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物語を喰らう悪魔  作者: みぎゃー


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第四十五話:女体化したみぎゃー

挿絵(By みてみん)

女体化したみぎゃー



その日は、特段何の変化も無い一日だった。

僕はただいつものように過ごし、眠りに就いた。


そうして翌朝、起きた時にその変化は違和感として捉えられた。


「ん…アレ?何か自分の身体の感触が、変?」


まず変化を感じたのは胸にかかる圧力だった。

僕はすぐに自分の胸に手を這わせた。


すると、何やら胸が大きいのだ。


「え、どういう事?腫れてる?いやでも、腫れてるなんてレベルじゃ…」


更に続けて感じたのは股間の違和感だった。

明らかにスッキリした感じがある。


「嘘だろ、おい…まさかここも…う、うわぁぁぁ!!」


つい驚き声をあげてしまった。

でび子が面倒くさそうに僕の部屋にやって来た。


「アンタ、朝から何を悲鳴上げてるのよ…大体女の子みたいな声して…

 って、アレ?アンタ、女の子になってるわよ?」


言われて、最初はからかっているのだと思った。

しかし、どうにもこの自分を触った手の感触がおかしい。

僕はすぐに鏡を確認しに行った。


「いや、本当だ…何なんだよ、コレ…。」


物語では定番の女体化というやつだ。

しかし僕は少なくともこうなる為の原因に思い当たる所が無い。

それにいつ終わるともわからないこの現象に不安がこみ上げた。


「服、男物しか持って無いぞ…。それに、女として生活したら

 もし男に戻った時、絶対変態になってしまうだろ…。」


僕は現状を恐ろしい程に受け入れていた。

それは、あらゆる物語の定番の事件だから見慣れたものでもあり、

しかしやはり自分の身に起こって見ると戸惑った。


「えーっと…とりあえず、どうしよう?」


「うーん…まずはフリマサイトとかでアンタサイズの服を買えば?

 それなら外に出なくてもいけるでしょ。」


僕はとりあえず、当面を凌ぐ服をフリマサイトで探した。

女性らしければ何でも良い。別に可愛い等は必要無い。

しかし、そこへチャイムが鳴った。


━ピンポーン━


深夜子だ。しかしもう、今更隠す事なんて出来ないだろう。

僕は深夜子を部屋に受け入れる事にした。

もちろん、驚かれるだろうが仕方ない。


「おはようございまーす、みぎゃーさん…って、えぇえー!?」


「あー、いや、そうだよな、アハハ…。何でか、こうなっちゃってさ。

 とりあえず服をフリマサイトで買おうかなと思って。

 あと、食事とかは配達でしばらくは凌ごうかな、と思ってるよ。」


「いやいや、可愛いでしょ!!

 服、適当なのじゃダメですよ!?

 私が一緒に選んであげますから、今からコーデ考えましょ!

 食事とかはでび子ちゃんや私に任せて貰えたら大丈夫ですよ。

 みぎゃーさん、いえ、みぎゃーちゃんは引きこもってて下さい。」


深夜子は随分と前のめりにこの事態に食い込んで来た。

まぁ、ドン引きされたりするよりは助かる。


「あー、あと、あの日が来るのだとしたら厄介なので、

 いつでも手もとに用意しておきましょう。付け方も教えますからね。」


そう言って、深夜子は生理用品の使い方を実演しようとした。


「あー、えっと…コレってもちろん私の身体使って実演は出来ないので、

 みぎゃーさん…みぎゃーちゃんの身体使って良いですよね?」


「え、やっぱりそうなるのか?でも…使い方知らないとだしな…。

 かなり不思議な気分だけど、教えてくれよ。」


こうして僕は女体化した自らの股間を、深夜子に間近で見られた。


「わー、結構毛もちゃんと生えてますね。匂いは無いですよ。

 これからもちゃんと清潔にして下さいね?」


「あ、あの…深夜子、コレめっちゃ恥ずかしいんだが…。

 早く付け方を教えてくれないか?」


「あ、いえ、拭き方とかも教えておいた方が良いかなって思って。」


「お前、この事態を良いチャンスだと思って遊んでるだろ。

 コッチはマジで恥ずかしいんだから、サッサと必要な事を…」


「あー、確かにちょっと濡れちゃってますもんね。

 コレはさすがに早く教えてあげないとかわいそうかな?」


濡れ!?

まさかの自分の身体の抗い難い反応に羞恥心が高まる。


「ちょ、マジで必要最低限だけを教えてくれよ、

 それともうあんまり見るなぁ…それ、マジで恥ずかしいから….」


しかし、恥ずかしいと自覚する程に下腹部に熱が生まれた。


(いや、マジでコレはヤバい。こんな所を深夜子に見られてるの、

 本気で恥ずかしいぞ…でび子はこの際どうでも良いけど。)


「あ、でも私は別に気にしませんよ?

 みぎゃーちゃんが濡れてても、それが私の顔にかかっても、

 別に何ともないですよ?」


深夜子は小さくニヤリと笑った。絶対に、いやもう200%確信犯だ。


「マジ、無理だってば。ちょ、何か垂れてる…」


「フフ、ちょっとイジめ過ぎましたかね?

 良いでしょう、ちゃんと教えてあげますね。」


こうして随分とイジワルを受けてから、僕は一通りを教えて貰った。


「ハァ、ハァ…。女体化してすぐで慣れない身体で、こんな事…。

 マジで恥ずかしかったんだからな、元に戻ったら...覚えてろよ」


「キャー、まぁ私はみぎゃーさんに何されても良いですけど?」


深夜子はいつからか、僕への好意を隠さなくなった。

これでは元に戻った後のおしおきも様にならないってものだ。


「ま、まぁもうさすがにイジられる事は無いだろう…。

 しかし何で急にこんな事になってしまったんだろうな。

 自然に元に戻れるんなら良いけど、今の所何の情報も無いし、

 このままずっとこうだと色々と困るぞ。」


しかしその時、TVのニュースが聞こえて来た。


『昨夜未明、複数の男性の身体が別の性に入れ替わると言う

 不可思議な事件が確認されております。警察ではこの件について

 多角的な操作を初めており、こうした被害についてはまだ

 殖えるかも知れないという可能性を示唆しております。

 今の所防ぎようも無い為何とも言えませんが、お気を付け下さい。』


「他にも、こうなった人達がいるのか…」


ニュースを受けて、でび子が感想を語る。


「これだけ複数件が一夜にして起きているという事は、

もしかしたら組織的な犯行なのかもね。

もしそうだとしたら、その何者か達と話を付けないと、

ずっと治らないのかも知れないわよ。」


「えぇ!?

 こちらは何も悪く無いのに、わざわざその組織を突き止めて

 リスク背負ってまで何とかしないといけないのか?」


「他に何か方法があるなら…乳製品を飲みまくるとか?(笑)

 アンタの方で思い当たる解決策があるならやりなさいよ。

 まぁどれも意味無いと思うけどね。」


確かに、悔しいが今の所解決策として考え付くのは、

何者かによる組織的な犯行であり、それとの和解である。


しかし、それすらも何かがわかっているわけでは無い。

一体どうすれば良いのか。


「あ、何か緊急放送が始まりますよ!

 もしかしてこの件に関してかも!?」


すると、政権放送のような政治的なシンプル背景をバックに

ある女性が映された。特段、変わったような雰囲気は無い。


『こんにちわ、皆様。男の娘研究所の白鳥です。

 この旅は弊研究所が開発した薬を散布させて頂きました。

 こちらは一定数の男性達に作用し、女体化させてしまいます。

 もしこちらの薬剤の被害に遭われた方々には大変失礼致しますが、

 残念ながら今の所特効薬は御座いません。

 ただし、実験体としてその身体を差し出す覚悟がある方のみ、

 弊研究所をお訪ね下さい。他の方の入場は許可致しません。

 住所は〇〇〇〇~』


どうやら、この団体が余計な事をしたようだ。

僕はすぐにでも向かいたかったが、

「服が全て届いてからだな、それ次第で向かう!」と意気込んだ。


「え、でもみぎゃーちゃん、大丈夫なんですか?

 一人で来いなんて、都合の良い実験体にされてしまったら、

 逃げられなくなるかもですよ?」


「だけど、他に方法が無いじゃないか。」


「それはまぁ、そうですけど…。」


僕は服の到着を待ち、それが届き次第着用の上、研究所に向かった。

たとえ罠だとしてもこれに乗るしかない。

そして何より先鋒との対話を通じて絶対に解決しなければならない。

強い意思の元、僕は歩き出した。

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