表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
プロットステータス ―幼馴染がモブキャラで死ぬ運命なら、俺は世界の脚本を破壊する―  作者: スズミヤ
第一章 哀れな主人公の末路

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/9

君と過ごした悲劇の日

笑顔は変わらないのに、今回はもっと悲劇的な死だ

ビービービー!




アラーム。午前6時30分。




跳ね起きる。冷や汗。荒い呼吸。見上げる。




【名前:一路くん】




【役割:主人公】




【説明:プロットの存在に気づいたキャラクター。リセットの記憶を保持できる。】




【ループ回数:3回目】




殺された。今度は誰かに殺された。




ノックの音。ドアが開く。




「一路〜! 起きてる?」




真冬がそこに立っている。無事だ。生きている。同じ制服。同じ笑顔。




「今日の朝ごはん、何がいい? 卵焼き? それとも目玉焼き?」




俺は彼女を見つめる。言葉が出ない。




彼女は生きている。でも、今日もまた殺される。誰かに。あの家の中で。




「一路? どうしたの、顔色悪いよ?」




彼女が近づく。その手が俺の額に触れようとする。




俺はその手を掴む。




「……真冬。」




「な、なに?」




「今日、一日中、一緒にいてくれないか?」




真冬が目を丸くする。そして、少し照れくさそうに笑う。




「もう、一路ったら。今日は特に予定ないけど……でも、学校は行くんでしょ?」




「学校が終わっても。ずっと。日が暮れるまで。」




「……変なの。」彼女がくすくす笑う。「でも、いいよ。一緒にいてあげる。」




その笑顔を見ながら、俺は心に誓う。




今回は絶対に守る。そして――あの犯人を見つける。




一日中、彼女と過ごした。学校でも、休み時間でも、放課後も。ずっと一緒にいた。




そして夕方。彼女の家の前。




「じゃあね、一路。また明日!」




「……うん。」




彼女が門を開ける。中に入ろうとする。




「真冬。」




「ん?」




「真冬……俺が絶対に守るから。」




真冬が一瞬固まり、顔を赤くする。「な、なに急に……!」




「いいから。早く入って。」




「う、うん……! また明日ね!」




彼女が家の中に入る。ドアが閉まる。




俺は深呼吸をする。そして――彼女の家の裏手に回った。




塀を越える。庭に静かに着地する。窓から中の様子をうかがう。




リビング。真冬がいる。無事だ。ホッとする。




その時――




影が動いた。真冬の背後に。黒い服の男。手にナイフを持っている。




「真冬――!」




俺は窓ガラスを割って飛び込んだ。




「離れろ!」




男が振り向く。顔は半分、影に隠れている。でも、その目は冷たく光っている。




「またお前か……しつこいな。」




「また? 何を言って――」




男が笑う。不気味な笑い声。




俺は男に殴りかかる。男はナイフで切りかかってくる。避ける。もう一度殴る。男の頬に拳が当たる。




でも――




男が後ろに跳び、懐から何かを取り出す。黒い。小さな――




銃だ。




「真冬、伏せろ!」




ドン!




銃声。でも弾は俺を外れる。壁に穴が開く。




男がもう一度狙う。今度は真冬に向けて。




「やめろ!」




俺は真冬の前に飛び込んだ。




ドン!




二発目。腹部に衝撃。熱い。何かが流れ出る。




「いっ……と……?」




真冬の声が遠く聞こえる。俺は倒れながらも、必死に彼女を見る。




「いっと……いっと……!」




真冬が俺のそばに駆け寄る。彼女の涙が俺の顔に落ちる。温かい。




「にげ……ろ……」




「嫌だ! 一路を置いて行けない!」




その時――男がゆっくりと近づいてくる。足音が耳に響く。




男が銃を構える。向けられた先は――




真冬の頭だ。




「やめ……ろ……」




体が動かない。声もかすれる。




真冬が振り返る。その顔は涙で濡れている。でも、俺を見て微笑んだ。




「一路……一緒にいられて、幸せだった。」




「やめ……真冬……!」




男が引き金に指をかける。




「さようなら。」




ドン!




銃声。




真冬の体が、ゆっくりと倒れる。俺の隣に。彼女の髪が俺の手に触れる。まだ温かい。




目は閉じられている。でも、口元はわずかに笑っているように見えた。




「ま……ふゆ……」




視界が歪む。血が流れる。冷たくなる体。




でも、それ以上に――彼女を守れなかった悔しさが、心を焼く。




その時――




空がひび割れる。




【バッドエンド達成。】




【主人公・ヒロイン、同時死亡。】




【世界をリセットします… チェックポイントから再開…】




「まだ……終われ……ない……」




世界が引き裂かれる。




ビービービー!




アラーム。午前6時30分。




飛び起きる。全身が冷や汗で濡れている。心臓が破裂しそうなほど速い。




「はあ……はあ……!」




見上げる。




【名前:一路くん】




【役割:主人公】




【説明:プロットの存在に気づいたキャラクター。リセットの記憶を保持できる。】




【ループ回数:4回目】




四回目。




真冬の笑顔が蘇る。最期の笑顔。そして――銃声。




拳を握る。強く。強く。爪が手のひらに食い込む。




ノックの音。ドアが開く。




「一路〜! 起きてる?」




真冬が立っている。無事だ。生きている。同じ制服。同じ笑顔。




「今日の朝ごはん、何がいい? 卵焼き? それとも目玉――」




俺は彼女を抱きしめた。




「え?! 一、一路?! どうしたの――」




彼女は温かい。生きている。今はまだ。




「一路……泣いてるの?」




気づけば涙が落ちていた。




「……ごめん。なんでもない。」




抱きしめるのを解く。彼女の顔を見る。生きている。笑っている。




――必ず守る。今度こそ。




でも、それだけじゃ足りない。




あの男を倒す。そして――なぜ彼があの場所にいたのか、突き止める。




その時、視界の端に新しいテキストが浮かんだ。




【隠しミッション更新】




【目的:白雪真冬を卒業の日まで生かし続けよ。】




【追加目標:謎の男の正体を突き止めろ。】




【失敗=世界リセット。】




【成功=??????】




「一路? 大丈夫? 顔色、すごく悪いよ……」




真冬が心配そうに俺の顔を覗き込む。




俺は小さく笑った。




「大丈夫。ちょっと、悪い夢を見ただけ。」




「そう……ならいいけど。」




彼女が微笑む。その笑顔が、さっきの光景と重なる。




俺は心に誓う。




次こそは。次こそは二人で生き残る。




そのために――まずは作戦を練らなければ。

読んでくれてありがとう!また次回もよろしくね。


もし気に入ったら、これからも応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ