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この世界、モノづくりも名前もお風呂もありません。だから後輩といっしょに、魔術開発と現代知識で雑貨から兵器まで作り放題の3年間をのんびり送ります【連載改稿版】  作者: 菜乃花 薫
異世界道中の、はじまりはじまり

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第64話「ドラゴン、先祖返りする」

徐々に光が収まるとドラゴン娘改め

シャールカーニが見えてくる


ん?

穴だらけだった両足、傷が無くなってないか?

なんか、少し見た目が大きくなったように見えない?

背中、羽根無くなってないか?


姪っ子を見ていたおっさん

愕然とした表情、てのが当てはまるくらい凄い顔してるよ?


「む?

先程まで治らなかった傷が塞がっておるのじゃ」


すっくと立ち上がると体を改めて見廻している

確かに穴が塞がって流血も治まっていた


「先ほどまでより目線が高く見えるのじゃが?

手足も細いし、足を見るのに胸が邪魔じゃ」


そう言いながら両手で乳房を押しつぶして

足を細部まで確認している


背がヴェルーリアくらいになり

プロポーションも若干

いや普通に女性らしい曲線と凸凹になっているように見える


あと・・立ち上がったら

鱗が全部消えてあちこち丸見えですよ、お嬢さん


顔はまだ子供っぽい感じが残っている

アンバランスさがなんとも・・・・・


「なるほどの

ナマエ、というのを決められると魂にナマエが認識されて進化する

それによって魔力体が再構築されて魔素量が増大するのじゃな

以前に比べてだいぶ多くなっておるぞ」


うれしそうにジャブを打っている

というか、増える過程をそれだけ詳細に理解できてるって凄くない?


「これは一体?」

おっさんが聞いてくるが


「今までの【命名】と大分違うな

ドラゴンが特殊なのかもしれないけど、どうなんだろうか」


弥生さんからの返答は驚くべきものだった


『【世界辞書(アカシックレコード)】に変化が確認されました

識別名シャールカーニは

ドラゴンから【龍神族】へと先祖返りしています』


龍神族?先祖返り?

なんだそりゃ


『龍神族は、この世界を作った〈創世神〉が

創世直後に作った生物の一つです

龍神族はその神を模した人の形に

ドラゴンの力を内包した種族を指します


長きに渡る世代交代により

ドラゴンの姿かたちが強く残り

一部が人化形態になれるだけでした


シャールカーニは【命名】による魂の進化で

本来の龍神族としての力を取り戻した

ということになります』


そうなると?


『人化ではなく龍神族の本来の姿

つまり人型のまま形態固定されています』


あらま、それってでかい変化過ぎるよな


『力や能力の基本は変わっておりません

人の体でドラゴンの能力を使って支障はありませんが

シャールカーニの場合、力も魔素量も【命名】前の

30倍に増大しています』


・・・それ、さっきまでと違って、もう倒せなくない?


『いえ、イレース弾はこの【世界】の防御魔法などでは

対処不可能です

基本的には先ほどの戦い方で動きを止められます』


それなら安心か


『ただし』


弥生さん、続ける


『このまま能力値が固定されればの話です

自己研鑽などで増大した場合は

再評価し直す必要があると考えます』


聞かなかったことにしておこう


おっさんとシャールカーニ、いやルカを呼ぶ

端的に今のルカに起きた変化を伝える


「我、ドラゴンに戻れないのか?」

若干顔が曇った


「そうなるらしい

元々龍神族ってのが居て

年月を経て今のドラゴンになったらしいよ」


「そういえばドラゴン族の口伝で元は人であった

という類の話はありましたな」

おっさんが納得したように、改めて姪っ子を見つめる


「なんとなくじゃが

力は以前より増している感じがするのじゃ


これならば母上

もとい長を倒すこともできるのではないじゃろうか?」


物騒なことを言い出しましたよ、ルカさん

まあ、30倍になっていれば当然だろうけど


「確かに、感じる魔素量は長よりも大幅に多く見える

しかし、長は力のみで決まっているわけではないのだぞ?

それを見誤ると今回のようなことになる

それは理解できるな?」


小さな娘を諭すようにおっさんは言い含める

恰好はいいが未だ全裸だ


「で、貴方はどうする?

シャールカーニと同じく龍神族になるかもしれない

それで困ることなどは無いだろうか?

ドラゴンとの意思疎通などに問題があると

こちらとしても困るのだが」


そう

力はあれども、龍神族は見た目がどう見ても普通の人

ドラゴンが抑止力になるのは力だけではなく

その風貌もあっての事と考えている


二人が龍神族になるのはいい


その後は抑止力として

他のドラゴンを常駐させないといけなくなるわけで

そうなると今度は意思疎通に難があるとアウト

そこはクリアできるのだろうか


「どれ、それでは一度群れの者を呼んでみようかの」


シャールカーニが一吠えする

遠くから同じような響きの声が数多く聞こえてくる


「きちんと通じてはいるようじゃ

群れを呼びつけてみようと思うのじゃが

カホル様、ヴェルーリア様、よろしいか?」


「カホル様?」


「ヴェルーリア様?」


二人がびっくりしている


そりゃそうだろう

さっきまで不遜な態度を取っていたドラゴン娘

改めルカことシャールカーニが敬称付けてきたのだから


「我の契約者様じゃぞ?

女神様と同じようにナマエを呼ばせて頂くのは当然じゃ!」


だ、そうだ


「うう、なんかむずむずします」


「なんとなく落ち着きませんね」


身悶えてるよ、二人とも


「えっと、ケイ殿どうでしょうか?」


先に立ち直ったカホルが問いかけてきた


「1匹だけならいいんじゃないか?

もし襲ってくるようなら即、この世から消すから」


無反動砲を構える


「そうですね

先程、ドラゴンにも通用するのがわかりましたし」

不敵な笑みを浮かべ

拳銃を腰のホルスターから取り出したカホルが続ける


「そういうことですので、試してみてください」


シャールカーニ、額に汗をかきながら吠える

先程よりも少々長い吠え方だった


少し置いてドラゴンが1匹、飛んでくる

着地とともに、綺麗に土下座スタイルを取った


土下座の文化、あるのか?


「無抵抗を示すために伏せさせたのじゃ」


シャールカーニは続ける


「あ奴らが不信を買って撃たれては困るからの、徹底させたのじゃ」


意思疎通にも問題はないようだ

おっさん執事も問題なしとしたので

再度意思を確認して【命名】に戻る


さて、名前どうする?


「先程の中でよいものはないでしょうか?」


カホルから提案だ


おっさんのイメージか

見た目がおっさんなだけで流石親族

髪色や目などもまるっきり一緒

特徴という特徴がないか


男性名ねぇ


「町長」となってしまったおっさんの誤爆命名があっただけで

ちゃんとした男性の【命名】は何気に初だな


んー


「ファフニールから取って【ニール】はどうだろう?」


女性陣を見回す


「「「いいんじゃないでしょうか?」」」


見事にハモって返してきた

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