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#砂時計の砂が落ちきる前に  作者: 海底の真珠
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#砂時計の砂が落ちきる前に(31)

〜あらすじ〜

空は澄んだ色をし太陽が砂時計とカラビナウォッチを照らし出す。時が経っても変わらぬ時計。

彼女の人生は砂時計から始まることになる。砂時計とカラビナウォッチ…

2つそれぞれの時計の意味は何か…

彼女の幼年期から青年期を経て、成長し恋をしていく。

"水上光“とは以前と変わらないまま、季節は流れ、中学2年のニイニイゼミが夏の訪れてを告げる日のことだった。


いつものように学校へ行き勉強する。

いつも何もなく生活する事、変わらない生活を送れる幸せをしみじみ感じながら勉強する彼女。

最近、水上光が現れなくなった。

彼女は静かに平和に生活出来ている事が嬉しかった。"事件”がなければ尚更だったが…。


『若葉!ここに居たのか!!探したぞ!』

図書室の扉を開け担任教師が話しかけてきた。


2年担任教師は『島袋(しまぶくろ) 充彦(みつひこ)』沖縄県出身、25歳、独身、新米教師、何対しても熱い男である。生徒内では“ミッチー“と愛称が付けられている。


『やっと見つけた!ちょっといいか?聞きたいことがある。』息を切らし、ノートを持って来た教師は、彼女の正面に座り話始めた。

『若葉、将来の夢教えてくれ。』

彼女はビックリした表情で答える。

『先生、いきなり何!?』

慌てる新米教師。

『前置きがなかったな!ごめん!さっき、学校推薦の名前に若葉の名前が出来て!中2で名前が出たのは学校が出来て初めての事らしいぞ!普通は3年が選ばれるのだが…とりあえず!若葉の将来の夢が叶える学校に近づく事が出来ると思ってな!初めて受け持った生徒が推薦だなんて先生は嬉しいぞ!』

彼女はペンを置き、教師に答える様に一生懸命話し始めた。

『私は看護師になりたいんです!看護師に近付ける学校ならお願いします!先生!!中3になったら推薦して!!』

『わかった!先生頑張るからな!!若葉は全て成績が"A”だから、問題ない!家の方にも話してみてくれ!』

『はい!!先生ありがとう!!』

嬉しそうにお礼を言う彼女に、新米教師はちょっとドヤ顔。

彼女は勉強を辞め帰宅する準備をし始めた。

『美月ちゃーーーん!』

"その声は…水上光!!”

ルンルン気分で近寄る彼。

『何ですか?もう私帰りますよ。』

首を傾げる彼。

『なんで?まだ帰る時間じゃないじゃん?どうしたの?』

"この人、何で私が帰る時間知ってるの!?ストーカか!?“

『急いでるので!じゃ、また!』

サラッと話す彼女に彼はつきまとう。

『じゃ、一緒に帰ろうよー!』

彼女の頭の中は"推薦“でいっぱいだった。

『どうぞ、勝手にして下さい。』

彼はガッツポーズをしながら喜び。


蝉が鳴き、空は青く入道雲が広がってる下では2人が歩きながら会話をする。

『ねぇ、ねぇー!どうして急いでいるの?』

『推薦の話に私の名前が出て、看護師に近付ける学校へ行けるかもしれないんです。早く帰って親に話をしようと思って。』

『美月ちゃん、凄いね!まだ2年なのに。普通は3年から推薦の話が上がるんだけど。てか、俺も美月ちゃんと一緒♡』

彼女は彼が言った言葉が引っかかった。

『私と一緒って…どうゆうことですか?』

彼は彼女より少し先に歩き彼女の前に振り返る。

『俺も推薦されたのー!美月ちゃんと一緒♡』

"まぢかぁーぃ!!水上光も推薦!?この人は本当に何者だ!?”

彼は彼女の隣に着き歩く。

『俺、医者になりたいって言ってたでしょ?覚えてるー?』

"そう言えば、言ってたような…“

『どこの高校に行きたいか決めた?』

『いいえ、まだです。看護師に近付ける学校ならどこでもいいので…』

『ふーん。じゃ、俺も美月ちゃんが決めたら同じ高校にしようかなぁー』

『医師と看護師は違うから私とは同じ高校じゃなくてもいいじゃないですか?』

『高校なんてどこでもいいよ!医大に行けるならね!それと、美月ちゃんがいる所なら何処でもーー!』

"患者になったら、この人に診察されたくない。”

『じゃ、私こっちなので。』

『俺はこっち!また明日ねー♡美月ちゃんバイバイ!』

手を振る彼は…本当に子犬の様だった。

無邪気で、いつも笑顔で、彼女が素っ気ない態度をしてもそばに寄ってくる。

彼は何度も何度も振り返り手を振っていた。


帰宅し、両親の機嫌を伺う彼女。

『話があるんだけど…』

両親は、目を合わせ座敷に移動し、彼女の話を聴いた。

『学校の推薦の名前に私が上げられて、看護師に近付ける学校に行きたいから中3になったら推薦を受けたい。』

10000%反対…

だと思った…。

父親は重い口を開く。

『わかった。お盆に伯父さんが来るから相談する。ウチは金もない。今でさえ、学校へ払う金が精一杯。美月もわかるよな?』

『うん。でも、将来は看護師になりたい!なって患者さんの心を助けたい!お爺ちゃんが死んじゃってからずっと考えてた。だから、お願いします!看護師の道に行かせて下さい!』

彼女の発言は堂々とし、真っ直ぐな気持ちを両親へ伝えた。

両親も彼女の姿に圧倒されていた。


勉強机に座り引き出しを開ける彼女。

"蓮くん、絶対看護師になるからね!"

彼女は、彼からもらった"カラビナウォッチ”を手にし時計を見つめた。

そして彼女は気付いた。

時計が動いていない事を…



つづく。

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