表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/92

四天王最強の一角

 ラスボスの城に突入して早3週。私達は遂に四天王を全員倒す事に成功した。

 前回こちらの残りはレッドにブルー、そしてグレーちゃんという最高戦力の3人だから楽勝だろうと高を括っていたけどトンでもない。向こうもまさかの最高戦力の3人が残っていたらしくグレーちゃんは苦戦。レッドとブルーも楽勝と言えば楽勝だったけど、少しだけ手こずったと言えば手こずった……という内容だった。

 じゃあどんな内容だったかと言えば――


 まず最初に現れた四天王は豚足っぽいゾンビ。見た目は豚足だけど豚足にしちゃあ顔色? が悪いとかいうふざけた存在。しかも見た目が豚足のクセに本名が『織田信長』とかいう名前までふざけたヤツだったけど、これに立ち向かったのは言うまでもなくグレーちゃん。


 ――そして問題はここからだった。


 前述したけどレッドやブルーほど強くはないとはいえ私達の中では圧倒的な戦闘力を有するグレーちゃんが初めて苦戦していたからである。何せ豚足っぽいゾンビ相手にグレーちゃんが本気中の本気……奥の手である召喚魔法を使うという――。しかも髪の毛や爪みたいな簡単に払える代償じゃなくて歯グキからシャワーのように血を流していたから歯茎を代償に支払ったと思われるので相当強いヤツを召喚したんだと思う。……だと思うんだけど、それに対して――レッド曰く「豚足っぽいゾンビの奴も歯茎から血を流しているぞ!!」との事で、私にはどの辺が顔でどの辺が歯茎かわからなかったけど、豚足っぽいゾンビのヤツもグレーちゃんと同じ代償を支払って召喚魔法を使ってきたって事だった。

 そうして豚足っぽいゾンビが呼び出したのがなんとただのポメラニアンで「織田信長が歯茎から血ぃ流しながらポメラニアンを召喚」という字だけ読むとよくわからない絵面が浮かび上がったけど、結局呼び出したのがただのポメラニアンだったのでソッコーで逃げ出し戦力にならず、残った織田信長の方はグレーちゃんが呼び出した背中に12枚の翼を持つ神々しい豆腐に光の魔法を喰らって倒されていた。

 その後レッドとブルーが2人がかりでグレーちゃんに回復魔法をかけていたからグレーちゃんは結構な量の代償ハグキを支払い、苦戦したと言っても間違いないではない勝ち方だったと思う。


 そして次はブルーの出番になるんだけど――


 ――ブルーの前に立ちはだかった四天王はレベル99の八百屋。その名も『織田信長』だった。

 いやもうさぁ、なんで同じ四天王の中に織田信長が2人もいんのよっ! バカじゃないの? しかもあんたレベル99の八百屋じゃなくて絶対レベル99の殿様でしょう? とツッコミを入れたくなったけどこいつは本当にレベル99の八百屋だった。

 何故なら――以前ブルーはレベル99の八百屋は大根でドラゴンを撲殺出来るって言ってたけど、この男は実際に私達の目の前でこれをやってのけた。……というのはさすがにドラゴンがいなかったので無理だったけど、代わりに信長はしなびた大根でダイヤモンドを真っ二つに斬ってみせた。そしてそれだけではなく他にもしなびたキューリで大理石に穴を開けたり、しなびたナスで地球に隕石を落としてみせたり、更にはしなびてない雑草で本能寺の変を起こしたりしてみせた。


 まぁそんなワケでレベル99の八百屋とブルーの戦いだけど、信長も結構強かったんだと思う……見た感じグレーちゃんほど苦戦してるようには見えなかったけど、今まで一度も必殺技を撃った事がなかったブルーがあの必殺技「科学忍法火の尻」を使って信長を本能寺ごと燃やしていた。……てゆーか前にブルーは科学忍法火の尻はオナラを燃やして火の鳥にして撃ち出すとか言ってたけど、普通に手から火の鳥を撃ち出していたのでアイツは手からオナラが出るタイプの魔王だったんだと思う。


 とまぁこんな感じでグレーちゃんとブルーが四天王を倒し、この時点で残る四天王はあと1人となる。そしてこちらは真打ちレッドの出番となったところで――最後の四天王『女子力の高い軍人』が私達の前に立ちはだかった。

 そう――レッドには女子力の高い軍人が守護霊スタンドとして憑いている。そして敵も女子力の高い軍人。奇しくも最後は同じタイプの幽波紋スタンド同士の戦いとなった。まあ正確に言うとレッドはスタンド使いで敵はスタンドそのものと言うべきなのかもしれないけど――


 ――スタンド使いはひかれ合う。


 そんな言葉を耳にした事がある。それはそれとしてレッドに憑いている守護霊はレッドより遥かに強いと前に聞いた。そして敵は同じタイプにして最後に現れた四天王……弱いはずもなく、最後に相応しい頂上決戦になるだろう――と私は直感したけど敵の名前が「ほくろのケツ」。

 うん。そうね、幽波紋(ジョジョ)かと思ったら「北斗の拳」みたいな名前しやがって……。いやもうさ、今更女子力の高い軍人には何も言わない。ただ十神将ラスト3人が『織田信長』『織田信長』ってきたんだから最後の1人も『織田信長』って流れじゃないの? せめて女子力の高い織田信長で良かったじゃん! それなのに何『ほくろのケツ』って? 『ケツのほくろ』とか『ホクロの毛ッ』とかじゃなくて『ほくろのケツ』? ホクロに(ケツ)があってたまるかってのよ。まぁ怪人の名前に文句言ってもしょうがないんだけどさ……。


 と。いうような事をその時は考えていたけど、今考えると『ホクロの毛ッ』が1番北斗の拳ぽいなぁ……。

 いや、そんな事はどうでもいいとして、ここからレッドとほくろのケツの戦いが始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ