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冬の終わりに散る花
凍りついた街角で 足跡を見つめてた
誰かが歩いた温もりも 今はもう消えている
白い吐息が空に 願いのように溶けて
「幸せになりたい」と 震えた声でつぶやいた
光はいつも遠すぎて 届くことはないと
自分に言い聞かせた日々を まだ忘れられない
冬の終わりに散る花のように
咲きたい夢も抱いたまま 枯れていくの?
誰にも見つけてもらえないまま
苦しいって叫ぶ声も 雪に埋もれてく
あの日交わした言葉 凍てつく風にさらわれ
信じた未来の欠片は どこへ行ったのだろう
涙の熱ささえも いつしか感じなくて
心の奥の痛みだけ 置き去りのままで
どうして愛は儚くて 触れたら消えるの?
掌をすり抜けたものは 二度と戻らない
冬の終わりに散る花みたいに
咲いてもすぐに散る運命 拒めないの
“生きてる意味を探したいのに”
私はどこで間違えて 孤独を選んだの
誰のために笑ってた?
何のために泣いていた?
答えは心の奥の 氷の下で眠ったまま
それでもほんの少しだけ
春の匂いがした気がして
凍えたこの手をそっと 空へ伸ばしてみたの
冬の終わりに散る花のようでも
僅かでいい 誰かに今 届きたいよ
忘れられても構わないから
この声が消える、その前に
一度だけ 咲きたかった
雪解け水に揺れる
儚い花の夢




