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みすとら  作者: 詰乃 愛莉
第一章『Promised Love(約束された愛)』

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〔14〕ドーブツ参加型遠足

ろくに授業もしないのに、遠足に行くことになりました。そよりさんの司会で、「ドコに行きたいか?」会議が開かれました。担任の松柳先生は、窓際でコーヒーを飲みながら、携帯電話の動画を見ていました。

「さて、みなさんに聞きたいことがあります。春の遠足では、ドコに行きたいですか?」そよりさんは、黒板の前に立ちチョークで書き始めました。

『ドコに行きたいか会議』

「は~い。ハワイがいいで~っす! ワイキキビーチで泳いで、ハンバーガー食べるの~」ユキが言いました。

「あは~。アメリカのスゴイところ~。ラスベガスで、ショーを見たいな~」カスミが言いました。

「ん~、サグラダファミリアを見てみたいな~。スペインかな~」ここあちゃんが言いました。

「わたしは、どこでもいいです」私は、言いました。

「あんた~、それだからダメなのよ。具体的にドコに行きたいか提案しなさいよ~」と、ユキに言われました。

「そよりさんは、どこがいいの?」カスミが聞きました。

「もちろん、海外でもいいんならトルコのカッパドキアを見たいわ。でも無理よね?」

「え~。どこでもいいんじゃないの~?」ユキが言いました。そよりさんは、松柳先生に確認しました。

「先生、海外の意見が多いのですが、どうやって決めれば良いでしょうか?」松柳先生は、黒板を見て言いました。

「ん~? 遠足は、高尾山に行くことになっている。ドーブツさんたちも、一緒だよ~」その一言にみんな沈黙しました。

「(何なのよ、この会議・・・)」全員が、心の中でそう思いました。

【高尾山】東京都の八王子にある。600mほどの高さで、1時間30分ほどで山頂に辿り着けるという。初心者向けだが、世界一の登山者数を誇るという。


バスで清滝駅に到着すると、入り口でドーブツさんたちが待っていました。

「あれ~? 一緒のバスに乗って来たの?」

「先に着いたんじゃない?」

「バスは、私たちが乗って来た一台だけだったよね?」

「松柳先生は、バスに乗ってなかったよ」

「松柳先生は、ドーブツさんのところにいるよ~」状況が分かりませんでした。

待っていたドーブツさんは、ハリネズミ、ゴールデンレトリバー、パンダコアラ、白うさぎ、ピューマでした。

「あれ~、この五種類だっけ?」

「他にいたっけ?」

「ヤギは、ペガサスになってドラキュラになって、脱落したよ」

「じゃあ、これでいいんだね?」

「ウサギって、登山できるの?」

「コアラも登山できないんじゃないの?」みなさん、それぞれに不安を抱えていました。


ととと、とハリネズミが私のところに来て肩までよじ登りました。

「(きっと、この子がぬりかべさんね)」と、私は思いました。

「そ~だよ!」と、誰かが言いました。

「?」誰が、話しかけてきたか分かりませんでした。

ゴールデンレトリバーは、迷いなくそよりさんのところへ行きました。気合が入っているのか、馬具のような荷物入れを被っていました。だけど女子たちの荷物は、ドーブツさんに預けるほど多くありませんでした。

「ありがとうね。気を使ってくれて」そよりさんは、ゴールデンレトリバーにお礼を言っていました。 

ユキは、パンダコアラのところに行きました。

「あんた~。今日は、山に登れるの?」とユキが聞くと、変身し始めました。

『ぱろへっぷ』パンダコアラは、白黒のブチ猫になりました。

『ばへもふ』白黒のブチ猫は、カンガルーになりました。

「え~? カンガルーを連れて、登山していいの?」ユキは戸惑っていました。

白うさぎは、カスミのところに行きました。

「お~っす! こんにちは~!」カスミが言うと、白うさぎは変身しました。

『しゅーどろぴっぱ』白うさぎは、一反木綿になりました。

「これで、登山も楽ちんだ~!」カスミが喜んでいました。

ピューマは、そっと、ここあちゃんのそばに行きました。

「(あれ? ピューマなんていたっけ? 黄色い猫がピューマにかわったのかな?)」私は疑問に思いました。


私たちは、ケーブルカーに乗って高尾山駅まで行きました。そして、展望台で景色を楽しみました。そのまま展望台レストランで食事をしました。薬王院のルートを通ってお茶をしました。山頂に辿り着いたのは、14時過ぎでした。登山なのに、荷物の重さを感じませんでした。山登りなのに、疲労を全然感じませんでした。何よりも不思議だったのは、私たちがドーブツを連れて登山をしているのに、まわりの人たちが全然リアクションを見せない事でした。

「(おかしいな~。私たちもドーブツも見えているハズなのに・・・)」私は不思議でなりませんでした。カスミが一反木綿に乗って大騒ぎしているのに、誰も見向きもしませんでした。

人目を気にせず、仲良しと登山が出来た楽しい一日でした。

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