第114話 帳面を受け取る人
満タン便を日本側工場へ返す第一最終帰還便。
そして、水車町配送帳面原本を返す第二最終帰還便。
未来の記録では、第三配送者候補である雪板が一度目の便を終えています。
けれど二度目まで同じ人が運ばなければならないとは、まだ決まっていません。
一冊の帳面を送り出すために必要なのは。
運ぶ人だけではなく。
その帳面を受け取って、次の「現在」を始める人です。
「二回走る人を、先に決めないでください」
朝。
水車町配送所。
誠司は、第三配送者の表示に紫札を付けた。
第三配送者・最終帰還便
完了回数――二回中一回
第一便――満タン便・車両M-001
第二便――水車町配送帳面原本
その横。
第一便運行者――雪板
状態――先行完了記録
第二便運行者――未確定
ロウグが言う。
「未来側では雪板さんが一便目を終えている」
「はい」
「本人は現在、まだ保留」
「はい」
「でも二便目にも同行候補として表示されている」
「候補です」
誠司は答えた。
一回目を引き受けた人が。
二回目も引き受ける。
そう考えるのは簡単だった。
車の場所も知っている。
日本側工場も一度経験している。
手続きも覚えている。
同じ人へ頼めば早い。
「それをやると」
サーラが言う。
「“できる人だから次も”になります」
「はい」
役目が。
一人へ積み上がる。
第一配送者。
三浦直人が。
そうだった。
運転。
差出。
回収。
判断。
帰着。
報告。
全部。
できるから。
全部を背負った。
結果。
役目を降ろせなくなった。
「便ごとに、運行者を確認します」
誠司は二枚の役目札を分けた。
第一最終帰還便・運行者
第二最終帰還便・運行者
同じ名前が入ってもいい。
違ってもいい。
まだ。
どちらにも書かない。
第一便すら。
雪板本人は保留中。
「二回中一回という表示は」
エレナが言う。
「第三配送者が二回走る、ではなく」
「第三配送に必要な返却処理が二件ある、かもしれません」
誠司は答えた。
ここも。
日本側工場へ照会する。
推測で。
人へ仕事を割り当てない。
*
だが。
二便目の運行者より先に。
水車町側には。
もっと近い問題があった。
後継正式帳面。
現在。
照合率。
十二パーセント。
原本が日本側へ出たあと。
水車町の正式な「現在」になる帳面。
その初回受取人。
未登録。
後継正式帳面
状態――作成中
初回受取人――未登録
候補。
田村誠司。
ロウグ。
佐伯澪。
雪板。
「四人から選ぶんですか」
若い仕分け係が尋ねた。
「まだ選びません」
誠司は答えた。
「まず、受け取るとは何をすることか決めます」
一冊の帳面を。
受け取る。
何を意味するのか。
全ページを暗記する?
違う。
すべての判断責任を負う?
違う。
一生保管する?
それも違う。
「車の受領と同じです」
誠司は。
満タン便正式受領票を出した。
車台番号。
現況。
鍵。
修理履歴。
管理先。
未解決事項。
全部を確認した。
でも。
受け取った誠司が。
車の全修理を一人でやるわけではない。
ガラン。
サーラ。
ロウグ。
運行当番。
それぞれへ渡す。
「帳面も」
ロウグが言う。
「受け取った人が全部管理するわけではない」
「はい」
初回受取人が確認するもの。
誠司たちは。
項目を作った。
後継正式帳面・初回受領確認
一、帳面そのものの状態
二、原本との照合範囲
三、未照合範囲
四、現在運行中の便
五、未処理返送品
六、未完了事故対策
七、未帰着人員
八、車両・道路の運行制限
九、正式契約・帰還基準
十、次回記録当番
「全部の過去ではない」
エレナが言う。
「今、動いているものを確実に受け取る」
「はい」
歴史は。
写し作業を続ければいい。
今必要なのは。
帳面を交代した瞬間。
荷物が迷子にならないこと。
事故対策が消えないこと。
帰っていない運転者を。
帰着済みにしないこと。
「現在を引き継ぐ一覧を作ります」
表題。
――継続中一覧。
*
継続中一覧を作ってみると。
水車町には。
思ったより多くの「まだ終わっていないもの」があった。
西方。
第二給水所の補修。
部品待ち。
東方。
旧石橋北側の標柱。
仮補修。
南方。
薬草乾燥棚。
屋根材待ち。
北方。
返送庫三担当制。
試験中。
満タン便。
帰還基準者設定。
本人意思未確認。
満タン便最終帰還便。
未実施。
後継帳面。
作成中。
三浦直人。
休養。
佐伯澪。
回復中。
雪板。
返送庫引継ぎ中。
「こんなにあるんですね」
ロウグが言う。
「全部、配送帳面を開けば追えます」
サーラが答える。
「でも帳面を交換する日に、一から探していたら遅い」
だから。
現在だけを。
一枚へまとめる。
ただし。
詳細をそこへ全部書かない。
受付番号。
関連ページ。
担当。
次回確認日。
それだけ。
継続中一覧
西方第二給水所補修
詳細――道路・設備二一四頁
担当――西方水場、ガラン
次回確認――部品到着時
原本。
後継帳面。
どちらからも。
同じ番号で詳細へ行ける。
「索引ですね」
エレナが言う。
「引継ぎ用の索引です」
後継帳面へ。
歴史を一ページずつ写す作業。
それとは別に。
今の運行だけは。
先に引き継げるようにする。
「これなら」
サーラが言う。
「原本の写しが十二パーセントでも、帳面交代の準備は進められる」
「ただし」
誠司は釘を刺す。
「照合完了にはしません」
運用できる。
歴史の写しが完成した。
違う。
そこを混ぜない。
運用引継ぎ準備――進行
歴史照合率――十二パーセント
二つの進捗を。
別々に表示する。
*
初回受取の手順を試すため。
東方補給庫で。
ちょうど一冊の帳面が終わることになった。
東方運行帳。
残り。
三ページ。
紙が足りなくなったのではない。
帳面そのものが。
雨と使用で傷み。
綴じ糸が弱くなっている。
これ以上使えば。
ページが外れる可能性がある。
「新しい帳面へ替えます」
東方から。
水車町へ照会。
誠司たちは。
後継帳面の試験に使わせてもらう。
旧帳面。
閉鎖日。
最後の運行。
風見村共同便。
受領完了。
未帰着。
なし。
事故。
一件。
対応継続。
旧石橋北側標柱。
仮補修。
「これを新帳面へ移します」
全部を。
書き写さない。
まず。
継続中だけ。
新帳面。
第一頁。
前帳面からの継続事項
旧石橋北側標柱――仮補修
本修理待ち
前帳面一七八頁
第二頁。
現在の車両。
第三頁。
現在の運行者。
第四頁。
未処理返送品。
なし。
そのあと。
旧帳面の索引。
どの年度。
何がどこにあるか。
「初回受取人は?」
東方補給庫。
管理担当一名。
だが。
あえて。
普段帳面を書いていない副担当へ頼んだ。
「私ですか?」
「受け取るだけです」
誠司は説明する。
「以後、全部あなたが書くわけではありません」
確認。
新帳面。
損傷なし。
継続中事項。
一致。
旧帳面。
保管先。
東補給庫記録棚。
次の記録当番。
別の担当。
副担当が。
受領印。
東方運行帳・第二冊
初回受領――完了
翌日。
普通に別の記録当番が書く。
副担当は。
帳面を持って帰らない。
常に自分で管理もしない。
「受け取るって」
副担当が言う。
「ここから使って大丈夫だと確認することなんですね」
「はい」
「持ち主になるわけじゃない」
「はい」
水車町が。
必要としていた答え。
配送帳面の初回受取人も。
同じ。
一人の所有者ではない。
継続の確認者。
*
試験結果を。
四人の候補へ共有した。
田村誠司。
ロウグ。
佐伯澪。
雪板。
まず。
誠司。
「候補を外してください」
ロウグが驚く。
「早いですね」
「満タン便の現運行責任者です」
さらに。
帰還基準者。
未解決。
車両正式受領確認者。
仕事が。
すでに集まっている。
「帳面まで、俺が最初に受け取る必要はありません」
候補一。
辞退。
正式記録。
田村誠司――本人辞退
次。
佐伯澪。
返送受入所。
試験結果を読む。
「私は」
少し考える。
「今回は受け取りません」
「理由は?」
「まだ」
澪は。
自分の足を見る。
「受け取られる側の仕事が終わっていないから」
回復。
これからの行き先。
三浦直人との関係。
自分の生活。
まだ。
決めていない。
「帳面を受け取るために、急いで回復したくありません」
誠司は頷く。
候補三。
辞退。
佐伯澪――本人辞退
雪板。
返送庫へ照会する。
返事。
翌日の復路。
今回は辞退します。
理由。
後継帳面の受領日に、水車町へいる保証がありません。
また私は、現在返送庫の役目引継ぎを優先します。
候補四。
辞退。
残る。
一人。
ロウグ。
「消去法みたいですね」
ロウグが言った。
「嫌なら辞退してください」
「嫌ではありません」
「では、理由を」
ロウグは。
東方第二帳面の試験記録を見る。
「僕は」
少し考える。
「今まで、読む役でした」
第一配送者の古い文字。
古い地図。
帳面。
照会。
ロウグは。
誠司の横で。
ずっと読んできた。
「読めるから受け取る?」
誠司が尋ねる。
「それだけなら受け取りません」
ロウグは首を横に振る。
「分からない文字もあります」
「古すぎる記録も」
「判断できないものも」
少し笑う。
「でも最近」
「分からないものに、分かったと書かなくていいと覚えました」
誠司は。
黙って聞く。
「だから」
ロウグが言った。
「未照合が八十パーセント残っていても」
「未照合のまま受け取れます」
「全部読んだふりをしなくていいなら」
「受け取ります」
サーラが。
受領条件票を差し出す。
後継正式帳面・初回受取人
ロウグ
「所有者ではありません」
サーラが確認する。
「はい」
「日常記録を一人で背負いません」
「はい」
「重要変更は複数確認」
「はい」
「未照合記録を、確認済みにしません」
「はい」
「受け取ったあとも、役目を別の人へ渡せます」
ロウグが頷く。
「それなら」
署名する。
「受け取ります」
まだ。
本受領ではない。
後継帳面は。
完成していない。
だが。
初回受取人予定として。
本人意思が確認された。
後継正式帳面
初回受取人予定――ロウグ
本人同意――確認
配送帳面が。
淡く光る。
*
その瞬間。
後継帳面の進捗表示が変わった。
歴史照合率――十二パーセント
運用引継ぎ準備率――四十一パーセント
「一気に増えた」
若い仕分け係が言う。
「受取人が決まったからです」
誰へ渡すか分からない帳面。
何を整えればいいか。
曖昧だった。
受け取る人が決まれば。
その人が確認する項目を。
揃えられる。
「ここから、ロウグに全部やらせるわけではありません」
誠司が言う。
歴史照合。
エレナ。
ロウグ。
サーラ。
地域担当。
複数人。
継続中一覧。
各担当者。
事故記録。
安全受付。
帰着記録。
返送受入所。
ロウグは。
最後に。
受け取る。
一人で作るのではない。
*
後継帳面への転記方法も。
少し変えた。
これまで。
原本を。
最初から順番に。
一日八ページ。
安全。
だが。
時間がかかる。
しかも。
今よく使うページが。
いつまでたっても後継側へ入らない可能性がある。
「順番を二本にします」
エレナが提案した。
一つ。
保存転記。
最初から。
順番どおり。
一つ。
運用転記。
現在使っている重要記録を優先。
ただし。
同じページを。
二度書かないよう。
索引で管理する。
「歴史を前から写す人」
「今必要なところを写す人」
二組。
原本を同時に使えない。
だから。
時間帯を分ける。
午前。
通常運行。
昼過ぎ。
運用転記。
夜。
保存転記。
原本を。
複数の机へ持ち回らない。
場所は固定。
写す人が来る。
「帳面も動かしすぎると傷みます」
エレナが言う。
原本。
第二最終帰還便へ出るまで。
守る必要がある。
新しい転記計画。
一日。
十六ページ相当。
ただし。
疲労が出れば減らす。
速度を上げるため。
確認を減らさない。
二人読み合わせ。
ページ番号。
青点。
変えない。
三日後。
歴史照合率。
十二。
十八。
二十三。
二十七。
運用引継ぎ。
四十一。
五十九。
七十。
「早い」
ロウグが言う。
「人を増やしたからです」
誠司が答える。
一人を。
急がせたのではない。
工程を。
分けた。
*
同じ三日。
返送庫。
三担当制。
本運用試験。
雪板は。
一度も返送庫へ入らなかった。
異常連絡。
一件。
第三中継柱。
金具緩み。
経路担当。
修理札。
北砦へ送付。
保管担当。
その日の北方便。
到着品三。
数量一致。
受領担当。
返送品一。
宛先不在。
保管延長。
三人。
自分たちで処理。
雪板へ。
事後報告だけ。
役目引継率――百パーセント
表示。
ようやく。
百。
七代目返送庫預かり手
役目引継ぎ――完了
ただし。
個人帰着――未完了
雪板は。
返送庫の役目から。
降りた。
でも。
次にどこへ行くかは。
まだ決めていない。
「またですね」
ロウグが言う。
「仕事を終えたことと、本人の帰る先は別」
「はい」
返送庫側から。
正式な引継票が届く。
旧担当――雪板
新運用――三担当制
保管担当――受領済み
経路担当――受領済み
受領担当――受領済み
本日当番――受領担当
最後。
雪板本人の記録。
返送庫鍵――返却済み
在庫帳――返却済み
温度札――返却済み
個人印――雪板、本人保持
役目の物は。
置いていく。
個人印。
雪板。
自分で持つ。
「きれいに分かれましたね」
サーラが言った。
*
その日の午後。
日本側特装工場から。
二便運行者についての返答が届く。
満タン便最終帰還処理
第一最終帰還便と第二最終帰還便の運行者は、同一人物である必要なし。
誠司は。
まず。
その一行を大きく写した。
返送庫へ。
すぐ送るため。
続き。
第一便運行者は、車両を安全に引き渡せる者。
第二便運行担当は、帳面原本を安全に返却できる者または返却系統。
「者または」
ロウグが読む。
「返却系統?」
返答票は続く。
第二最終帰還便は、人員運行を必須としない。
全員が。
紙を見る。
「人が行かなくてもいい?」
エレナが言った。
水車町配送帳面原本は、正式記録貨物として始発線返却が可能。
条件
一、後継正式帳面が稼働していること。
二、原本閉鎖済み。
三、二名以上で封印。
四、水車町配送網による集荷記録。
五、始発照会口による発送受領。
誠司が。
一つずつ読む。
水車町配送所。
帳面を閉じる。
封印。
共同便で。
始発照会口まで運ぶ。
満タン便は。
もう日本側にある。
だから。
第二便は。
車ではなく。
帳面だけ。
始発線から。
工場へ返せる。
「では、運転者欄が未確定だったのは」
サーラが言う。
「人が必要とは限らなかったから」
続き。
人員同行――任意。
同行する場合、同行者の帰着計画が必要。
「任意」
誠司は言った。
「必要がなければ、誰も行かせません」
二便目。
雪板が。
もう一度日本側へ行く必要はない。
ロウグも。
帳面を受け取るからといって。
返却へ同行する必要はない。
「なら」
ロウグが言う。
「この帳面は、水車町の共同便が運ぶ?」
「始発照会口までは」
「その先は?」
補給網の表示。
第二最終帰還便
運行区分――網運行
一瞬。
誰も。
意味を取れなかった。
さらに。
運行責任者――満タン便配送網
「配送網が」
ガランが言う。
「運行者?」
誠司は。
返答票と。
表示を見比べる。
「人ではないですね」
西から。
東から。
南から。
北から。
荷物を受け取り。
水車町へ集め。
返送。
中継。
始発線。
一人の運転手が。
最初から最後まで持つ便ではない。
複数の人。
複数の場所。
一つのネットワーク。
それ全体で。
一冊の帳面を。
日本側へ返す。
「これが」
エレナが言う。
「二便目の第三配送者?」
管理人が。
配送帳面を確認する。
表示が。
変わり始める。
第三配送者候補――雪板
その文字。
消えない。
だが。
下に。
新しい分類が出た。
第三配送単位――仮構成
誠司たちの視線が集まる。
車両帰還担当候補――雪板
継承受領担当――ロウグ
帳面帰還担当――満タン便配送網
帰着受取――水車町運行者一時帰着所
ロウグが。
ゆっくり息を吐いた。
「また」
第二配送者と同じ。
一人ではない。
一件の帰還を。
複数の役目で運ぶ。
雪板だけが。
第三配送者なのではなかった。
第三配送単位
構成役目――四件
登録済み――二件
候補――一件
未完了――一件
「四件目は?」
若い仕分け係が尋ねる。
表示。
すでに四つ見えているように思える。
車両帰還。
継承受領。
帳面帰還。
帰着受取。
だが。
補給網は。
帰着受取を。
第三配送単位の外部受入として扱っていた。
構成役目は。
三つしか表示されていない。
最後の一件。
空白。
しばらく。
文字が出なかった。
そして。
第四役目――再出発担当
状態――未登録
「再出発……」
ロウグが読む。
満タン便を。
日本側工場へ返す。
帳面を返す。
そこで。
終わりではない。
工場では。
その記録を使って。
まだ白い車へ。
満タン便の特装を行う。
そして。
完成した満タン便を。
水車町配送所設立以前へ。
初回納車する。
誰かが。
工場から。
満タン便を。
もう一度送り出さなければならない。
第三配送単位の最後の役目。
それは。
返す人ではなく。
再び出す人。
表示が続く。
再出発担当
担当地点――日本側特装工場
任務――完成した満タン便の初回納車便を発送する
誠司は。
昨夜までの記録を思い出す。
初回納車便。
受取確認者。
田村誠司。
だが。
運行者。
未登録。
今。
その一部が見えた。
最後に。
再出発担当の候補欄。
一文字ずつ。
浮かぶ。
候補者――三浦直人
車の鍵を返し。
運転席を降り。
三浦直人として休み始めた人。
その人が。
未来の工場で。
今度は運転するためではなく。
満タン便を水車町へ送り出す役として。
候補に上がっていた。
三浦直人は。
もう満タン便を運転しなくていい。
けれど。
最後に一度。
赤い車へ。
「行ってらっしゃい」と言う仕事が。
残っているのかもしれなかった。
後継正式帳面の「初回受取人」が何をする役なのか整理され、所有者ではなく、旧帳面から現在の運行が正しく引き継がれたことを確認する役であると定義されました。
田村誠司、佐伯澪、雪板はそれぞれ本人の意思で候補を辞退。
ロウグが、後継正式帳面の初回受取人予定を引き受けています。
また北方返送庫では三担当制への引継ぎが百パーセントに到達し、雪板は七代目預かり手の役目から正式に降りました。
さらに日本側工場への照会で、第二最終帰還便には人員同行が必須ではないと判明。
水車町配送帳面原本は、**満タン便配送網そのものが運行責任を持つ「網運行」**として返却できます。
そして第三配送者も、一人の人物ではありませんでした。
車両帰還。
帳面帰還。
継承受領。
それぞれを別の役目が担う「第三配送単位」。
最後に残る第四の役目は――再出発担当。
日本側工場で完成した満タン便を、もう一度水車町へ送り出す役です。
その候補として表示されたのは、三浦直人でした。




