#砂時計の砂が落ちきる前に(55)
〜あらすじ〜
空は澄んだ色をし太陽が砂時計とカラビナウォッチを照らし出す。時が経っても変わらぬ時計。
彼女の人生は砂時計から始まることになる。砂時計とカラビナウォッチ…
2つそれぞれの時計の意味は何か…
彼女の幼年期から青年期を経て、成長し恋をしていく。
時計の針は深夜2時をさした。
伯父は光に話しかけた。
『キミ、光くんだっけ?研修が終わったら私の名前を出して良いからウチの病院で働かないか?私も歳だし。なんだったら、光くんの都合の良い日に家に引越して、家から病院に通えばいいじゃないか!車はあるか?車が無ければ、今研修してる病院まで通うのは大変だが…それで、仕事が終わったら私が色々と教えてあげよう。なぁ!かぁーちゃんも美月もいいよな?光くん!…ただし…後戻りは出来ないぞ。半端な気持ちじゃダメだ。それでもいいなら引越して来なさい。』
美月は思わず声を上げた。
『えーーーーーーー!!』
美月と伯母はビックリした。
"伯父さん!むちゃくちゃだよ!家から病院へ通うっうことは…一緒に住むって事だよー!?わかって言ってますかぁー!?”
だが、一番ビックリしたのは光だった。
そして光は涙を流し話した。
『ありがとうございます。後戻りは決してしません。自分が選んだ道なので。それと…車は持ってます!来週中には引っ越しますので、先生の家から通わせていただきたですし、色々と教えて頂きたいのでよろしくお願いします!』
光は深々と頭を下げた。
急展開し過ぎて、美月は声を上げる。
『えーーーーーーーーーー!!』
シーンと静まり返った外に美月の声だけが響き渡る。
伯父は切り出した。
『よし!寝るか!光くんは何時から仕事だ?』
涙を拭い光は言った。
『午前8時からです。』
伯父は続けて話す。
『そうか!みっちゃん車を貸すから朝、病院まで送ってあげなさい。よし!光くんもみっちゃんも風呂入って寝よう!光くん、どこで寝る?みっちゃんの部屋でもいいし、茶の間は寒くなるけど…どこでもいいぞ。』
"伯父さぁーん!そこ違いますよ!!普通、別部屋でしょ!?”
焦る彼女の様子に光は気付く。
『ありがとうございます。大丈夫です。僕は、茶の間で寝かせていただきます。』
伯父と伯母は顔を合わせ笑った。
美月は光に話しかける。
『先輩、先にお風呂入って下さい。』
子犬の様に笑顔で答える光。
『ありがとう!』
"なんだ!?この眩しく輝く笑顔は!!“
布団に入る彼女は、なかなか眠れない。
夜風で窓が揺れる。
"先輩…寒くないかなぁ…?”
部屋を出て階段を下る美月の目には、丸くなり炬燵に入り込む光の姿があった。
小刻みに震える子犬みたいな光に美月は話しかける。
『先輩、寒いから私の部屋に来て下さい。風邪ひくと困るので。』
光は美月に聞いた。
『いいの?』
美月は答える。
『いいですよ。しょうがないじゃないですか。風邪をひかれても困るので。』
嬉しそうに立ち上がる光。
美月は布団をひき光に話す。
『じゃ、私寝ますね!先輩も寝て下さいよ!おやすみなさい!』
自分のベッドへ入る美月に光は言った。
『ありがとう。おやすみ。』
ーー空は、満天の星空が広がっていた。そして月が二人を見守るかの様に優しく窓越しから照らしていたーー
つづく。




