ヒミコ教国の人事
以前投稿していたのですが、誤って削除してしまい最初からの投稿となってしまいました。
追いつくまで連続投稿してしまいますがご了承ください。
その様子を見て、李玲玉は「よかった……危うくヒミコ様が暴れ出しそうな雰囲気だったので本当に焦りました」と心の中で思った。
こうしてヒミコは街の散策を開始する。
ヒミコにとってこの国は異質そのものだ。
まるでここは異世界ではないかと思ってしまうほどに。
「それよりもこの国のトップって誰なの?私とかではなくて実際に政治のトップって意味だけど?」と李玲玉に尋ねる。
「え~と、ヒミコ様がいらっしゃらないので……とりあえず私がやらせております」と答える。まあ、予想通りだ。でなければ今までのこんな李玲玉が勝手に作った計画なんて通る訳がないからだ。
李玲玉を抜擢した人物も凄いが。
「へぇー」とヒミコは半信半疑で聞いていた。
「で、他に誰がいるの?」と尋ねる。
すると、李玲玉は
「私が総理大臣なので各省庁の大臣も決めております」と答えたので
「省庁……」と思わず呟いてしまう。
そして李玲玉が作った国の役職一覧を見た。
首相兼教育委員会会長(李玲玉)がトップだったが他に外務省や財務省などがあり、それぞれの担当が記されていた。大臣に女性が多く配置されているのにはヒミコ様好みの美人を重用したせいだ。
あと、ヒミコ教団の信者もちらほら見かけられた。恐らく主要ポストにはヒミコ教団の者が配置されているのであろう。そして李玲玉が決めた内閣のメンバーを紹介していく。
・外務大臣:アンネリー
・大蔵大臣:アリス
・法務大臣:アシュリー
・厚生労働大臣:エレノア
・防衛大臣:アリス
・環境大臣:イルゼ
・経済産業大臣:エディター
・農林水産大臣:イザベラ
・国土交通大臣:アネモネ
・文部科学大臣:アネット
・総務大臣:アガータ
・公正取引委員会会長:アーニャ
・日本大使館員:アインス
・インド大使館員:アーリャ
・ドイツ大使館員:アルファード
・ロシア連邦大使館員:オリビア
・フランス共和国大使館員:アナスタシア
・イギリス連合王国大使館員:アニタ
「ストーーープ!もういい!解ったわよ…ところで大蔵大臣にもアリスの名前があったけど防衛大臣と兼任なの?」と突っ込みを入れる。
それに李玲玉は
「はい。優秀な人材が少ないので……」と言うが、そんな理由で納得できるわけがない。そう言いたかったがぐっと堪えた。
「うん、期待しているわ。後、あんたに聞きたいことがあるんだけど、私の情報は誰が管理しているの?」と尋ねると
「それは勿論、私ですが」と李玲玉は答えるのでヒミコは疑問をぶつけた。
「じゃあ、ヒミコ教国っていつ建国されたのかしら?」と問いかけたが、
「それは勿論、私が総理大臣に就任した日です」と即答された。
「そう……じゃあ次の質問、この国の大統領とかはいるのかしら?」と聞くと、「いますよ」と答えたので
「誰かしら?」と再度問いかけると、
「私ですけど」
「はあ!あんたが大統領なの?」と思わず声を荒げるヒミコに対し、李玲玉は冷静に返答する。
「はい、ヒミコ様が不在でしたので私が建国の際に、大統領も兼任しております」と答えた。
「いや、そうじゃなくて総理大臣も大統領もあんたがやるんじゃ二つもいらないんじゃないの?意味ないじゃない」と不思議そうに聞くと、李玲玉はこう答えた。
…すると今度は別の疑問が浮かび上がる。この女はなぜそんな重要なことを私に内緒で決めたのだ?
そして一番肝心な部分を忘れているようだ。この国はヒミコの国であるということを。
「そもそも建国なんてしていいの?どこの国に許可をとったのよ!」と追求するも、李玲玉はあっさりと
「いいじゃないですか。誰も文句言ってきませんよ。それに、私以外には任せられないですもん」と答えたのでこれ以上は追求しないことにした。そして最後に
「そう言えば、ヒミコ様の国民の人権についてはどうされてるんですか?」と聞いてきたので
「知るか!私の国じゃないんだし、お前が決めることだろ!勝手に決めとけ!」と言ってやった。
「なるほど……そうですね。わかりました」と納得してくれたようで何よりである。
そしてこの国はヒミコの知らないところでどんどん進化していくのであった。
そのためヒミコにとって必要のないものもある。防衛だ。こんなのがなくたって敵が攻めて来ればヒミコ一人で片が付くからだ。
一体何を考えて国づくりをしてるのか全くわからんが私を巻き込まないでほしいと願うのであった。
ヒミコ教国が建国されてから2年が経った。
町はすでに都市と呼べるほどになり世界中の大都市と比べても見劣りしないほどになった。
近隣国には勝手に道路を引きパスポートも何ももたず勝手に他国へ入出国までしてる。なのにヒミコの機嫌を損ねたくないので
李玲玉に暗に注意している状態だ…が表面上はトップなので間違ってはいないのだが。こんなに好き勝手して誰も文句を言わないのが謎である。
ヒミコはといえば相変わらず冷凍餌を1日に2~3人食べる生活をしていた。
反面、李玲玉とアリスは多忙な毎日を過ごしていた。特にアリスは元軍人だけあって兵士を鍛える事に夢中になっている。
おかげでヒミコはのんびりできてありがたかった。
もう当分来ないでほしいものだ。それにしても本当にここまで大きくなるとは思ってもいなかった。
そして、またしばらくして李玲玉とアリスがやってきた。
「ヒミコ様、お久しぶりでございます」と二人そろって挨拶をする。そのうしろにはなぜかアインス、アーリャ、アルファード、オリビア、アナスタシア、アニタ。6人組の美女達がいる。
ヒミコは面倒くさいと思っていた。
「何か御用かしら?」と聞くと
「いえ、実は今日からヒミコ様をお守りするために交代制で護衛をつけようと思いまして」と答えた。
ヒミコは驚いた。護衛なんて必要ないのだが。
「私に護衛?それより、あんた達は私を何だと思ってるの?」
「ヒミコ様はこの国の宝です!」と断言されてしまった。
「いや、宝は違う気がするけど。てか護衛はいらないし、まず私はもう女なんて飽きたからあんた達だけで十分よ」
「かしこまりました。ではこの6人組をヒミコ様の身の回りの世話係に任命しますのでよろしくお願いいたします」と言われてしまった。
「いらんというに!」と心の叫びをあげたがヒミコの思いは届かなかったようだ。
「それでは失礼いたします」と李玲玉は退出していった。
そして残された6人は、
「初めましてヒミコ様、私はアインスと申します。以後お見知りおきを」
「同じく、アーリャです。よろしくお願い致します」
「同じく、アルファードです。よろしくお願い致します」
「同じく、オリビアです。よろしくお願い致します」
「同じく、アナスタシアです。よろしくお願い致します」
「同じく、アニタです。よろしくお願い致します」と次々と自己紹介をしてくる。ヒミコはげんなりしていた。
護衛なんかより女に囲まれるのが嫌なのである。どうにかこの状況を変えなくてはならないと考える。
まずは情報を集めるために李玲玉を呼び出した。李玲玉はすぐに飛んできた。
そしてヒミコは尋ねた。
「あの6人組は一体何者なの?」と質問すると、「あの方々は私が手塩にかけて育て上げた精鋭たちです」と答える。
ヒミコは呆れていた。
「いらん!連れて帰れ!」と言ってはみたが、
「そうはいきません!彼女達はヒミコ様を守る事が最優先任務なのですから!」と言い返される。




