰が置いたんですか」

返答。

次。

本部品は、日本側特装工場で製造予定。


予定。

現在の日本側。

まだ。

白い車歴A。

特装前。

満タン便。

完成していない。

初回納車。

もちろん。

まだ。

これから。

製造予定数――一組


現在製造数――零


全員。

地面を見る。

水車町。

零番。

土の下。

確かに。

一組。

存在する。

最後。

工場返答。

設置予定――初回納車便出発前。


携行予定者――初回納車便運行者。


設置地点――水車小屋北側荷置場。


つまり。

満タン便を。

最初に届ける運転者は。

車を運ぶだけではない。

水車町へ到着したあと。

その車を止めるための。

二枚の基準板を。

地面へ設置する予定だった。

けれど。

第一配送記録では。

運転者が到着した時点で。

基準板は。

すでに。

そこにあった。

そして。

現在の工場では。

まだ。

一枚も。

作られていない。

一組の位置決め板は。

設置される前から。

設置場所で。

満タン便を待っていた。

未来記録に「駐車枠零番」が出てきたからではなく、現在の物流で実際に必要になったことから、水車町には新しく、

車両仮受入枠・零番

が作られました。

零番は、故障車でも返送車でも通常運行車でもありません。

車両そのものは受け取れる。

しかし、その車を次にどう扱うかはまだ決まっていない。

そんな状態の車を、安全に一時保管する場所です。

これにより、修理や返送などの分類が決まるまで、車を運んできた人を待機させる必要もなくなりました。

人に「役目を持たない時間」が必要だったように。

車にも「次の役目がまだ決まっていない場所」が用意されたことになります。

そして零番として選ばれた場所は、偶然にも――満タン便が最初に納車された水車小屋北側荷置場と一致していました。

さらに地面から、二枚の古い金属基準板が発見されています。

刻印は、

0

そして、

K2D

日本側特装工場への照会で、それらは「K2-D初回納車受入位置決め板」と一致しました。

しかし現在の日本側工場では、この部品はまだ製造されていません。

本来は、これから初回納車便の運転者が水車町へ持参し、到着後に設置する予定の部品です。

ところが三浦直人の記録では。

初回納車便が到着した時点で、その二枚はすでに地面に埋まっていました。

まだ作られていない一組の位置決め板が、設置されるより前から、零番で満タン便を待っていたのです。

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