134話 撤退
連中が出て行った隙に、なんとか拘束を破壊し逃れた。
謎の爆発で崩れた天井から外へ救援を呼んだが、離れ離れになった他の皆と合流する必要があった。
まず皆でモードの様子を見る。
ゼラ「隊長っ」
ブラッダー「意識がないですね……恐らく、この大怪我の魔法薬の急激な治療の為に体が休んでいるのと、魔力切れによる失神の“合併症状”ですよね」
?
とにかく死ぬ気絶じゃないんだな。休んでるんだな。
レックス「儂が背負って連れて帰るゾ」
ゼラ「旦那頼みます。あっ、あの重たい塊も又お願いしますね」
「……」
(後は忘れ物は、あっこれすごく嫌だけど、一応回収しておこうかな、嫌がられそうだから黙ってぶち込んどこう)
そして“ギャレスの腕”を密かに袋に入れるゼラであった。
目に付いた戦利品を回収し、研究室外で気絶したギャレスを縛るだけして、置いていく。
肉屋と戦って刺さったままの矢や、魔封じで重く床に置いていた武器類、モードが倒したオークの落とした武具等。
それと、骨スライムにされた人の骨をオフィーキュスが散らばってしまっていたのをなんとか集めて袋に入れていた。
ナルニアとか言う、キャラバンの蜥蜴族の骨だ。
寝ているモードはレックスが背負い運ぶ。
“入れ替え”を誤作動するがもたらす魔道具の重たい塊もだ。
それでもまだ彼には余裕がある。
モードの落とした業物の細剣も見つけたので拾っておいた。
拡張とやらを発した“魔法の絨毯”も持ってくとブラッダーが。
しかし崩れた天井の大岩が下敷きにしていて引っ張り出せないんじゃないかとゼラが言ったが、ちゃんと回収できた。
触れるだけでモードが塊にやったように、上に瓦礫があっても仕舞い消せていた。
ちなみに入れた魔法袋は彼女のだった。
「ひゃ~満杯じゃないですか、よくもまあこんなに色々と……あ、いやそれどこじゃありませんね、サクサク行きましょう」
“彼の方”には黒衣男の作業台や傍の壁に掛けてあった良く判らない品々を幾つか回収し、首に下げた“袋”に入れていた。
やはり魔法袋だったようだ。
「全然入らないんですよね、引退した隊長格の、昔の支給品だったんですよ」
そう言って“蒸気銃”らしきものをしまった。
ふむ、隊長の支給品? 衛兵団に入って隊長になればもらえるのか?
……入ろうかな。
いや、“昔は”と言ってたぞ、今は違うようだ。
モードが最初から持っていたのもそれだったのだろうか?
今は私が手放したたくさん入るやつを持っているようだが。
それにゼラでさえまだ副隊長なんだ。私には務まらないだろう。
オークの弓隊の半分になった死骸の中から、魔石をできる範囲で素早く回収した。
肉屋の首無しのところから“濁った色の魔石”も回収した。
半分になってない無事の弓をいくつか手に入れた。
矢も状態は悪いのが多いがたくさん。
短剣もたくさんだ。
ケープに好きなだけ仕舞ってよいと言われたのでしまった。
だがちょっと、匂うな。
入れるのが少し嫌だった。
魔力は入れるだけ減った。が、元々消耗してるのもあるが、ものが軽いからなのか、そんなにじゃない。
レックス「……砕けた物より状態が良いな」
彼は斧を拾い上げている。
黒衣の光弾で割れた代わりか、三又銛もいいが、斧も似合っているな。
ゼラ「え? 武器しか入らないんですか? えぇ~」
ベル「お肉全部もってけないの!? そんなぁ~」
クリオス「た、食べるの? これ……」
オフィーキュス「うっ……あ、あまり見てはいけまセんよクリオス……」
む? 少年はオーク肉食べないのか?
ベル「あっ、あのオーク、タマタマとチンチンが丸見えだね?」
ゼラ「ベルちゃん! しぃー!」
クリオス「クスッ」
ブラッダー「小妖精の感覚ってそんな感じだったんですね」
そうだな、多分、森の中で暮らしていたよくわからないベルと、街で暮らしているらしいクリオス少年とでは感覚、に違いがあるみたいだ。
戦士の私達も平気だが、これは慣れだろうな。
オークの股間ではなく、肉のことだ。
血塗れで内臓を撒き散らして真っ二つになって転がる死骸とその臭いはとてつもない衝撃だろう。
私もちょっと思うものがある。
それに見るのを避けているし、蛇女がローブの中に少年を隠した。
あと、ここでは無駄に腐らせるだけだろうから埋めてやりたいが、今は余裕がないな。
レックス「このルーナ様の、エルフ様の古の外套、我々の命を救ったのでスゾ、ノーデント卿」
ゼラ「い、いやそれはわかってるんすよ旦那、ルーナ様のエルフ様の古のねぇ……」
「シュー、何か?」
「何でもないです」
ガラァッ。
巨大戦斧を持ちあげる。
一同「「おおっ」」
その向こう、壁の中でギャレスが倒れていた。
まだ生きてるな。
ゼラ「チッ、まだ生きてたか」
レックス「止めを?」
ジャキッ。
む、三叉銛を構えた。
彼は殺すつもりだ。
ブラッダー「いえ、縛って連れて……う~ん、仕方がないですよね。今はここに置いて行きましょう。後でここを壊滅させた時に、団長の元で追及して処分しないとですよね、この陰謀の貴重な証人ですから」
いんぼう? ふむ、これでも衛兵隊長だからかな。
あと、“今”壊滅させないのか?
厄介な魔法封じも壊したし、皆とならイケそうなんだがな。
黒衣は消えたが、残りは帝国の二人とブロンコス、リゾット、マイケル神父か……いや、彼は味方の様だ。
ん?
「リコアは?」
ブラッダー「傭兵の獣人女性ですか? とっくに逃げましたよ、オークロードもですよね」
何? ブロンコスが? 馬鹿な。
ゼラ「あ、やっぱり驚きました? ルーナさんも」
レックス「逃げるオークロードなど、考えられまセんからな」
ブラッダー「ええ、あの手のは大体が部族の長ですからね。衛兵団や軍にも違いはありますが……敵前逃亡なんてしでかしたら部下のオーク達に吊し上げにあって処刑されますよね(実際のところの文化がどうなのかは知りませんけど)」
そうなのか、そうだよな……。
ベル「ブロコス、あたしを見たら逃げちゃった……それともうんちだったのかな?」
ゼラ「ブロンコスねベルちゃん」
うん?
どういうことだ?
気を失ってる間の事をちゃんと聞いてないな。
パンパン。
ブラッダー「ほら、さっさと行きましょうっ、隠れないと、怪我人が居るんですからねっ」
む、そうだな、廊下の向こうが騒がしくなってきた、また誰か戻ってくるかもしれない。
ヴンッ。
クリオス「わっ!? 斧が消えた!?」
目の前で巨大な斧をまた身に付けたケープに仕舞ったのに驚かれた。
ブラッダー「しかし本当にいい腕力をしてますねぇ(ちょっと平均的なエルフの膂力じゃない気がしますよね)」
彼の方は大斧を“片手で”持つ力に驚いたのであった。
魔法のケープに入れる時に、魔力を取られるがな。
大斧は別としてだが、矢や短剣等は水球、風球を作る程度の僅かな魔力で大丈夫だが、そろそろ魔力が少なくなってきたのでたくさんは仕舞えない。
……私はいつの間にか、こんな思い斧を軽々と持てるようになっていたのか?
ゼラ「ルーナさん、今気が付いたんですか? 湖からこっち、激戦続きでしたからね? “明日起きたら”もっと驚きますよ?」
レックス「位階が上がったのでスな、おめでとうごザいまス、ルーナ様」
ふむ?
あぁ、知ってるぞ。
寝て起きたら飛ぶ力が増してたからな。
ブラッダー「へぇ、軽く聞いただけですけど、この調子なら武技を発現するんじゃないですかね」
武技を、発現?
ゼラ「……ついにルーナさんが二つ名持ちかぁ……っていや、早い! 早すぎるから!」
?
説明してくれなかった。
皆撤退するのに忙しい。
ギャレスを縛って放置した後、壁の向こうに隠し通路を見つけた。
奴の身体を調べたが、特に何も持っていなかった。
妙だな?
どこかに仕舞ったか置いてあるのかもしれないな。
ブラッダー「そうですね、その可能性が高いですよね」
彼は割と深く考えている。
「ブツブツ……何も証拠を残してない……“置き場所”に全て隠した……」
一番貴重な奴の魔法の剣はすでに頂いて、腰に下げている。
奴のこの剣は、持っている中剣よりわずかに長く、細い。
装飾がちょっと派手だが、軽く振った感じは悪くなかった。
魔法の効果なのか、振りが少し早くなる。
刃部分は鋼ではないようで、どちらかと言えばミスリルみたいな銀の色合いをして魔石灯を反射し輝いている。
後は実際使ってみてからだろう。
しかし、何故こんなやつが隊長にまでなったんだろうか……。
ゼラ「くっ、置いてくしかないのか……」
レックス「もう運べまセんゾ」
オフィーキュス「……も、申シ訳ありまセん、私を背負っているから……」
彼はモードと彼女を背負って、足元にクリオス少年を連れている。
ベルは彼の頭の上に乗って直ぐ近くに背負われているモードの毛を撫でている。
他は守って陣形を組み、武器を構えているから手が足りなかった。
ゼラは片腕を負傷し片腕で槍を。
ブラッダーは魔法使いなので手を空けてなくてはいけない、そもそも小柄で無理だ。
私は力持ちなのに頼られなかった。
ブラッダー「ルーナさんが荷物持ちなんて永遠にあり得ないですよね」
レックス「ハイ、その手は開けておいていただけると助かりますゾ、ルーナ様」
どちらかを背中にくくり付ければ何とかなると思うのだが……わかった。
後々、ブラッダーの土魔法でギャレスを床か壁にめり込ませて隠し捕えておけばよいと思った。
制圧せずに撤退するなら仲間が見つけて解放してしまうから。
ブラッダー「? この空間、奥が……」
「そうだな、あっ、モードが忍んで来ていたのがこっちだ」
ギャレス越しに斧で破壊した壁の向こうの空間は使われてない真っ暗な通路のようだった。
右は塞がった壁だが、左は曲がり角になってた、その先も塞がっているようだが。
パラパラ……。
そして天井に狭い空間が存在していて続いていて、モードが潜んで研究室の天井まで進んだ通路を感じた。
というか、崩れて少し通路が夜目で見えている。
恐らくブラッダーも。
ゼラ「ええ? すっげぇ」
オフィーキュス「ま、まサか、こっちを進めば皆と……」
クリオス「まっ、真っ暗だようっ」
ゼラ「ちょっと旦那っ、そこの壁の魔石灯、引っこ抜いて!」
バキャッ。
彼が研究室とやらを照らしていた壁にある一本? を無理やり引き剥がした。
他のも引っこ抜いて、猫屋に取りつけたらいいかもと思った。
今はちょっと余裕がないから持っていかないが。
ブラッダー「とりあえずここに入りましょう、転移されたせいで構造の理解がちょっと曖昧ですけど……恐らく……」
彼は壁や床を叩き振動を感知しながらも、本拠地の配置を思い出していた。
先を進む。
先頭からゼラ、ブラッダー、レックス (頭上にベル、背中にモード)蛇女とクリオスで最後が私だ。
チューッ!
レックス「のわっ!」
ゼラ「なんだ、ただの鼠ですよ旦那っ」
魔石灯が緑がかった光で驚き逃げる鼠を照らし出す。
レックスの頭上に居るベルもわずかに光っているが。
鼠は小さな穴の中に消えた。
奥にも何匹かいるのを感じるな。
魔法封じがなくなり、ちゃんと感覚が戻っているようだ。
ちなみに魔力は感じられない。
少し左を進んで、角を曲がると、やはり行き止まりがあった。
崩れた瓦礫が散乱、しているな。
床は埃が積もっている。
ゼラ「行き止まりじゃないですか」
レックス「上の通路とやらはどこにでも続いているようでスが、狭くてモード殿やブラッダー殿ぐらいでなければ通れまセんゾ」
隠れるのには向いているな。
ヂヂヂッ。
魔石灯が点滅した。
無理やり外したからか?
クリオス「何っ!?」
レックス「(取り付けられている物を外シたから)魔力切れでスかな?」
ゼラ「大丈夫だから落ち着けって、お兄ちゃんたちが付いてるから」
ふわふわと、傍に居たゼラがクリオスの頭を撫でた。
フワフワだな、後で私も撫でよう。
ガンガンッ。
レックス「この壁、ずいぶん昔に塞いだようでスな、ソれに厚いでスゾ」
彼が行き止まりの壁を叩く。
向こう側、何だろうか、僅かに空間を感じるが、塞がっているような……。
石材……いや、土? その中にも……?
ペタペタ。
ブラッダー「……これ、わざと塞いだみたいですよね」
彼もそう感じてるのだろうか?
行き止まりの壁に魔石灯を近づけると、戸口の丸い部分に石材を組んで敷き詰めたような跡があった。
戸口を埋めたように周囲の壁と微妙に色に違いがある。
ガガッ。
何だ? 背後で音がした。
ゼラ「今度は何よっ」
ブラッダー「? 瓦礫ですかね?」
石が動いた、あちこち崩落してるからだろうか。
……? 妙な魔力の気配が急に出てきたな。
ガココッ。
一同「「!?」」
ベル「あれ?」
クリオス「うっ動いたよ!」
高所から見渡しているベルと、低い位置でキョロキョロしていた少年が同じ場所を指した。
そこは、妙な魔力を感じた場所だった。
拳大の瓦礫がある。
それは崩落で落ちたものと違って、この通路と同じように、埃が積もっていた。
その埃が、ガタガタと揺れる瓦礫からパラパラと落ちていた。
ガコガコガッガココッ。
一同「「うわっ!?」」
ブラッダー「それから離れてっ」
皆の中間、左の壁のすぐ下に落ちている小さな瓦礫がひとりでに奇妙に動き始めていたのだ。
皆驚いて離れながら反対側の壁にひっついた。
ゼラ「何何よっ!?」
ギョッとしてる先頭の彼と目が一瞬合ったな。
レックス「何だこれは!?」
ガコガコガコガコッ。
その妙な魔力を持つ石が急激に振動しながら動き出して割れて、傾いて、引っ込んで、変形し始めた。
ヴォンッ。
同時に変形する隙間から青めの紫の光が漏れ光り出す。
魔物か!?
いかんっ!
???[ピッ;;::;:;:::]
プンッ!
バッ――ボシュウゥゥゥッ!
クリオス「わあっ!?」
その光が急に飛び出して、ものすごい速さで驚き佇むクリオス少年が居た壁を焦がした。
魔力が集中し始めたので何か魔術を放ってくると察知したのだ。
私が掴んで引っ張っていなかったら……。
ガガコガコッ。
変形し続けながら突然攻撃をしてきたそれは、まるで手足の様なものを作り始めていたが、知るか。
「避けろゼラッ!」
バガアンッ!
思い切り蹴っ飛ばした。
ゼラ「うわっとぉっ!?」
ドゴオオンッ!!
ゼラに一応気を付けるよう言って、向こうまで蹴った。
彼は飛んで避けた。
股間に当たるところだったな。
ガシャッ、バチバチバチッ――……。
???[;;::;:;ピーーッ! キュリルルルル……]
下に落っこちた。
なんだかわからんが壁に当たって潰れて死んだみたいだ。
いや、魔道具の様なものだろうか。
魔力の揺らぎは収まった。
ボコッ、ザアアアアアアアーーッ
当たって割りへこませたところから飛び出すように欠片がバラバラと落ちて穴が空き、中から砂が流れ落ちて来た。
ゼラ「うお、砂? 砂が出て来たよ」
レックス「一体今のは!? 魔法を撃って来まシたゾっ」
……魔道具?
光弾に似ていた。
小さいものの、威力はあるようで、壁が溶けて、拳大の穴が空いていた。
ベル「だいじょぶクリオス?」
クリオス「う、うん、あ、ありがとうお姉ちゃん」
「ああ」
引っ張って乱れた上着を直し、頭を撫でてみた、フワフワしてて柔らかい。
クリオス「わっ」
オフィーキュス「シュル、驚きまシた……危うくこれを受けていたかもシれないのでスね、有難うごザいまス、ルーナ様」
壁に穴が空いているからな、とても熱い、火魔術の様なものなのか、溶けた穴の縁が、まだ赤熱している。
サラサラサラ……。
壁に穴が空いた向こうから、たくさんの土砂が出て来ていて、下に落ちて壊れた何かに降りかかっている。
向こう側は砂で埋まっていた。
ブラッダー「お見事ですルーナさん、これは……“ゴーレム”ですよね」
彼は落ちた変形する瓦礫をつまんで砂の山から拾い上げて調べながらそう言った。
一同「「ゴーレム?」」
ゼラ「こんな形のは始めて見ましたよ俺」
形?
レックス「“暴れ球”殿もノーデント卿もご存ジでシたか……コレは外ではよく見られるのでスか?」
オフィーキュス「わ、私共はキャラバンで旅をシていまスが、初めて見かけまシたわ」
少年も頷いて珍しそうに見つめているが、近付かないな。
クリオス「し、死んでる?」
「あぁ、魔力はなくなったぞ」
中の魔石が砕けたんだろう。
ゼラ「あぁ、迷宮に出るんですよゴーレムって。うじゃうじゃとね」
ブラッダー「へぇ、僕は出くわしたことないんですよね。これ、街の地下にも出ますよ? 昔の話ですけどね」
何。
一同「「ええっ!?」」
彼は中を調べて、砕けた魔石をしばらく見つめてから放り投げて、魔石がはめ込まれていた内部を調べている。
金属の網目のような、線がたくさん見える。
なんだ?
ちょっとスライムの糞だった帝国のからくりに似てるな。
レックス「この湖にソんな秘密が……」
ブラッダー「そんな大層なものじゃないですけどね、初期の街の発掘時に出た番人の話は次期網元殿も耳にしたことがありますよね」
「ああ!」
ゼラが落ちた魔石の欠片を拾って魔石灯にかざしているが、いつもの魔石より色が薄いようだ。
「魔物か?」
ブラッダー「そうですね、一応その括りに入りますよね、魔道具に近い存在なんですけどね」
レックス「石ころにシか見えまセんゾ」
ベル「なーんだ、食べられないんだ」
ゼラ「あ、そこなんだ」
ブラッダー「外側はホントの石ですよ。ただ、本体というか、魔道具部分が丸、いえ、涙型の機構構造ですよね、ここから魔術で光弾やら変形やらを放っていたんじゃないですかね(可動部分やこの大きさにしては出力が高いですよね……)」
ふむ。
パキッ。
彼が石部分を壁に叩きつけると、石だけ崩れ割れ落ちて、中の丸い、金属部分が出て来た。
ブラッダー「お土産にどうですかゼラ君」
ゼラ「俺の趣味じゃないですからね」
もらおうかな、光弾を出した部分に魔力をそそぐとどうなるのか試してみたい。
今はその魔力が僅かしかないが……。
魔力水を飲むべきか迷ってるうちに、飲まないままにして仕舞っているが、一本しかないからな、なんだかもったいなくて使えない。
レックス「ソれよりも、ここから奥には行けないのでスかな?」
ブラッダー「あぁ、この廊下と同じ構造なのはわかっているんですよ、ただ、ほとんど砂で埋まっているんですけどね」
ああ、だから変な響きだったのか。
石壁と砂の違いか。
ゼラ「砂なら、ブラッダーさんの出番じゃないですか」
読んでくださりありがとうございます。




