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物語を喰らう悪魔  作者: みぎゃー


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第四十一話:三大フェチ(性癖)

挿絵(By みてみん)

3大フェチを議論する3人



「日本人ってさぁ、三大〇〇って好きだよなー。」


僕は部屋でアイスを食べながら、でび子に言った。


「そうね。三は演技の良い数字とされているし、収まりも良いのよね。

 それで、何よ。そのだらしない緩み切った顔は。」


「いやぁ、日本三大性癖(フェチ)って何かなぁと思ってさ。」


僕はニヤニヤしながら答えた。


「キモッ!

 大体、そんなもの決めても何も良い事なんて無いでしょう」


「いや、単純に何になるのかなーって思ってさ。

 やっぱり、一位は足フェチだろ、それで胸フェチと尻フェチかな。」


「ちょっと、それだと尻フェチが格落ち感無いかしら?

 足フェチと胸フェチの2強じゃない。」


「だったら、他に良いフェチ(性癖)あるかよ?」


「そうねぇ、だったらJKフェチとか、においフェチとか、

 あと血管フェチや筋肉フェチとかはどうかしら?」


「ハァ?

 そんな安全圏から『私はちょっと変わり者ですよ』

 って言うようなフェチは3大フェチにはならないだろ。

 フェチなんて言うのは、適度に気持ち悪くないとダメだ。」


「ハァ!?アンタ、バカぁ!?

 フェチなんてただその人の好きを表現したものなんだから、

 別に気持ち悪さとかは必要無いでしょ!?」


「と、とにかくだ!筋肉フェチだとか血管フェチは無い!!

 においフェチはまぁ…あと、JKはフェチってよりも

 皆大好きだろ。」


「あぁもう、だったらアンタの言った3つで良いわよ。

 そもそも別に、ここで決めたからって法律になるでも無いし。」


しかしそこへ、暗部深夜子が突然部屋に乱入して来た。


「あの!メガネフェチとかも、あると思うんですが!!」


「・・・・・」


「・・・・・」


僕とでび子は、深夜子の突然の乱入にポカンとした。

しかしすぐにでび子が僕と深夜子をからかった。


「あ~、メガネフェチってそういう…ねぇ、メガネ君?」


「ちょ、ぼ、僕に振るなよ!(焦)

 大体、深夜子だってメガネなら誰でも良いってワケじゃないだろ」


「そそそそ、そうですよ!!

 べ、別にみぎゃーさんがどうのとかじゃなくて、

 単にメガネ男子に対してのフェチってだけですよ!!」


「あら、アタシはあくまで一般論としてのメガネフェチかと思ったけど

 本当にソイツが対象のフェチなのかしら?」


でび子は突然真顔でアッサリと言った。

顔を赤らめる深夜子と、何故かとばっちりを喰らい僕も顔を下向ける。


「べ、べべべ、別にそういうんじゃ…ないです。」


「ふふ、じゃあ、まぁそういう事にしておいてあげるわよ。

 良かったわね、変態ロリコンメガネ君?」


「だ、だから別に僕は何もしてないだろ!

 からかうのも良い加減にしてくれよ、でび子。」


「まぁ良いじゃない。メガネフェチは確かに大きな派閥よ。

 他に3大フェチになりそうなものは…うーん、と言うよりコレは…」


でび子が核心を突いた。


「男と女で分けるべきよね。

 だって女性は別に胸フェチだの尻フェチは大多数じゃないもの。」


「「た、確かに…」」


僕と深夜子もそれに激しく同意した。


「じゃ、じゃあさ、まずは男性バージョンに限定しようぜ。

 男性の3大フェチ、と言えば?」


先ず、でび子が答える。


「胸フェチよね。」


続けて、深夜子が答える。


「やっぱり、お尻フェチ、ですか?」


そして僕がフィニッシュを決める。


「最後に足フェチ、やっぱりコレで決まりだな。」


そこへでび子がまた、いらない事を言う。


「どこも何だか臭くなりそうな部分ね。

 まぁでもどうせ男なんてそんなものかもね。

 蒸れて臭くなりそうな部分が好きなのよね、変態だから。」


それに深夜子が正義感から噛み付く。


「ちょ、それはあまりに失礼過ぎませんか!?

 男性が皆変態だなんてそんな…」


しかし、僕がそれを制する。


「いや、深夜子。これは男性代表として言わせて貰う。

 確かに、男は皆変態だ。」


「みぎゃーさん…。」


深夜子は残念そうな表情で僕を見つめた。

続けて、でび子が女性版の3大フェチを挙げる。


「まずは、筋肉フェチよね。」


続けて深夜子が答える。


「まぁ無難に、声フェチですよね。」


最期に僕の番になったワケだが、ん?何だろう。

女性の3大フェチの3つ目って、女子じゃないからわからんぞ。


「ええと・・・喉仏フェチ、とか?」


「ちょ、みぎゃーさん。そこは高身長フェチとかでしょ。」


結局よくわからない内に女性版の3大フェチが決定した。


「しかし、3大〇〇を決めるのは結構楽しいな。」


「だから、日本には色んな3大〇〇があるんでしょ。

 決めてハクを付ける事もそうだけど、決める過程が

 楽しかったりしたんでしょうね、言い争い含めて。」


「じゃあ次は、みぎゃーさんの3大良い所挙げますか?

 えーと、じゃあまずは私…優しい!」


深夜子が突然、勝手に始めた僕の3大良い所。

何だか照れていると、でび子が冷たく言い放つ。


「無い(キッパリ)」


「ちょ...でび子、それはさすがにヒド過ぎないか?(泣)」


「あら、じゃあ...可愛い子にだけ優しい、でどうかしら?」


「・・・何か、すいません。でび子に反論したボクがバカだったよ。」


こうして3大〇〇を決める遊びは何だかんだで夜中続いた。


~翌朝~


結局、深夜子は僕の部屋で寝てしまい朝を迎えていた。


「ふぁ・・・おはようございます。」


既にでび子は起きだしており、深夜子に飲料を用意していた。


「おはよう。アイスティーしか無かったのだけど、良いかしら?」


「あ、ありがとうございます。

 えぇと、昨日何をして…あぁ、3大フェチでしたね。

 何だか冷静になってみれば、それを決めて何になるんでしょうか。」


「冷静になってしまうとおよその事がそんなものよ。

 まぁ良いじゃない。アタシ達が決めた3大フェチについて、

 異論がある人達がまた別の議論をして行けば楽しいでしょ。」


「え、私達の議論を更に外に広めるんですか?」


「既にもう、ネット掲示板に書き込んだわよ。

 【3大フェチ決めようぜ】ってタイトルで。」


「わぁー、何だかめちゃくちゃ議論を呼びそうですね…。」


深夜子はとても冷めた顔をして応えた。


「ま、まぁ、3大フェチの事はもう良いじゃないか。

 それにしても、まさか僕の部屋で朝を迎えてしまうなんてな、

 ホラ、歯ブラシ使ってないやつあるから、使えよ。」


そう言って僕が歯ブラシを渡そうとした時、

寝起きの深夜子が躓いてしまい僕の方へと倒れて来た。


「あ、わ、わ、わあぁぁぁーーーー!!!!」


何とか両手を付いて、接触は免れたのだが、その瞬間、

深夜子の顔がすぐ近くにあった。


「あ、あの、ごめんなさい、寝起きで足がもたついて…」


「あぁ、大丈夫だよ、気にしないで。」


冷静に優しく対応したものの、その瞬間僕は、顔が近い事よりも

ある衝撃が頭を殴っていた。


それは、あれだけ可愛い深夜子も起き抜けの口の中は

適度に臭いと言う事だった。


(ヤバ、可愛いのにちょっと臭いの、たまらん過ぎるだろ…)


それを見抜いたかのように、でび子が声をかけて来た。


「アンタ、また何か良からぬ事を考えてるわね。

 大方どうせ、起き抜けに顔を間近で喋られて

 口臭に興奮したんじゃないのかしら?

 もしそうだとしたら、アンタ本当に救えない変態ね。」


まさかの、でび子にはお見通しだったようだった。


「え、そ、そんなワケ無いだろ。

 突然の事で口臭とかそんな、感じる暇も無かったよ。」


「え!?そ、そうなんですか?

 みぎゃーさん、何だかごめんなさい、私、口臭かったですか!?」


「あーいやいや、違う違う、全然何も感じてないから。」


そう言いながらも、照れる深夜子の表情はとても良かった。

むしろ可愛いのに臭いのが良いんだよ、と言いたかったが、

それを言うと何かが終わってしまいそうで僕は口をつぐんだ。


「ま、3大フェチとか決めてみた所で、結局あらゆるフェチは各人にとって

 大切な興奮ポイントである事は変わらないわ。

 あらゆる3大〇〇も結局はポピュラリズムだからね。

 自分だけの3大〇〇とかを考える方が案外楽しいかもね。」


こうして3大〇〇に関する議論は、でび子の言葉によって締めくくられた。

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