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孤児院の英雄  作者: 夜猫
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受付

レインは朝起きると横に寝ているノワールを見た。


「………」


ぼーとしていると頭が働いてきた。

レインは立ち上がると少しのお金を持って街へ出かけた。


表通りに出るとそこかしこからいい匂いが漂ってくる。

朝ごはんを買って食べたかったのでレインは表通りに出てきたのだ。


何時もはノワールと一緒に買って食べているのだがまだノワールが起きそうになかったのでレイン一人でご飯を買いに来たという訳だ。



レインが買い物を済ませてノワールの所へ戻ると毛布にくるまって震えているノワールがいた。


「え!?どうしたの!?」


レインは慌てて駆け寄る。


ノワールはゆっくりとレインを見ると安堵したかの様に息を吐いた。


「………行くなら行くって言ってから行ってくれ…」


レインはここで初めてノワールの一人でいる事がダメだという重大さを感じた。


「そんなにダメだったんだ……ごめんなさい。次からは起こすね。」

「そうしてくれ……」


ノワールとレインは朝ごはんを食べる。

幾らか元気になった様だった。


「今日は学校の受付に行くぞ。」

「うん、わかった。」


レインは緊張した面持ちだ。


「そんなに緊張しなくて大丈夫だ。今日は受付だけだしな。試験とかはその後だろ。」

「うーん、私が学校に行くということ自体が有り得なかったからね……緊張もするよ。」

「そんなもんか?」

「うん、そんなもん。」



学校は街の中央にある。

そこに向かって2人は歩いていた。


「そう言えばどけど……学校に行く意味って何かあるの?」


レインが聞いてくる。


「人にもよるが…学校に行くメリットなら沢山ある。」

「なに?」

「まず第1に人と人の繋がりが出来る場所だからな。特に貴族連中はそこがメインだろうよ。」

「コネを作るってこと?」

「そうだ。」


ノワールは意外そうにレインを見る。


「むー、私だってそんな事ぐらいは察せますー。」


レインは頬を膨らませる。


「悪かったって。次に学校に通う奴限定で武器と従魔を手に入れられる。」

「武器と従魔?」

「ああ、俺も詳しくはわからん。」


何しろ俺が冒険者だった時期なんて戦争に行っていたりしただけだ。

学校何ぞ行かなくても大丈夫だった。


「ふーん。でもスキルを発現していないと学校には行けないんでしょ?」

「そこは大丈夫だ。入学する頃にスキルを取得出来ていればいい。」

「へー、案外緩いんだね。」

「一応、冒険者の学校だからな。」


と言っても行ってる冒険者はほとんど居ないが。と心の中で呟く。


「ほら、着いたぞ。」

「おおー。」


前には立派な門がある。

貴族サマらしく豪華で無駄な装飾が施され、金色に光っていた。


俺は受付らしい所に向かうと後からレインが着いてくる。


「すみません。学校の入学予約をしたいんですけど、ここで大丈夫ですか?」

「ええ、大丈夫ですよ。」


一瞬、受付の人が顔を顰めたが直ぐにニコニコとする。

やはり貧民街は人権が無いようなもんだからな……こればっかりは俺達の格好が悪い。


「ではお願いします。」

「では、こちらにお名前と年齢をお願いします。」


そう言って紙を2枚渡してくる。


「ほら、書いて。」

「はーい。」


俺達は紙に名前と年齢を書いて受付に渡す。


「はい、後は入学の頭金をお願いします。」

「分かりました。……これで二人分です。」


俺はマントの下にあったお金を取り出して受付に渡す。


「………はい。受付完了しました。では3日後にまたここに来てください。」

「分かりました。」


俺は頭を下げると貧民街へ戻る帰路に着いた。



「あ、そうだレイン。」

「何?」

「多分明日には俺とお前のスキルが発現すると俺は予想するぞ。」

「………賭ける?」

「もち。」

「じゃあ私は発現しないに賭けるわ。」

「掛け金は明日の買い物荷物持ちで。」

「乗った!」


2人は笑いながら貧民街に帰った。

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