召喚2
「なんだコイツ?」
メイド服に煙草を吸っているというなんとも言えないアンバランスさを醸し出しているレインの従魔は突然膝をつく。
「レイン様、ノワール様、精一杯お仕えさせて貰います故、何卒よろしくお願い致します。」
その従魔はどうやら礼儀正しい様子だった。
髪は青く、瞳も青い。
いや、どちらかと言うと蒼と言うべきか。
「なんじゃあの従魔?」
いつの間に帰ってきたタモを拾い上げる。
「レインの従魔が何者か知ってるか?」
「知らん。」
「それはそうとお前、どこに行ってたんだ?」
「ああ、少し呪いを解いてもらっただけじゃよ?」
「へー。」
「興味ないのぅ?ほら、喋り方とか変わっとるじゃろーが。」
「あ、それ呪いだったのか。」
喋り方が変わる呪いってなんだよ。って感じではあるのだが……。
「まぁ、それは追追、今はあの従魔じゃ。」
改めてレインの従魔を見る。
「貴方は何者?」
「私ごときに貴方などと……お前や、おい、だけで十分でございます。」
ニッコリと従魔は言う。
「ドMか?」
「ドMじゃな。」
レインは少し戸惑っているが気を取り直したらしい。
「じゃあ名前を教えてくれる?」
「ええ、喜んで。私は『フォカロル』と申します。」
タモが狐の癖に顔を真っ青にするという芸当をやってのける。
「フォカロルじゃと?フォカロルってあのフォカロルか?」
「ええ、そう言っておりますよ?女狐?」
「………私にキツくね?」
少ししょげているタモを放っておいて質問する。
俺も流石にフォカロルと言う名前に聞き覚えがあった。
「フォカロル?あの大悪魔か?」
「ええ、水を司る大公爵と言う『無駄』な身分を頂いております。フォカロルです。」
フォカロルは優雅に一礼するとレインへ向き直る。
「私には雑用、食事、侵入者の殺害までなんでもこなします故、お申し付け下さいませ。」
「え、ええ、よろしくね?」
「ええ、よろしくお願い致します。」
最後に優雅に一礼すると瞬時に姿が掻き消えた。
どうやら魔界やらに戻ったのだろう。
「さて、次は俺の番か、どんなのが出てくるかな?」




