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想像力皆無な世界で私と後輩、二人で現代知識を駆使してのんびり3年間を過ごしたいだけなんだけど!?【連載改稿版】  作者: 菜乃花 薫
異世界道中の、はじまりはじまり

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第116話「里長会議 その1」

食事をとってメイド隊にお礼を言い、

全員でお団子ルームに向かう


通信機はこちらに移動してるから

セキュリティの観点からも安心


開けられるニールと共に、

先に来ていた白夜が一度通信テストを兼ねて

すべての里に

『この後再度通信を入れて

すべての里で話し合いをしたいから居ろ』

と伝えておいてくれたとか


いや、もちろんこんな物言いはしてないだろうけどね、

仕事が出来るメイドさんはありがたい


画角内に全員が映ることをモニターで確認して

一斉通信を入れようとしたが、大事なことを思い出した


「女神様?」


「ん?なんだぁい?」


「女神様の御威光とかって映像に出るものかな?

見たドラゴンがびっくりして

ひっくりかえったりしないかね?」


「わからないねぇ、

ボクもこういうのって初めてだからさぁ」


「念のため、画角から外れてもらっておこうかな」


頼んでみたが、


「ぶーっ!ボクも会議ってのに参加してみたかったけど、

それじゃあ仕方ないかなぁ」


文句を言いつつも、素直に言うことを聞いてくれた


ソファーと駄目人間製造機こと

ビーズクッションの大きなのを用意して

画角外から眺めててもらおう


「おっ!これボクのところに持って帰っていいかなぁ?」


気に入ってくれたようでなにより


しかし、絵面的にもまさに絵に描いた

転生ものの女神様がここにいらっしゃる図、

ですわ


ポテチでも預けておけば完璧な絵面だな


「ぽてち、ってのも美味しそうだねぇ

あとで是非食べさせておくれよぉ」


心を読まれた上にねだられた


ライブ配信開始でここを含め9つの画像が映る


〈あ、先輩!おはようございます!!〉


「おはようさん、そっちは問題なかった?」


〈大丈夫ですよ~

ところでそこのメイド服を着た、

可愛い女の子はどなたですか~?

はじめまして、ですよね?〉

エメロードは初対面だものね


肘でつつくと画面を見て自己紹介を始めた


「わしかの?わしはシャールカーニの母で

ここの里長のエメロードと申す

おぬしが噂のアヤノかの?」


〈初めまして。ところで噂ってなんですか?〉


「娘から聞いておるわ、旦那様の番だとか」


〈え~、違いますよ~~~〉


「そこはもっと強く否定しなさいよ、君

他の里長も聞いてるよ?」


〈エメロード、と言うのはお主のことを

そう呼んでおるのか?〉


画面のドラゴンの一体が会話に入ってきた


「そうよ、

ここにおる旦那様に【命名】してもらったのよ

そのおかげで見た目は人化と変わらぬが、

今のわしは龍神族となっておるぞ」


〈そうは言っても以前に見た人化と同じに見えるが、

なにか変わったのか?〉


別のドラゴンが疑問を口にする


「お主ら、ニールと逢ったのじゃろう?

どうじゃった?」


〈うむ、確かに我らより魔素量が増え

ただ事ではない力を感じたが、

同じことがお主にも起きたということか?〉


腕を組んで踏ん反り返り


「そうじゃ、それが出来るのはここにおる旦那様、

そしてさっき話をしていた番のアヤノ殿だけらしいのよ」


どーん!とバックに爆発音とともに

爆炎があがりそうなほどのどや顔


母娘だねぇ、全く同じだよやってることが


「龍神族になってわしの魔素量は大幅に増えて、

もちろん力も増しておる

これであの龍とやらを倒せなんだら

わしら一族は滅びる運命だったと諦めるしかないと考えた

それくらいの覚悟でこの姿になって

里の者全員を説得して、

わしの里は全ての者が

龍神族へと変化させてもらったのよ」


他の里長とその取り巻きが騒めく


〈実際にどれくらい強くなったのだ??〉


「旦那様、なにかわかる方法あるかの?」


咳ばらいをして変わる


「こっちの里長改めエメロードは

龍神族になる前と比べて40倍、

ここにいる里長の娘改めシャールカーニで30倍、

と言えば伝わるかな?」


〈30倍、40倍とはどういう意味だ?〉


おっ、倍率の概念なかったのか


「エメロードで言えば元の40人分の魔素量に増えた、

というのが40倍だ

一人で40人分相当と言ったほうがいいか?」


〈信じられん〉


「でも、ニールを見たんだよね?

ニールもシャールカーニとほぼ同じ増加量だから

変化以前に逢ったことがあれば違いが判ると思う

それでも納得できないなら

実際にここに来て見てもらうしか

今のところ手段がない」


〈ところでお主、エメロードが旦那様と言っておったが

番なのか?〉


そりゃあ、そう捕らえるよね


「いや、彼女達がそう呼んでいるだけで番ではないよ

諸事情でシャールカーニ達と逢って、

エメロードから助けを求められたんだ」


〈お主も龍神族なのか?〉


また別のドラゴンだ


「一般的な人族、ってところかな」


更にどよめきが起こる


〈人如きが、我ら【世界】の頂点たる

ドラゴンを助けるだと?

そんな思い上がったことを

よくも口から吐けたものだ!!〉


ま、そう言われるとは思ってたよ


肩を竦めるしかない。


「お前たち、私達の旦那様に

よくそんな口を利いたものだな」


意外、ニールがめっちゃお怒りになって立ち上がる


「旦那様に無礼を働くということは、

私にも喧嘩を売っているということだぞ

先だって()()()()()時の無様さをもう忘れたのか?」


すげぇ、あの温厚なニールがぶちぎれてる

余程腹に据えかねたのかね


〈そうではない、そうではないが

実際に目にしていない以上

お主らの変化を人が行ったということを信じるのは

難しいのだ〉


余程わからせが効いているのか。

うろたえ方が尋常ではない。


「だったらこの里に里長なり代理が

直接来て見て行ってくれるかな

場合によっては自分の身を持って体験するといいさ

ニール、ここと各里の移動に必要な時間って

どのくらいかな?」


「一番離れたところでも日が出て夜になる前には

帰ってこられます」


「じゃあ各里から2名ずつ、今からこっちへ向かって

来てもらえるかな?」


画面の向こうでざわめきが起こる


里長が行くのか、とか

里を空けていちいち行ってられるかとか聞こえる


結構な時間黙って待っていたが

いつまでも終わらなそうなので話を切り出す


手を組んでテーブルに体を預けて言った


「きつい言い方をすれば

私からこちらに来てくれと頼む必要はないんだよ

エメロード達に頼まれドラゴン全てを助けるためにと、

わざわざニールに全部の里を回ってもらったから

あんたらとこうやって今、話が出来ている

エメロードの話を信頼しない、協力する気がなくてもいいさ」


わざとここで間を取った。


「この里だけ守るなら、

こちらだけでなんとかできるし、

逆に他の里が襲われても

私らは別に手伝う必要ないんだよ?

あくまで“エメロード達の総意”で【好意と配慮】をして

他の里にも手を差し伸べてるってことを

勘違いしてもらっちゃあ困る」


画面のドラゴンが全部黙った


何故か阿部ちゃんが頷いてる


君、一緒になった社内会議とかで

よくこういう私を見てるもんね


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