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みすとら  作者: 詰乃 愛莉
第一章『Promised Love(約束された愛)』

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〔26〕コスプレ誕生会①パーティードレス

和・西洋・中華風レストラン「猛食(もうく)(えん)」で演劇発表会の打ち上げが開かれ、みんなで食事をしていた時のことでした。

「今度、私の誕生日会を開くことになったので、みんなで遊びに来てね」とそよりさんに誘われました。

「そう言えば、そよりさんのお父様からも、招待されたわよね」ユキが言いました。

「いく~」カスミは乗り気でした。

「面白そうですね」と、ここあちゃんが言いました。

「誰か、そよりさんと誕生日が近い人と一緒に祝うのはどう?」と、私が言ってしまいました。

「わはははは! 話は聞かせて頂きました!」誰が注文したか分からないクラムチャウダーの中から、校長先生が現れました。

「私が、ステキな誕生会をプロデュースしましょう! わはははは!」といって、ビショビショになりながら走り去りました。

「まぁ、何かイベントをしようとするとこうなるわよね」ユキが言いました。

「結局、校長先生も参加するんだ~」カスミが言いました。

「余計なこと言ってしまったかな? みんな、ごめんね~」私は謝りました。

「そんなことないわよ」そよりさんが言いました。

「校長先生は、私たちと遊びたがっているのです。仲間外れにする方が難しいと思いますよ」ここあちゃんが言いました。

「そうね~、なんだかんだ言っても、最終的にはステキな思い出になるじゃない? 校長先生に任せておけば間違いないわよ」ユキが言いました。

「そうだね~。何か、面白いこと考えてくれるかも」カスミが言いました。


当日、リンカーンリムジンを借り切って莫大な敷地面積があるというそよりさんの実家にお邪魔しました。車内では、ふるーツパラダイス社から取り寄せたという「インフィニティチョコレート」が振舞われました。当然ながら、学校の授業は公欠になりました。

「いいのかな? こんなに待遇が良くて?」ユキが言いました。

「あは~、このスイーツ美味しいよ」カスミはご機嫌でした。

「そよりさんの家って、大きいのよ。ディズニーランドくらいの広さかしら?」ここあちゃんが言いました。

「そんなに広いの? このリムジンもステキね~」私は夢見心地でした。校長先生は、保健の可古未来(かこみき)先生と副担任の風鳥美千代(ふうちょうみちよ)先生をエスコートしながら、学園のマイクロバス2台を従えて到着しました。

そよりさんの実家の正門前で、そよりさんが出迎えてくれました。

「本日は、私と校長先生の誕生日会に集まって頂きありがとうございます」

「(そういうことか!) お招きいただきありがとうございます」ユキが言いました。

「お邪魔しま~っす!」カスミが言いました。

「お邪魔いたします」ここあちゃんが言いました。

「お世話になります」私は言いました。

「さて、みなさん。そよりさんの自宅に入る前に誕生日会にふさわしい衣装に着替えていただきます」校長先生が言いました。

「衣装替え? 何も持ってきていませんが?」ユキが言いました。

「安心してください」校長先生が言いました。

「(また、このパターンか)」ユキが思いました。

「(安心できません)」そよりさんも不安でした。

「(何が始まるのかしら?)」私は、軽く興奮してきました。

「(どんな衣装があるのかしら?)」ここあちゃんは前向きでした。

「あは~」カスミは何でも楽しむつもりでした。それぞれが、それぞれに興味や期待や不安を抱いていました。

「これから、皆さんにクジを引いていただきます。そのくじの番号が、本日一日のみなさんのラッキーナンバーになります。ラッキーナンバーは、最後まで誰にも教えないでそれぞれに楽しんでください。そして、番号にしたがって順番に着替えください」

「校長先生って、コスプレが好きね~」私は言いました。

「簡単に非日常体験出来るからね」ユキが言いました。

「する~」カスミはご機嫌でした。

「おや~、カスミちゃんは今日も元気だね~」校長先生は愛おしむような目つきで、カスミの頭をナデナデしました。

「あは~、楽しみ~」

「うん、うん・・・」

「?」私は、何かいつもと違うものを感じました。あとで分かったことですが、交換留学生の話が進んでいたからだと分かりました。

「全員分の衣装が用意してあるのですか?」そよりさんが質問しました。

「あります。50人分ほど揃えました。パターンは豊富です。すべて取り寄せるのに二日かかりました」校長先生は、きっぱりと言いました。

「やる気満々ですねー」ユキが言いました。

「クジの番号は、本日の参加者分の8枚あります。クジを引いたら、自分が何番なのか、誰にも教えないでください」

「はい、わかりました!」ユキが代表で言いました。

マイクロバスの中には完全防音の個室が8つ、二台目のマイクロバスには試着室が3つありました。

それぞれの個室で、何番目か分からないように一人ずつ呼ばれました。大した念の入れようです。

個室から試着室へは、だれも顔を合わせないように、時間をずらして移動するスケジュールでした。

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