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#砂時計の砂が落ちきる前に  作者: 海底の真珠
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#砂時計の砂が落ちきる前に(25)

〜あらすじ〜

空は澄んだ色をし太陽が砂時計とカラビナウォッチを照らし出す。時が経っても変わらぬ時計。

彼女の人生は砂時計から始まることになる。砂時計とカラビナウォッチ…

2つそれぞれの時計の意味は何か…

彼女の幼年期から青年期を経て、成長し恋をしていく。

彼女の物語がここから始まるのだ。

卒業式当日。

この日は、3月とは思えないほど暖かい。


教室に入る。

カーテンが閉めれていない窓には、眩しくらい太陽の光が卒業生を祝うかの様に差し込んでいた。

クラスの生徒は皆んな同じ指定の制服姿。皆んなの姿は今までとは全く別人の様に感じた彼女。

そんな中、1人だけ皆んなと違う制服。深緑色のブレザーで赤のネクタイ、紺のズボンに身にまとった彼が居た。

彼の姿に見惚れる彼女。高鳴る鼓動。高鳴る鼓動を抑えなくてはならないのに、さらに鼓動が拍車をかける。ドクン、ドクン、ドクン…どうしたらいいのかわからない彼女。

だが、目は彼に釘づけ。


『蓮、カッコイイー!』『モデルみたい!一緒に写真撮ろう!』女子生徒の声が飛び交う。

彼女の目には彼しか入らなかった。それほど本当にかっこよかったのだろう。


彼が彼女の方へ向かって来る。

彼女の前に来た彼は、鼻に人差し指を立てた。

"喋っちゃダメなんだ”彼女は彼のジェスチャーでわかった。

その後、彼女の目の前に立ち、無言で小指を出す彼。

彼の魔法にかかってしまったかのように自然と小指を出す彼女。

そしてそっと誰も聴こえない様に彼は口にする。

『約束。』

彼が言った言葉が一生、耳に残り頭に焼き付くとは思っていなかった。


その後、彼とは話も出来ないまま時間だけが過ぎていった。


卒業式が終わり玄関から校門まで在校生の手づくりアーチをくぐる。そのアーチは沢山の花で飾られとても綺麗だった。アーチの先にはお城があるのではないかと思うほど素晴らしかった。


アーチをくぐり終わる。

卒業生の中には学校へ再び戻る生徒も居たが、彼女は戻ることもせず、後ろも振り向かず学校を後にし、家に帰った。

彼女の背中は大人びて堂々としていた。

まるで、地上から力一杯、美しく透明な水を吸い美しい花びらを広げる一輪の花な様に凛とした姿だった。

また"再会する事”を信じて…


帰宅し彼から貰った"カラビナウォッチ”を手で釣らし、眺める。

『約束。』


二人だけの『約束』は彼女を強くする魔法の言葉になる。

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