#砂時計の砂が落ちきる前に(33)
〜あらすじ〜
空は澄んだ色をし太陽が砂時計とカラビナウォッチを照らし出す。時が経っても変わらぬ時計。
彼女の人生は砂時計から始まることになる。砂時計とカラビナウォッチ…
2つそれぞれの時計の意味は何か…
彼女の幼年期から青年期を経て、成長し恋をしていく。
まだかまだかと時間が過ぎるのを待つ彼女。
"時計…直ったかなぁ…もぅ直らないのかなぁ…"
昨夜は全く眠れず、布団から出てはトイレへ行ったり、机に顔を伏せてみたり、その繰り返しだった。
学校へ急いで向かう彼女。
校門をくぐると玄関から手を振る彼の姿があった。
全速力で彼がいる所へ行く。
息を切らし彼に話しかける。
『時計は!?直しましたか!?』
無言、無表情でズボンのポッケから時計を出す彼。
その姿を見た彼女は落ち込んだ。
『直らなかった…?』
彼女の手を引っ張り出し、手のひらへ時計を戻す彼。
彼女は、時計を見た。
『動いてる!動いてるよ!!先輩!動いてる!!ありがとう!』
嬉しくてたまらなくタメ口の彼女。
笑顔で彼は話し出した。
『自分で開けようと思ったんだけど、もし、壊したら弁償どころじゃなくなるし、時計屋に持っていって電池交換してもらっちゃった!』
『お店に持っていってくれたんですか!?いくら!?お金払います!』
『要らないよ!数百円だし!』
笑いな話す彼。
『美月ちゃんの喜ぶ顔を見てるだけで充分!美月ちゃん、そうゆう時は、"ありがとう!"だけでいいんだよ!』
『えっ、でも…』
下を向く彼女に彼は提案を持ちかけた。
『そうだ!じゃ、同じ病院で働けたらデートしよう♡』
彼の発言にポカンとし彼に聞いた。
『あのー。デートって付き合うって事ですか?』
彼は笑う。
『付き合う時は、ちゃんと告るからー、告る前にデートして美月ちゃんをもっと知りたいからデート!その後、告る!美月ちゃんの答えを出すのは、俺とデートしてから出して!』
"軽い…軽過ぎる発言だよ…"
『じゃ、デートしても、キスとかしないで下さい!』
思わぬ発言に彼はまた笑い出す。
『大丈夫!美月ちゃんの答えが出るまでしないよー!』
ホッとする彼女。
『じゃ、いいですよ!でも、同じ病院で働けたらですからね!』
彼女は10000%同じ病院で働かない、むしろ沢山ある病院の中で一緒に働くのは無理に等しいと思っていた。しかも、彼女は県外で働くつもりでいた。
『先輩…直してくれて本当にありがとうございました!』
彼女は頭を深々下げた。
『美月ちゃん、"ありがとうございました“じゃなくて…"ありがとうございます“だよ』
ニコッと笑い話す彼に彼女は聞いた。
『どう言う事ですか?』
彼は軽く深呼吸をし話始めた。
『"ありがとうございました“の"ました“は、これで終わりって思っちゃうでしょ?
でも、"ありがとうございます“の"ます”は、これからも続いて繋がっていく。っうことだと俺は思っているから、美月ちゃんが今度誰かに、感謝の言葉を言う前に一度考えてから言ってごらん。その場で終わらすのだったら"ました“で、いいと思うし、その場で終わらず続けて行きたいのであれば"ます“の方がいいよ。俺は、誰に対しても"ます“で言ってる。ずっと続いて繋がっていたいから。』
メガネのブリッジを指で上にあげ、真面目に話す彼はいつもとは全く別人の様だった。
"あれ…チャラくない。コイツは何者だ!?“
つづく。




