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5.リモートワークなど幻想だ

 この話を思いついたのは、コロナ禍だった。


 東京では「まん防」だの何だのと騒がれ、以来世間では出社しない働き方が広まった。


 しかし、ロボットの仕事は違った。

 むしろ忙しくなった。


 人が来られないからこそ、自動化の需要は増え、会社的には追い風。

 製作計画は、止まらない。


 ロボットは、現場でしか動かない。

 画面越しでは何も解決しないし、他の機器との複合動作も実機がなければどうにもならない。


 結局、現場に行くしかない。

 マスクをし、距離を取りながら、それでも現場に立ち続ける。


 リモートワーク?

 そんなものは、幻想だ。


「小さめの機器なら持って帰ればいい?」


 工場で動くようなロボットの多くは、三相200Vで動く。

 一般的な賃貸住宅には、ほとんど対応していない電源電圧だ。


 こうして作業者は現場に出向く。

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