第50話 スタンピード
50!
私、コムギーノ・カホ! 14歳!
ド田舎育ちのパン屋の娘で、チコク魔法学校2年生!
★祝★
♡第50話♡
私がここまで作品として存在してるのは、読んでくれてるみんなのおかげだよ!
ありが
『ビーー!!ビーー!!』
『緊急事態発生』
『冒険者は直ちに冒険者ギルドへ集合してください』
授業中に突然スマホから緊急速報が流れてきた。
慌てる私たち生徒に、真剣な顔で先生が話し始めた。
「みなさん、静かに!
今から冒険者ギルドへ向かいますので、落ちついて、速やかに準備してください!」
地震じゃないみたいだし、いったいなにが?
「地震じゃないみたいだし、いったいなにが?」
あ、モーブくんが聞いてくれた!
「以前届いていたギルドの報告書からの推測ですが、おそらく――
『スタンピード』でしょう」
「「「!!」」」
【説明しよう!
スタンピードとは!
魔物の群れが一気に押し寄せてくる――
『災厄』である!
群れの規模は様々だが!
場合によっては――
1つの国をも“さら地”にするのである!】
「まじかよ……」
「避難するべきじゃね?」
みんな不安がってる……。
でも、そんな大事件なのに学生がギルドに行ってなにかできるのかな?
「でも、そんな大事件なのに学生がギルドに行ってなにかできるのかな?」
あ、ナナーシーちゃんが聞いてくれた!
「だからこそ、最新情報を知るギルドへ行くことが重要なのです!
さあ、あとの説明はギルド職員から聞きましょう!」
◇
ということで、ギルドへ来たよ!
冒険者だけじゃなく、町中から人が集まってる中、ギルドの偉そうな人が奥の部屋から出てきた。
「ギルド長の『ギール・ドッチョ』だ。
今回集まってもらったのは――
スタンピードのことだ」
本当だったんだ……!
ざわざわと周りが騒がしくなる。
「つい1時間前に『マアトオイ町』をスタンピードが襲い……壊滅してしまった。
ダンジョン『マジツヨの森』からのモンスター大量発生が原因と推測される。
その数――
5万を超える」
それを聞いて、多くの町人や生徒たちが慌てて帰っていった。
というか――
マアトオイ町は私の実家の隣町だ!
私は急いでお父さんと電話をしにギルドを出た。
◇
よかったー……。
実家のある村には魔物がほとんど来てないし、お父さん、お母さんも念のため昨日のうちに避難してたみたい。
私が電話を終えた頃に話が終わったのか、ギルドから続々人が出てきていた。
……なんかみんなやる気に満ち溢れてる?
「カホさんも残っていたんですね」
あ、ヘンリーくん!
「ヘンリーくんは帰らないの?」
「ええ、先ほどギルドから、少しでも魔物を減らすための緊急クエストが発注されました」
あ、それでみんなやる気まんまんだったんだ!
「てことは、ヘンリーくんも参加するんだね!」
「はい、第50話という節目ですし……何か大きなことがあるとは思ってました。
だからといって――」
「この町を破壊されて、最終回になるのは御免ですから」
メガネをクイッと上げ、ヘンリーくんは微笑んだ。
【説明しよう!
そんなことで最終回を迎えるなら――
とっくに迎えているのである!】
「それに魔物の到着予測まであと2日あります。
Sランク冒険者の方々も明日には応援に来るみたいで、数々の技術を盗むチャンスですからね」
ヘンリーくんはいつも冷静でたくましいなー!
「カホさんはどうするんですか?」
「うん……実はマアトオイ町は実家の近くだから、さっきお父さんと電話してて。
避難してたから大丈夫みたいだけど、心配だから1回帰ろうかなって」
それに……なんだかお父さん、お母さんも私に来てほしそうだったし?
必死にお願いしてきたけど、ホームシックならぬ娘シック?
「なるほど。
詳しい発生原因を調べるため、既にSランク冒険者の方が調査に向かったらしいですが……。
ダンジョン周辺はまだ何があるかわかりませんし、気をつけてくださいね」
「うん、ありがとー!
じゃあまたね、ヘンリーくん!」
「はい、また」
ヘンリーくんと別れ、周りを見渡すと町人はもうほとんど避難に向かったのか、静かだ。
こんな閑散とした町を見てると、実家のド田舎を思い出すなー……なんだか私がホームシックになってきちゃったかも?
よし、急いで帰ろうかな!
まあ遠いけど、全力で走ればすぐつくよね!
そうして私は走り出し――
「「「グギャアアアァァァ!!」」」
「えっ!?」
こんな田舎道になんで魔物さんたちが壁みたいに!?
【説明しよう!
急展開に感じたかと思われるが!
カホは全速力(時速∞)で実家に向かったため――
一瞬でスタンピードと鉢合わせたのである!】
しまった!
考えてたら止まるの忘れて――
『バコーーーーーーーーーーーン!』
轢いちゃったー!
もしかして私、またやっちゃった!?
【カホに轢かれた魔物たちはボウリングのピンのように各地へ散り散りになって飛んでいった。
それらはグロい言い方をすれば“ひき肉”になっていたという。
そしてスタンピード到着に備えていた冒険者たちは、よくわからないけどとりあえず1週間チコク町に滞在したという。】




