#砂時計の砂が落ちきる前に(53)
〜あらすじ〜
空は澄んだ色をし太陽が砂時計とカラビナウォッチを照らし出す。時が経っても変わらぬ時計。
彼女の人生は砂時計から始まることになる。砂時計とカラビナウォッチ…
2つそれぞれの時計の意味は何か…
彼女の幼年期から青年期を経て、成長し恋をしていく。
目が覚め体を起こす美月。
その目には、光と蓮の姿があった。
目が覚めた美月を気付いた蓮は言った。
『美月、帰ろう!』
その言葉に反応し光は美月を見る。
そして光も言った。
『寝れた?もう遅いから帰ろっか。』
ニコッと笑いジャケットを美月から取り、美月に手を差し伸べる光。
美月は、なぜ蓮が居るのか分からなかった。
光の手を取り立ち上がる美月。
光は蓮に言った。
『俺が送るからお前は帰れ。』
そして、二人はそのまま駅まで向かう。
二人の姿が見えなくなるまで蓮はずっとその場を離れずにいたーー。
美月は不思議そうに光に話しかける。
『先輩、どうして蓮くんがいたんですか?』
光は話す。
『美月ちゃんの携帯がずっと鳴ってて、切れなかったから大切な電話かと思って電話に出ちゃったんだ。ごめんね…勝手に電話出ちゃって。』
美月は黙ったまま。
光は美月に話しかける。
『電車何時まで?』
美月は腕時計を見て焦りながら話す!
『やばい!もう23時!確か終電は23時5分だったと思います!私走って行くので、先輩帰っていいですよ!一人で大丈夫です!ありが…』
『俺も行く!走るぞ!俺の手離すなよ!』
光は急いで言い再び手を繋ぎ走り出す。
23時6分。
『美月ちゃん、ごめん。俺がタクシーで送るよ。』申し訳なさそうに話す光に美月は答えた。
『先輩謝らなくて良いですよ。私が寝ちゃったから。自分でタクシーに乗って帰ります。』
ペコっと頭を下げてタクシーが居る場所へ歩き出す美月。
『美月ちゃん!』
光の声で振り返る美月。
フワッと美月を抱きしめる光は言った。
『美月ちゃんと離れたくない。離したくない。迷惑かけてると思う。だけど、俺…もう無理だ…』
そして、彼女の目を見て言った。
『俺に恋して。』
そっと光は、彼女にキスをした。
"初めてキスされた時と全く違う。優しくてあたたかかった。”
つづく。




