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ヒミコ撮影ボイコット

それを見て怒り心頭なヒミコがいた。

「何てことすんのよ!私、恥ずかしすぎるからバニーは嫌だって言ったよね?ちゃんとわかったと返事もしたよね?最近よく思うけどさ絶対私を舐めてるよね?」


と言って怒鳴りつけるが絵里香は笑顔で答える。

「すいません。どうしてもやりたくてつい‥でも皆さんが喜んでいるのでこれで良かったですよね!」と言われてしまえば何も言えなくなってしまう。

ヒミコはイラついていた。

(くそ~このアリスとか言う女マジでムカつく)心の中で毒づいていると、アリスが話しかけてきた。

「ねぇ、ヒミコ様。今日のヒミコ様の姿もとっても素敵でしたよ。皆さん感激してましたし」

「当たり前でしょ!あの姿を見たらどんな人が見ても惚れちゃいますよ!それにあんな可愛い姿を見せられたら誰だってドキッとするに決まってます!」

「え?いや……ちょっと待ってよ。李玲玉だってあんな格好恥ずかしくてヤダって言ってたでしょ!何ノリノリでやってんの?あれじゃ私のイメージ丸つぶれじゃない!」


「何言ってるんですか!あれはヒミコ様のイメージアップにも繋がるんですよ!だから良いじゃないですか!」

「なにさ、アリス。私の事をよくわかってないね‥」


「あれじゃ私のイメージが完全に崩れるじゃん。もう絶対に出ない!」

「そんなこと言わずにさ。頼みますよ!ヒミコ様!もう後には引けませんから」

「嫌だもん!ぜーったいに嫌だもん!!」と言って暴れ出すヒミコだったが、すぐに大人しくなり、俯きながら言った。

「うーん……まぁ、いいけどさ……その代わりにちゃんと宣伝しといてよね」

「はい。任せてください!」と言った瞬間にヒミコは消えていた。

「え?……嘘でしょ!?いなくなった……逃げられた‥」と絵里香が叫ぶ。

するとスタッフ達が集まってきた。

「どうしたんだい?絵里香さん。一体何があったんだ?」

「それが……ヒミコ様が逃げちゃったんですよ」と絵里香が説明するとスタッフ達は顔を見合わせた。

「そうか、逃げたか……まぁ仕方ないかもしれないな」

「そうですね。あんな無理矢理やらされたら逃げたくもなりますよね」


「ですが今は仕方がありません。このまま撮影を続行しましょう」

「そうですね。それではヒミコ様のイメージ映像の撮影を続けましょう。こうなる事態も予想してヒミコ様の部分だけは先に撮影しておいて助かったわ。」

こうして撮影は再開されたのだった。


「その正体は…女神ヒミコ様!」ナレーションが流れる。

真っ白なドレスを着たヒミコが映し出された。背景もとても煌びやかなものだ。

その姿に観客は驚愕する。

「女神ヒミコ様だ!」「凄い美しすぎる!」と感嘆の声が漏れる。

ヒミコがポーズを取ると「かっこいい!」「可愛いすぎる」と黄色い声が飛び交う。

「ありがとう。皆、来てくれて嬉しいわ。そしてヒミコ教の広告塔として頑張りました」とコメントすると歓声が上がった。

そしてヒミコ教のパンフレットなどが紹介された。

観客たちは皆夢中になってそれを読む。

その様子を見て絵里香は安心していた。

そしてヒミコは続ける。「もしよかったらだけどヒミコ教国に観光に来てほしいな。私特製のマスコットももらえるよ。限定品だよ」

それを聞くと観客たちは大喜びだ。

「よーし、行ってみるか!」などと盛り上がっている。

こうして放送されると世界各国でヒミコ様ブームが起きることとなる。

観光客も今までにないくらい押し寄せることとなり一大ブームの再来となった。


ヒミコ様のイメージは一変してしまったのだ。今までもヒミコの事を女神様扱いをしていた人は多かったのだが実際は捕獲者であり殺人鬼でもあるので恐怖の対象に見ていた人々も結構いたというのが実情だったのだ。実際そういう輩は未だに多く存在しているのも事実である。

だが今回はそのイメージが完全に覆ってしまった。

特にイメージが逆転したのはヒミコが女性にも優しいのかもというイメージが出来てしまった事だ。

いや、むしろヒミコに気に入られれば男性以上の恩恵が受けれるといったイメージすらある。

原因は李玲玉やアリスが実年齢以上に若々しく見える事が原因だ。そりゃそうだ。ヒミコの細胞活性化能力によって実際若返っているのだから。

しかし裏を返せば、特に李玲玉はヒミコの食料管理を完璧にこなしてくれているために必要だからという理由だ。

アリスはその李玲玉の優秀な助手として認められていたからなのだが。

なので放映されてからというもの若返りたいという人々が目に見えて多くなっていった。

特に権力者と呼ばれる人々にはその思いは顕著に現れた。権力者という存在はいつの時代も最後は永遠の命というものにとらわれ始めるのだ。錬金術などその最たるものだろう。

人間はどんなに金、名声、ハーレムを手に入れても年老いていく事に恐怖を感じてしまう生き物だからだろう。

なので永遠の若さというものは夢に等しい。また権力者がいつまでも権力を持ち続ける限り、その欲望は尽きることはない。

だからこそ若さを求めてしまうのだ。

だがヒミコは側に置くことはしなかった。いや、ヒミコ自身は別に構わないのだが周りに説得されてやめたのだ。

理由はこうだ。男性を側近に置いてしまうと腹が減った時に困るからだ。いや、正確には減っていなくてもだが。

人間に例えてみればよくわかる。もし、腹が減ってる時に大トロの寿司や霜降り牛などが目の前にあったらどう思うだろう。そりゃ、理性で食べてはいけないとわかっていても我慢して食べないで見ているだけで強いストレスになる。だったらブサイクをっていう声もあるがヒミコにとって容姿などどうでもいいのだ。人間が霜降り牛の容姿など気にしないのと一緒だ。

それにヒミコにとって人間はみんな美味しく感じる。確かに丸々と肥え濃厚な精力を持った中年男性は美味しいが基本的にみんな美味しいのだ。

故に食べたいと思ってしまう。

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