13話 猫達のお祭り(前編)
今日はお祭り本番だ、今日はお店もお休みだから、みんなで午前中と夕方からの2回に分けて、みんなで出かける事にした。
「ロイからちゃんと君達にお祭りの屋台で使える券をもらっておきましたからね」
そう言って1人3枚ずつ券を渡された。
「一人3枚ももらって良いんですか!?」
「てっきり、3人で3枚くらいかと思ってたわ」
「僕も……」
「よく頑張ってくれていたようですからね、しっかりロイと話して用意させましたよ」
そう言ったマスターの笑顔に、ちょっと圧を感じたのは俺だけじゃないみたいで、コムギとネロと顔を見合わせた。
「「「あ、ありがとうございます」」」
「楽しんでおいで」
「マスターは行かないんですか?」
「夜に少し見に行こうと思ってるよ」
俺達は外に出ると、微かに祭りの音楽が聞こえてくる。その音の方へむかって歩き出した。
公園の側まで来ると、はっきりと音が聞こえるようになった。公園内とその周りの道に出店が並んでいて、あたりに美味しそうな匂いも漂っている。
「わあ……たくさんお店が出てる」
「やっぱり祭りは出店よね!何処からまわる?」
「俺、初めてで、よく分からないから教えて」
「良いよ」
「良いわよ!私のお気に入り教えてあげる!」
コムギとネロに連れられて出店を周る。
りんご飴に焼きそば、唐揚げ屋さん、かき氷など、中には俺のところでは見なかったような物もある、秋刀魚の一本焼きや、缶詰釣り……ツナ缶なのかな……?
くじ引きのハズレが、猫じゃらしだったり、ネズミのおもちゃも結構見る……
当たりくじの中に大きな魚があったのは驚いた。
またたび屋さんがあって、カップにまたたび酒を入れて販売していた。
周りに酔っぱらった猫達が転がってる……
いろんなお店を見ながら、食べ物を買ったり、くじ引きをしたりして俺達は楽しんだ。
「どうツカサ、楽しい?」
「珍しいお店があって楽しいよ」
「やっぱりツカサのところと違う?」
「大体は似てるけど、違うところがいっぱいある」
そんな事話してたら、誰かが声をかけてきた。
「あらあら、ツカサ君とネロ君じゃないの」
振り向くと、編笠の飾りを一緒に作ったウメさん達がいた。
「あ、ウメさん」
「あら今日は可愛い女の子もいるのね、あら?もしかして旦那を手伝ってくれた子かしら?」
「旦那さん?」
俺とコムギが首を傾げると、別のお婆さんが説明してくれた。
「そうよ、あの神輿の飾り付けをしてた、煩い3人の爺さん達よ!」
「「ああ!」」
「あの人達あれでも、私達の旦那なのよ〜」
「爺さん達の相手は大変だったでしょう?」
「あ、いえ」
「良いのよ、遠慮しなくてあの人達いっつも3人揃ったらああなんだから。でもツカサ君達が手伝ってくれたのは嬉しそうだったわ、家に帰ったら珍しく機嫌良さげに話してたもの」
「若い人に構ってもらえてうれしかったのね〜」
「面倒くさいだろうけど、その辺で見かけたら声かけてあげてね」
「「はい」」
3人のお婆さん達はそのまま人混みに紛れてしまった。
「あのお婆さん達とあのお爺さんの組み合わせって……」
「なんか、凄いね」
「無敵なんじゃない?」
「「……」」
気を取り直して、神社まで行く事にした。
神社では、お祭り用に舞台が出来ていた。
「あの舞台何するの?」
「あそこで、夜に神主さんが祝詞をあげたり、巫女さんが踊ったりするのよ」
「そうなんだ」
「ちょっとお参りしたら、夜にもう一度来ましょう」
「うん」
お参りをして、神社から出たところで寅さんに出会って、また声をかけられてる。
「おう!お前達も来てたか!楽しんでるか?」
「「「はい」」」
「うんうん、夜も来るのか?」
「はい、そのつもりです」
「そうか、さっき山さんを見かけたからお前さんのこと伝えといたぞ」
「本当ですか!?ありがとうございます!俺、夜はここで踊りを見る予定です」
「そうか、なら多分会えると思うぞ」
「はい」
「じゃあな」
寅さんが片手を上げたので、俺はペコリと軽く頭を下げて答えた。
「山さんに会えそうね」
「うん」
「僕達も注意して周りを見ておくよ」
「ありがとう」
夜までは時間があるから、一度俺達はお店へ帰るとこにした。
部屋に戻って一人になると、山さんに会えるかもと考えてしまって、そわそわしてちょっと落ち着かなかった。
夕方になり、少し早いかなとも思ったけど、ネロ達に声をかける。
「そろそろ出かけようと思うんだけど良い?」
「良いわよ!」
「大丈夫」
「俺、外で待ってるから」
「わかったわ」
「わかった」
玄関から出て待っていると、コムギとネロに、マスターも出てきた。
「マスターも出るんですか?」
「うん、少し知り合いと所にも行こうと思ってね。帰りは君達の方が早いかも知れないね」
「わかりました」
マスターが鍵をかけるのを見てから、俺達も出発した。
「夜になると、また参加する人が増えるね」
「ツカサ逸れないようにね」
「大丈夫だよ」
また少しお店を覗きながら、人混みを進んでいくと、後ろの方から大きな声が聞こえてくる。どうやら、神輿がこっちへ来るようだ。
「神輿だ!」
「あ!本当だ!」
ワッショイという掛け声と共に神輿が通る。昨日つけた飾りがキラキラと輝いていてる。
俺達は道の端によって通り過ぎる神輿を見ていると、担ぎ手の中に、あのお爺さん達がいた。向こうも俺に気づいたみたいで、笑顔を向けてくたのがわかった。
神輿は、町を周って神社に帰っきたんだそうだ。
俺達も神社の方へ進んで行った。
よろしければ是非、ブックマーク、評価をお願いいたします!
他にも、転生系ファンタジーなど投稿しておりますので、ちらも読んで頂ければ幸いです♪
感想も頂ければ幸いです。
これからもどうぞ宜しくお願いします。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!




