四大美女 残る二人の行方
「そうですね。それに今はこの景色を楽しみましょうよ。せっかく来たのですから」夢華は景色に見入っている。
「そうね。せっかくの露天風呂なんだから」と姚晨は湯船に浸かった。
「そうだ。ヒミコ様に聞けば何かわかるかも」と夢華が提案する。
「あ!そうね!その手があったわ。ヒミコ様に聞けばわかるかも」と姚晨。
「あの二人がここに来られても厄介な事には変わりないけど見方を変えるとあなたと同じように彼女たちのカリスマ性も捨てがたいのも事実なんですけどねえ。」と姚晨。
夢華は、「そうですよ。私はここに残れるようになりましたし、もう後悔はありませんから、もし、陳紅珠さんや金蘭さんもここに来るような事があればお助けしてあげましょうよ」と言う。
「確かにね。女性ばかりの国や自治体のトップって頭だけではどうにもならないことが多いですからね。無意識とは言えカースト感は絶対出てくるから。それに対抗できるのはぐうの根も出ないほどの美ぼうがあった方がらくなのよね」とうさちゃん。
うさちゃん国や桃源郷ではある程度問題が片付いて安定しているので実感はないが、そうでないところでは相手を黙らせるだけの美貌とカリスマ性は必要不可欠なのは事実なのだ。
「しかし、夢華さんはどうやって入国したの?国自体を見つけるのは比較的楽でしょうけど問題は
入国できる出入口なんてほぼ見つけるのは無理だと思ってたんだけど」とうさちゃん。
そもそも入国が容易ではないのだ。
「あー、それなら簡単ですよ。確かに入り口は見つけられなかったけど。だから無理やり国境を渡ろうといわゆる不法入国って事ですかねえ。そしたら入った途端に氷漬け…参りましたよ。本当に‥」
と夢華は少し思い出して震えている。
「その後解凍されて…入館管理局の人にこれから死刑だ!て言われて。その時に思い出したの。昔、姚晨と一緒に写っていた写真を持っていたことを」
「死刑って…。あなた私の国に入国しようとしたのね。」と姚晨が呆れている。
そうなのだ、姚晨国では不法入国は即死刑扱いなのだ。ただ一応身元確認位はするために解凍するだけであって。
ちなみに金智英国とうさちゃん国は強制労働、麗奈国は国外追放となっている。
「はい、死刑と言われた時に本当に焦りました。そこで思い出したのです。昔、一緒に撮った写真の存在を」と夢華は笑った。
「そうなんだ」と姚晨は若干引いている。
「で、その写真を入り口で見せたら信じてもらえて。でも、私その時は太っていて老けていたから写真のほうが痩せてて別人みたいでちょっと恥ずかしかったんですけどね」と夢華は少し照れた。
「でも、それで助かって良かったわ」と姚晨は安堵した。
「でも、あなたが私の事を親友と言ったのには正直驚いたわ。いつも何かと争っていたのに‥、報告を受けた時はどの口が…て思ったもの」と姚晨は微笑んだ。
しかし、当の本人は恥ずかしそうな顔をしながら湯に浸かっている。しかしその事を聞いた姚晨は
「これはいつか間違いなくあの二人はここへくるわね」とポツリと言った。
「ええ、そうですね。きっとそうだと思います」と夢華も同意する。二人共苦笑いだ。
「その時に備えて何か考えておかないと。取り敢えずヒミコ様に相談に行ってみましょうか?私たちだけでは無理でしょうし」と姚晨が提案する。
「そうですね。それは名案です」と夢華も賛同する。
「ヒミコ様ならいい解決策を教えてくれるでしょう」とうさちゃん。
「だといいけど‥」と姚晨は心配そうだ。
ヒミコのところに行く途中で話をする三人。
「しかし、ここまで来てしまえばもう逃げ場はないですよね」と姚晨。
「そうですね。それに仮に逃げたとしてもあの二人なら確実にこの場所を特定しますよ。なのでどうやって迎え撃つか考えるしかないですね」と夢華。
「しかし、あの二人がここを嗅ぎつけるのはまだいいとして、問題はどうやって来るかね?結局あの二人もどこかの国の入国を試みるでしょ」
「うーん、どうですかね?多分無理だと思うんですが。仮にどこの国の入国も無理だった場合、次に取る手段は多分、私と同じことをするんじゃないでしょうか?要するに不法入国すると思いますよ」
と夢華は言う。
「いやー、それはまずいわ」と姚晨。
「でも、それしかないですよ。どちらにしてもいずれはバレてしまいますから」と夢華も困っている。
「まあ、そうだよね。あーあ、どうしたもんかな〜」と姚晨は頭を悩ませた。
「まあまあ、その時はその時で考えましょうよ」と夢華は励ますが
「そうだね。今考えたってしょうがないもんね」と姚晨は明るく振る舞うが内心は穏やかではなかった。
そしてヒミコ様の元へ向かった。
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「で、私にどうしろと言うの?」とヒミコ様は面倒そうに聞く。そして姚晨が相談内容を話す。
「なるほどね。確かにその二人はここに来たら面倒なことになるわね」とヒミコ様は考え込んでいる。
「はい。ですからどうすればいいのか教えて頂ければと思いまして」と姚晨が答える。
「うーん。しかし、困ったわねえ。この国ってある意味かなり特殊だしねえ」
とヒミコは腕組みしている。
「確かに‥そうですね。ここは他国とは違いすぎて‥」と夢華。
「で、仮にその二人がきたとしてどうしたいわけ?、殺す?」
「い、いえ、そこまでは‥でもそのうち来るかもしれませんし‥‥。もし来たらその時はきちんと歓迎してあげたいんです」と夢華は控えめに言う。
「えー!歓迎なんかしたら余計ややこしくなるだけじゃない?」と姚晨は否定的な意見を言うが
「まぁ、でも来てから考えればいいんじゃない?まだ来るかどうかもわからないんだし」とうさちゃんは言う。
「まあ、それもそうね」と姚晨も同意する。
「ただ目的ははっきりわかってるんだしヒミコ様が若返らせてくれれば何にも問題ないんですけどねえ」とうさちゃんがヒミコを見る。
するとヒミコはすごい嫌な顔をして
「絶対いや!なんであのババアを若返らせないと行けないのよ!!」と叫ぶ。
「ええ??なぜですか?」と三人が一斉に聞くが
「あのさあ、アンタらババアの姿見てないからそんなこと言ってられるのよ?、あの醜い姿、醜悪な性格に若返りの施し?絶対に嫌よ。絶対にね!」とヒミコは断固拒否。
「それにしても醜いとか醜悪って随分はっきり言いますね」と夢華が驚くが
「まあ、ヒミコ様だからね。言ってることは正しいから」と姚晨は苦笑する。
「第一、なんであんな醜いババアを若返らさないといけないのよ!?あんなのどうでもいいじゃない!」とヒミコ様は吐き捨てるように言った。
「でも、陳紅珠は王昭君の再来と呼ばれたほど美しかったらしいですよ」と夢華がフォローする。
「そうなの?」とヒミコ様は聞く。しかし
「そうは言っても今のあの子、私と夢華が出会った時と同じく美容整形も諦めて半分自暴自棄な状態の40代後半ですからね。かなりひどいと思いますよ」
「それに金蘭は趙飛燕の再来と呼ばれたほどの美人で、国民からの人気も相当ありましたし」
「それが年を取ったらあの有り様とはね‥」と姚晨は言うと
「うーん、そうねぇ。じゃあ、一応検討してみるわ」とヒミコ様は言った。
「ありがとうございます。宜しくお願いします」三人は頭を下げた。
「しかし、あんたたちあの二人について詳しいわねえ、よく調べてるわ」
「あの二人は昔からライバル視してましたからね。それに私たちも負けないように努力してきましたから」と姚晨は言うと
「そうね。あの二人も相当美人だものね」と夢華も続けると
「アンタたちだって昔は綺麗だったじゃない。その証拠に中国の四大美人とも言われたんでしょ?」
とヒミコは呆れたように言った。
「そうですけど‥。だからこそ若さを手に入れたい彼女たちの気持ちが痛いほど解るのですよ」と夢華が言うと
「それに、昔からあの二人のことは知っていましたけど。だからこそ、若いころの魅力的な容姿を知っているからこそ、余計に今の姿が目につくんだと思いますよ」と姚晨も続ける。
「なるほどねえ」とヒミコ様は納得したようだ。
「じゃあ、とりあえずあの二人が来た時には私の方で面倒を見るわ」とヒミコ様は言う。
「そうですね。今のままではあの二人にとっては不幸ですよ」と夢華も同意する。
「それに、万が一あの二人がここに来なかった場合、永遠に苦しみ続けることになりますから」と姚晨も続ける。




