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第49話 異世界の世界記録が凄すぎる!

「着替えは見せられないよ!」

 私、コムギーノ・カホ! 14歳!

 ド田舎育ちのパン屋の娘で、チコク魔法学校2年生!

 詳しくは第1話を見てね!

 でも第3話を見たほうがわかるって意見もあるよ!


【説明しよう!

 チコク魔法学校とは――


 天才魔法使い!


 魔法100m走世界記録保持者(0.99秒)!


 炎上中の登録者1963万人のダンジョン配信系インフルエンサー!


 など!


 数々の有名人を輩出している由緒正しき魔法学校である!】


 今から体育の授業だよ!

 みんなが集まって、先生が授業内容を説明し始めたとこ!


「今日は魔法100m走のタイムを測ります。

魔法100mとはその名の通り、魔法使用が許可された100m走です」


 たしか最近『マホリンピック』の競技種目になったよね!

 虹メダルを獲得した選手はチコク魔法学校の卒業生で、世界記録をどんどん更新してるらしいよ!


「スタートラインから出た瞬間からゴールまでのタイムを測るので、最初の魔法は詠唱時間を気にせず使えるのも特徴です。

みなさんの覚えた魔法を駆使して、今出せる自己ベストを目指しましょう」


 おもしろそー!

 でも、じゃあ瞬間移動の魔法使えば00.00秒になるんじゃ?


「でも、じゃあ瞬間移動の魔法使えば00.00秒になるんじゃ?」


 あ、モーブくんが聞いてくれた!


「そのとおりです。

なのでこの競技にはいくつかルールがあります。

細かいルールもありますが、主なものは――

瞬間移動魔法禁止

他走者の妨害禁止

二重詠唱以上禁止

転倒で失格

1分以内にスタートする

3歩以上地面を踏む

 ですね」


 トラベリングと逆なんだね!


「では実際にどういうものか見ていてください」

「ヘンリーくん」


「はい」


 ヘンリーくんは魔法を唱え始め――


「《ターボウィンド》!」


 背後から風を受け、一気に前へ飛び出し――


「《エアクッション》!」


 足に纏った風で着地の衝撃を和らげ――


「《身体強化》!」


 そのまま一気に走ってゴール!

 タイムは――


「さ……3秒37!」


「「「すげーーーーー!!」」」


 クラスのみんなから大歓声が上がった。


「ターボウィンドは世界記録保持者の『アシハ・ヤイ』選手も使ってるよな!」


「3年生のトップも4秒台なのに!」


「学生でこの短時間に3つ魔法使うなんて反則だろ……」


 すごーい!

 なんか……迫力あった!


「さすがですね、ヘンリーくん」


「いえ、エアクッションを使うタイミングで、もっと前に出られたらいいのですが」


 メガネをクイッと上げ、ヘンリーくんは微笑んだ。


「ではみなさんも、いろんな魔法を試しながら走ってみてください

まずは魔法無しで走ってみると、使う魔法をイメージしやすいですよ」


「「「はーい!」」」


 どんな魔法使おうかな……?

 ……先生も言ってたし、1回軽く走って考えてみよう!

 ちょうど走者レーンの順番が回ってきた!


「よしっ!」


 私は軽く走ってみた!

 んー……やっぱりヘンリーくんみたいに初速の風魔法が欲しいかも?


「コムギーノ・カホさん!

瞬間移動魔法は禁止ですよ!」


 ……え?

 魔法使ってないよ?


【説明しよう!

 カホは軽く――

 超∞光速で走ったのである!

 そのため!

 判定用の超スーパースローカメラでも!

 その姿は捉えられないのである!】


「次はルールに沿って走ってくださいね」


 もしかして私、またやっちゃった?


 早くゴールしたくて……つい、瞬間移動しちゃったのかな?

 でも、走ってないけど今のでなんとなく感覚つかめたかも!

 私はもう1度レーンに並び直して……次の順番が来た!

 よし!


「《ターボウィンド》!」


【カホがターボウィンドを唱えた瞬間、チコク魔法学校は吹き飛んだ。

 そして世界中で暴風が1シーズン吹き荒れ、魔法凧揚げが大流行したという。】

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