第30話 ゲーム知識
「アワーノーツやり始めたよ!」
私、コムギーノ・カホ! 14歳!
ド田舎育ちのパン屋の娘で、チコク魔法学校2年生!
詳しくは第1話を見てね!
でも第3話を見たほうがわかるって意見もあるよ!
【説明しよう!
チコク魔法学校とは――
天才魔法使い!
1人で386匹のワンちゃんを健康に育て上げる魔法ブリーダー!
魔法で作った筋肉を駆使して得意技『卍カル固め』で7連勝中の魔法レスラー!
など!
数々の有名人を輩出している由緒正しき魔法学校である!】
学校帰りに今日発売の大人気ゲーム『マホットクリーチャー ゴブリン/ゾンビ』を買いに行くよ!
売り切れる前に急がなきゃ!
こんなときはレースゲームの知識……。
『ショートカット』!
【説明しよう!
ショートカットとは――
マ◯オカート64等に代表される!
バグ等を利用した、走る過程を大幅に短縮する技である!】
私は川の向こうにある壁にぶつかり、川に落ちた。
そして謎の飛行物体に吊り上げられたあと、おもちゃ屋さんで降ろされた。
「ありがとー!」
しかし、早く着いたとはいえ今は学校終わり。
午前中で売り切れてなければいいけど……。
中に入って確認すると、狙っていたマホクリのゾンビVerは売り切れていた。
ゾンビVerの伝説のクリーチャー『グリッサ』は、先制攻撃でダメージを与え、一方的に相手のクリーチャーを墓地送りにできる強力なクリーチャー。
ゴブリンVerの伝説『スクイー』と比べて人気だったのかな?
んー……こんなときは、SFC幽◯白書2とかでよくあるゲーム知識を使おう!
【説明しよう!
コマンド入力をすることで――
最初から全キャラクターを選べるようになる裏技が存在するゲームもあるのである!】
まず私はタイトル画面まで戻った。
ここで……!
↓、↓、↑、↑、L、L、R、R、Y、X、A、Y!
どこかで『やってやるぜ!』という声がした。
よし!
再び中に入って『マホクリ』が置いてある棚に移動したそのとき――
ゾンビVerがある!
成功!
ってあれは……モーブくん!
モーブくんは残り1つのゾンビVerに手を伸ばそうとしていた。
モーブくん、お腹痛くて早退するって言ってたの……このためだったのか!
こんなときは……。
『阿修◯閃空』だ!
【説明しよう!
阿修◯閃空とは――
大人気格闘ゲームの、とあるキャラクターが使う!
かっこよく移動する技である!】
これでモーブくんより先に取る!
間に合え!
――
気がつくとモーブくんは倒れ、私はポーズを取っていた。
あっ、焦ってつい瞬◯殺しちゃった!
……。
やったー!
ゾンビVerゲットだぜ!
あとはレジに……ってあれ?
お金が足りない!?
税抜き価格だけ用意しちゃってたー!
うーん……。
こうなったら!
『PS版トル◯コの大冒険2』のゲーム知識!
私はゲームを店外へ投げたあと、私物を商品棚に置いた。
こうすると置いた私物を売ったあと、なぜか商品代金を払わなくても店外に出られるんだよね!
そのあと、投げた商品を拾えばゲットできるんだ!
……って、私物を売ったのに店員さんが店外に出してくれない!?
【説明しよう!
PS版トル◯コの大冒険2で投げた商品が外のモンスターに当たった場合――
裏技は不成立になるのである!】
もしかして私、またやっちゃったー!?
そのとき、外からメガネの少年が来店した。
「すいません、このゲームが店内から飛んできたのですが……」
「ヘンリーくん!」
ヘンリーくんに当たってたんだ!
「あっ、カホさんもマホクリ買いに来たんですか?」
「そのゾンビVerほしくて……」
「なるほど、ではこれはカホさんが買ってください」
「えっ、いいの!?」
「はい、僕はゴブリンVerがほしかったので」
「スクイーの数の暴力やしぶとさに魅力を感じましたから」
メガネをクイッと上げ、ヘンリーくんは微笑んだ。
【私物を売ったことによりお金が足りるようになったカホは、無事『マホクリ』を購入した。
よいこのみんなは裏技ばかりに頼らず、そしてちゃんとお金を払って商品を購入してね。】




