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最強の妹属性 ~前世で助けた女の子がお礼を言いに異世界に会いに来てくれました~  作者: ヒデミケ


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25 学園生活の始まり

「しばらくシエラちゃんには、会えなくなるからね。今日は、皆で送ろうって集まったのよ」


 ――翌日の朝、シエラを馬車の乗り場まで送って行こうとしたら、リーゼ、マリーナ、それにシリウスまで付き添ってくれた。


「皆様、わたしの為にありがとうございます」


「だけどユーベル君、大事なシエラちゃんを1人で帰らせて平気かい?」


「シエラなら、しっかりしているから大丈夫だ」


 実年齢27歳だし、そこらの魔物や、盗賊じゃシエラには太刀打ち出来ないだろうから。


 実際、オベールさんから、既に実戦慣れしているよと、驚くべき報告があったし。


 軍隊連れてかれちゃったら、どうするんだよ!?


「シエラちゃん、今度は皆で会いに行きますね」


「ユーベル君の事は、わたし達に任せて」


「気をつけて。次回会えるのを楽しみにしているよ」


 思い思いの言葉に見送られ、シエラは帰っていった。


「さて、今日は午後から僕達編入生は、オリエンテーションの予定だね。お昼食べたら、講堂へ行ってみよう」


「いよいよ入学ね。緊張してきたわ」


「今日も入学前オリエンテーションだから、選択科目などいくつか決めておかないといけませんね」


 俺も、勿論あらかじめ配られた予定表で把握はしていた。


 この先、どのように選択科目をとろうか?


 俺の興味は、自分の謎能力の解明に繋がるような魔術科目。


 とりあえず魔法学の総論は、オベールさんから、散々教わった。


 だがあり得ない結果として、魔力属性の存在しない俺が、魔力の集合体を造り出していると言う摩訶不思議が起きている。


 ここは、六属性ある魔法属性の個々の各論から掘り下げて行き、最も俺の能力に近い論理に出会えたら、徹底的に調べあげると言う方法が良いだろう。


「ユーベル君、何か考え事?」


 はっと、顔をあげた。


 3人とも、日替わり定食を美味しそうに食べていた。


 リーゼは、勿論サイドメニューだらけだ。


「ああ、あの事かい?」


 シリウスは気付いたようだ。


「あの事って何ですか?」


 まだ詳しくマリーナと、リーゼには話していなかったな。


「俺は、魔法属性を持たない身体なんだけど、魔力の集合体が自分の意思で出せるんだ」


「えっと、それって一体どう言う事?」


「ユーベル様の実技試験にも関係ありますか?」


「うん、何よりも硬い金属が真っ二つになったからね」


「僕のミスリル製の剣も簡単に折れたしね。あれは驚いたよ」


「え? シリウスはユーベル君と喧嘩でもしたの?」


「いや、僕が興味本位で手合わせしてもらったんだ。そうしたら、ユーベル君の剣は、恐ろしい程高密度の魔力体だって事が分かったんだ」


「魔法属性がないって事は、魔法を使って出しているわけじゃないって事?」


「すごい! ユーベル様、手品が出来るんですね」


 リーゼ……母さんと同じ事言ってるなぁ。


「そう、魔法を使えないはずなのに、魔力の集合体が出せているって矛盾するじゃないか。だから、ユーベル君は、その原理を解明したいらしいんだ。危険な物なのか、何か代償を払って出てくる物なのか、自分の正義の為に使っていい物なのか、制御が効く物なのか、気になるじゃないか」


「そうなると、魔法学の各論どうとっていこうか迷っちゃってね」


「僕も、有識な貴族達に聞いてはいるんだけど、皆あり得ないの一点張りでさ」


「ねぇねぇ。水臭いじゃないの。わたしも協力するわ。魔術専攻なら、より詳しい情報拾ってこれるし」


「わたしも、ユーベル様の力になれるのであれば何でもします。1人では選択科目とりきれないと思いますので色々出て情報拾ってきます」


「僕も勿論協力するよ。ユーベル君と毎日のように手合わせすれば何か見えてくるような気もするしね」


「皆ありがとう。実は結構気にしてたんだ。この能力は確かに有効活用は出来る。でも制約があるとか、代償があるとかなら、知っておきたいし」


 ここで仲間の助力が得られたのは大きいな。


 全て自分で調べあげるとなると、時間が足りないし。


 シリウスが剣の相手をしてくれるのも大きい。


 同じ出力でも熟練になるにつれて、威力が変わってくるのかも分かるし。


 あとは以前オベールさんに言われてやった炎の弓矢と、氷の槍のような形態変化の実験もしてみたい。


 食事を摂りながら、しばらく議論した。


 今日は、ちょうど選択科目を選び申告しておかないといけない。


 火と水、風の魔法属性を持つマリーナは、彼女自身と同じ三属性の科目をとり、土と聖の魔法属性を持つリーゼは、自身の二属性の科目をとった。


 俺はと言うと、二人で網羅できない闇属性魔法の選択科目と、マリーナ、リーゼとすり合わせが出来るよう彼女達がとる科目一つずつ、火と聖属性の科目をとる事にした。


 シリウスは、武術専攻なので、弓術科目と、槍術科目をとるらしい。


 食事を終えた俺達は、講堂へ向かった。


 まず前もってサイズを測り用意された制服。


 ブレザー調でかなりカッコいい。


 有名デザイナーとかこの世界にもいるのだろうか?


 マリーナとリーゼは、魔術専攻らしく、ショートロープと、魔女っ子スカートの組み合わせ。


 二人とも可愛い。


 教材を買い揃える必要があったが、特待生枠の俺とリーゼは無料だ。


 これは助かる。


「教材全部買い揃えたら、かなりの出資だからね。この時ばかりはユーベル君達が羨ましいよ」


「シリウス、ちゃんと揃えなきゃ駄目よ。せっかくわたし達の夢が叶ったんだから」


「そうだな。せっかく苦労して入ったんだから、授業についていけるよう頑張らないとな」


 そして、いよいよ王国アカデミーの学園生活が始まる事になった。


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