第31話 聖女
「見えてきたー!」
私、コムギーノ・カホ! 14歳!
ド田舎育ちのパン屋の娘で、チコク魔法学校2年生!
詳しくは第1話を見てね!
でも第3話を見たほうがわかるって意見もあるよ!
【説明しよう!
チコク魔法学校とは――
天才魔法使い!
1人で493匹のワンちゃんを健康に育て上げる魔法ブリーダー!
魔法で作った筋肉を駆使して得意技『卍カル固め』で12連勝中の魔法レスラー!
など!
数々の有名人を輩出している由緒正しき魔法学校である!】
今日は気分転換に31光年先の星へ旅行に向かってるよ!
見た目が某アイス屋さんの『ポッピングシャワー』に似てておいしそうなんだよね!
私はその星の大気圏に入り、地上に着陸した。
『ズドーーーーーーーーーーーーーーン!!』
ふう……ついた!
きっとおいしいアイスが⋯⋯ってなんであたり一面泥だらけなの?
【説明しよう!
カホが着陸した衝撃によって――
地面はえぐれ!
着地点を中心に半径10kmは荒野になったのである!】
うーん……向こうに行けばなにかあるかな?
そう思ってしばらく歩き崖を登ると、そこには騎士さんがズラッと並んでいた。
「A-Are you the one who purified the forces of evil !?
Could it be...!? Are you the Saint foretold in the prophecy !?」
「え!?
なになに!?」
リーダーっぽい騎士さんが話しかけてきてるんだけど⋯⋯。
何言ってるかわかんないよー!
【説明しよう!
ここは別の星!
言葉が違うから翻訳が必要なのである!】
あっ、そっか!
「翻訳魔法ー!」
魔法使いでよかったー!
「聖女様!
お待ちしておりました!
王城へご案内いたします!」
聖女様って⋯⋯?
もしかして!
『ちょうど100人目のお客様』みたいなやつ!?
ラッキー!
どんな特典があるのかわくわくしながら、ついていこうとしたそのとき――
「「「ぎゃあああぁぁぁ!!」」」
少し離れたところにいた騎士さん達が落雷に打たれた。
リーダー騎士さんは後ろを振り返り、剣を構える。
「誰だ!
お前たちは⋯⋯魔王軍四天王!」
そこには角と羽の生えた悪魔さんって感じの人が4人浮かんでた。
「ほほう⋯⋯貴様が予言の聖女か」
「ヨワソウナ、オンナ」
「我ら10万の軍勢を!
一瞬で浄化する大魔法を使うとはな!」
「しかし、まだ魔力は残っていますかね?
ほほほ!」
みんな私のこと見てる?
「くっ……防御部隊!
聖女様をお守りしながら後退!
攻撃部隊は飛翔スキルで足止めしろ!」
リーダー騎士さんの号令で騎士さんたちが動き出したけど――
「無駄ですよ!
ほほほ!」
「「「ぐあああぁぁぁ!!」」」
4人の悪魔さんの攻撃で、数え切れないほどいた騎士さんたちは⋯⋯リーダー騎士さんを残し、ものの数分で全員倒れてしまった。
「これほどとは⋯⋯!」
「アトハ、オマエダケダナ」
「くっ……!
⋯⋯聖女様!
どうか⋯⋯もう1度、奇跡の力を⋯⋯!」
これってもしかして⋯⋯!
日光江戸村とかで突発的に始まる、ゲリラショー!?
『100人目のお客様』特典はもう始まってるんだ!
「聖女の力といえど!
何度も使えるものではあるまい!」
「貴様らは闇にのまれる運命⋯⋯ここで希望は断ち切らせてもらおう」
えーっと⋯⋯どうすればいいのかな?
「聖女様!」
早くしなきゃ!
「えっと⋯⋯聖女ビーム!」
【このとき魔王軍四天王へ向けた聖女ビームにより、四天王は『聖女』に生まれ変わった。
4人の聖女によって魔王は倒され、平和が訪れたのも束の間。
この世界に『アイスクリーム』の概念がなかったため、残念に思ったカホはアイスクリーム屋さんを開店。
またたく間にアイスクリームは嗜好品として高額で取引されるようになり、世界ではアイスクリームを巡る戦争が始まったという。】
「もしかして私、またやっちゃったー!?」




