#砂時計の砂が落ちきる前に(63)
〜あらすじ〜
空は澄んだ色をし太陽が砂時計とカラビナウォッチを照らし出す。時が経っても変わらぬ時計。
彼女の人生は砂時計から始まることになる。砂時計とカラビナウォッチ…
2つそれぞれの時計の意味は何か…
彼女の幼年期から青年期を経て、成長し恋をしていく。
なかなか蓮と美月は時間が合わず、半年も時間が経ってしまっていた。
17時。約束の時間を迎えたり
『みっちゃん!いらっしゃい!蓮くん来てる……………よ…』
いつもの美月じゃないのに気付く店長。
男の勘だ。
小上がり席に蓮は待っていた。
美月に声を掛ける蓮。
『お疲れ!なかなか時間が合わなくてごめんな…』
首を横に振る美月は言った。
『そんな事ないよ!蓮くんが悪い訳じゃないし、お互い予定が合わなかっただけだし…しょうがないさ!でもまぁ、半年は長がったけど……よし!今日は飲むぞ!!ゆーちゃん!!いつものチューハイ濃い目で!!』
蓮もいつもの美月じゃないのに気付く。
これも男の勘だ。
『お疲れーー!くぅーっ!たまらんねー!』
いつもより飲むスピードが早い美月。
『ゆーちゃんおかわり!!やっぱ《すみれ-smile-》が一番だね!美味しいお酒に、美味しい料理!最高ーー!』
チューハイを持って来た店長は蓮と目を合わせる。
蓮が美月に話しかけた。
『なぁ…俺の話を聴いてくれないか?』
真面目に話す蓮に頷く美月。
『俺、お前のこと好きだった。ずっと言えずにいた…だけど、光さんに言われて気付いた。自分の気持ち伝えなきゃって…美月、付き合ってくれないか?』
BGMが流れる店内。
黙ったままの二人。
美月は言った。
『ありがとう。嬉しい。話してくれてありがとう。でも…』
蓮は喋りだす。
『わかってる。お前は光さんに恋してるよな?お前はバレバレなんだよ!そこは昔から変わらねーな!すぐ態度に出る所。でも、コレ(おまもり)は持ってていいか?』
『もちろん!』
笑顔で答える美月。
二人は笑顔に戻る。
そして再び美月は話す。
『ねぇ、蓮くん。蓮くんがくれた時計…持ってていいかな?』
『当たり前だろ!』
思わぬ言葉に喜ぶ美月。
『ありがとう!』
看護師になる夢を叶える為にいつも励ましてくれた時計だったから嬉しかった。
楽しい時間が過ぎ店を出る二人。
店を出ると車に寄りかかる光の姿があった。
蓮が光の腕を引き美月から離れ話し出す。
『美月を絶対に泣かさないで下さい。』
『当たり前じゃん。泣かさない。絶対に。ずっと笑顔でいさせるから。』
再び美月のそばに来た蓮は言った。
『絶対最高の看護師になれ!絶対幸せになれ!』
強く頷く美月。
蓮は手を振り二人を背にし歩き始めた。
つづく。




