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想像力皆無な世界で私と後輩、二人で現代知識を駆使してのんびり3年間を過ごしたいだけなんだけど!?【連載改稿版】  作者: 菜乃花 薫
異世界道中の、はじまりはじまり

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106/124

第106話 「羞恥心、諦めました」

まるで鴨の親子よろしく

一斉に動いているサウナチームと、

風呂堪能チームに完全に分かれた男湯


平和そのものでなにより


大分いい感じに温まったので私もデッキチェアーに横になる


露天だったら気持ちいいのになぁ、と思いつつ

龍の脅威が無くなったら作ってもいいかな?などと夢想する


「ケイ殿?

ひとつそちらへ移動していただけないでしょうか?」


湯船から出てきたフレイアとヴェルーリアが。

仁王立ちで声をかけてきた


横になったデッキチェアーからの眺めなので、

とんでもない光景


しかも二人とも一糸纏わぬまま

目の高さ的に見える光景の凄さには流石にうーむ、

と唸るしかない


「恥ずがしがったほうが色気があるってのもあってね

女性だけでもタオルで隠すくらいするのがマナーなんだよ」


そうは言ってみるものの、

こちらの世界ではそもそも裸での羞恥心が

ゼロなんだよねぇ


「別にタオルはなくてもよくありませんか?」


美女と美少女が二人で言うのだが、

なんというか眼福以外の何物でもないのよね


黙って見える光景を目に焼き付けておくが、

もしかしたら男と認識されてない可能性もあるわけだ


――考えないでおこう


この環境に怒る人もいないし、

チラリズムにこだわりもないし、いいか


「ご自由にどうぞ」


横に移動すると、

左右のデッキチェアーにそれぞれが横たわる


なるほど、左右に分かれて寝ることで

二人とも私と話せるようにしたってか


ヴェルーリアでも大した山岳地なのだが、

反対のフレイアに至っては昔話の山盛りごはんだ


横に広がりもしないってのは重力よりハリが強いのだろうか


あんまり見すぎてもどうかと思うが

右を見ても左を見ても桃源郷の如き光景


まあ、時折ひげのおっさんが子ガモを引き連れてるのが

視界に入るが


肌艶もプロポーションも顔も驚くほどの2人、


いや全員凄いのか


私らの世界より生物としてのぶ(・)れ(・)の範囲が狭いのだろうか


フレイアの身体は女神が作ったよね?

新陳代謝とかって前の身体と変わらないのかな?


小声で聞いてみた


「そうですね、数百年生きてきた前の身体と比べると

はるかに性能としては上だと思います

予め魔術構文を刻んだ身体は魔術発動が非常に速いですし、刀を扱う際にまるでなにも持っていないくらいに感じますね

あんな重いものを振り回すなんて、前の身体では無理でしたでしょう

生まれ変わった時は違和感が少しありましたが慣れてしまえば快適でしかありませんよ」


「それはよかった

ところで正直なところ、一度亡くなってるんだよね?

転生にあたって女神から聞かれたと思うけど、

再度生を得させることになったことって

フレイアにとってよかったのかな?」


即答だった


「もちろん!

寿命ではなくあまりにも探求にのめり込みすぎて

身体を悪くして死んだので、後悔の念があったのです

転生する機会を貰い良い身体を得て、

更に未知の出来事に遭遇できるなんて

楽しくて仕方がありません

お二人には感謝ばかりですよ」


そう言ってもらえると気が軽くなる


「え?フレイアさんって転生しているのですか?」


そりゃびっくりするよね


「ええ、女神様の計らいで私とアウラム、カホルの3人は

女神様に新しい身体を頂いてケイ殿、アヤノ殿の

お手伝いをするために転生したのです」


「はぁ~、それはまさに奇跡ですね」


「ヴェルーリア?可愛い口が開きっぱなしだよ?」


「はっ!失礼しました」


本当に驚くとポカーンとするものなんだね


「じゃあ、フレイアさんも女神様に会っているのですか?」


「そうですね、ただその時はまだ体が動かせずに

いましたのでこの目で御姿を直接は見ていないのです」


「それは・・・残念ですね」


「はい」


「ん?」


「女神様の御姿を拝見するのは本当にごく限られた人、

機会にしかないと言われています

お声を聴いて新たに体を頂いただけでも感謝なのですが、

貴重な機会、出来るなら御姿を拝見したかったのです」


「御姿といってもJC、

それこそヴェルーリアに近い感じだったよ

むしろもう少し幼かったくらい

すっごく可愛いし綺麗だったけどね」


「そうなのですか!

御姿を拝見した人の話を聞く事ってないので

どんな方なのかな?って思ってたのですが、

お若いのですね」


いや、多分外見と違ってドラゴン以上に

長生きしてるんじゃないかな?


とは思ったものの、幻想は崩さない方がよいだろうと思い

言葉を飲み込んだ


『〈女性の年齢を聞かないのはマナーだよぉ〉

だそうです』


だからなんで毎回伝言なの?


そうか、写真もなければ神像どころか作ることをしない、

伝えるのも口伝だけだからただでさえ少ない遭遇事例すらも

余程でなければ知り得ないんだ


この【世界】は女神崇拝のみなのかな?


だったら女神像を作っておくのってどうなんだろう?

みんなはありがたがるかな?


それともJC女神的には宗教・信仰が始まって

よろしくないのかな


『〈崇拝の力が強いとボクもありがたいんだねぇ

出来るなら作ってほしいんだよぉ〉

とのことです』


あのさ、依頼ならちゃんと本人が来て

契約・発注してくれないかな?


こういう条件がなぁなぁだと

マジでこっちでもブラック企業勤めに

なりかねないんだからさぁ


《そう言うなら仕方ないなぁ、面倒だけど》


後光を差したJC女神が降臨した


《直接頼みに来たよぉ》


男湯の浴室に、だが


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