表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宿屋の娘は聖女と呼ばれ転生す  作者: 紅羽夜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

484/485

第484話「恐縮なお願い」

「……デボンス様。誠に勝手なお願いで恐縮なのですが可能でしたら、一度あのハンマーで石を砕く作業をサラティス様に体験させてもらえないでしょうか?」

「……いいですが、本当に大丈夫ですかね?後でセクド様から怒られたりしないですか?」

「大丈夫です。こちらからお願いしているので、お父様は怒るような人じゃないですよ」


 不安そうにデボンズはハルティックに視線を送る。


「大丈夫です。全てサラティス様の自己責任でデボンス様達に一切ご迷惑はおかけしません」


 三人はハンマーで作業している作業員に近づく。


「んじゃ、おーい、モンデ」

「なんでしょう?」


 呼ばれた作業員が機敏に手を止め、反応する。

 横に立っているサラティスを見ると硬直し、震えながら頭を下げる。


「こちらは、リステッド家のご息女サラティス様だ。別に文句を言いにきた訳じゃねんだ。お前ちっとハンマー貸してやってくれ」

「え?は、ハンマーをですか?」


 サラティスを見て、自分が持っているハンマーを見て、サラティスを見て、デボンスを見る。


「ああ。ほら」

「お、重いのでお、お気をつけください」


 サラティスほどの長さがあるハンマーを受け取る。


「これを確かに重労働ですね」


 強化魔術を使っているので、持ち上げられないということはない。


「行きますよ」


 サラティスは軽々と振り上げる。


『ガコンッ』

「大丈夫ですか?」


 ハルティックはサラティスの手を凝視する。


「はい、大丈夫ですよ」


 ハンマーから伝わり、衝撃は確かに手に訪れた。

 その衝撃は体にダメージを与える物ではなかった。

 しかし、魔術も使えないか弱い女児であれば違うであろうが。


「あら?……ごめんなさい、モンデさんお手本見せて貰っても?」

「え?あ、はい」


 サラティスはハンマーを渡す。


「少し離れましょうか」


 デボンスに言われ三人は少し離れる。


『ガゴン』

「おお、本職違いますね」


 サラティスがハンマーを打ちつけた時、塗装に罅が入った。

 モンデの場合は罅が入るだけでなく、石が砕け欠片が周囲に飛び散った。


「単純に私の力が弱かったってことですかね?」

「力より振り下ろす速度かなと」

「あーなるほど」

「それと、地面とハンマーの面が触れる瞬間力を込める感じですね」

「サラティス様、こいつは魔人でして普通の人より力も体力もあるんですわ」

「魔人なのですか?」

「す、すみません」


 頭を下げる。


「何で謝るんですか」

「そうだ。サラティス様はアレシア様とご一緒でそういった偏見なんてない、素晴らしい方だぞ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ