第2章 レイン
王都から少し離れた場所にある街、【バラク】は冒険者が集う街だ。
バラクには一流の冒険者になる為に通う学校がある。
冒険者の学校と言っても卒業する生徒が全て冒険者になる訳でも無い。
昔は冒険者になる為だけの学校であり、民間にも開かれた学校だった。
だが、今では賄賂によってクラスのランク付けされている。
クラスは上からSクラス、Aクラスと続き最低はFクラスだ。
Sクラスは余程の才能がある者か王族に連なる貴族しか入れない。
Aクラスはそれには劣るものの貴族ばかり。
最終的にFクラスは落ちこぼれとなる。
それでも学校に行ければ良い方で学校に行けないような層もいる。
貧民街に住む人々が中心だが…
ちなみにザールやテレーゼ、ノワールは学校に通った事が無かった。
行く必要も無いというのが理由だ。
そんなバラクに住むレインは路地裏で蹲っていた。
所謂、貧民街の住民だった。
レインの歳は11歳だ。
つまり、スキルもない為大人に逆らえない。
親はレインを捨ててどこかに行った。
孤児院も入れない。
日々どうにか命を繋げている状態だった。
「うぅ…。」
レインは横になって殴られた傷を癒そうとしていた。
「………」
そんなレインの所にマントを被った少年が近寄って来る。
「……何?」
「そう噛み付くな。」
少年はそう言ってレインの隣に座った。
「殴られたのか?」
「……関係ないでしょ。」
「……まぁ、そりゃそうだな。」
徐ろに少年は手をレインに向ける。
「《ヒール》」
「ーーえ?」
嘘のように痛みが消えていく。
「なんで?」
「……回復した代わりに教えて欲しい事がある。」
「………何?」
「お前さん、学校には行かないのか?」
「……行けるわけないでしょ。」
「そうか…。じゃあ俺、寂しんだけど一緒に入ってくれないかね?」
「………は?」
レインは少年の顔を見返した。
「いや、だから。俺が1人で入っても友達出来る気がしないんだ。だからお前を入れればその必要が無い。わかったか?」
「………」
どうやらこの少年は少しズレている様だった。
学校に通う為にはかなりのお金が必要だ。
それを負担する?
そんな良い話がある訳が無いと考える。
だが、この話に乗れなければ一生貧民街で生きる事になる。
だったら…
「……わかったよ。」
「おお!そりゃ良かった!じゃあ自己紹介しようか?」
「……私はレイン。貧民街で親に捨てられた。」
「へ?お前女か?」
「それ以外どう見えるの?」
少年は酷く驚いた様だった。
確かに貧民街で栄養が少ないから胸は無いけど……
「へ、へぇ。まぁいいや。俺はノワール。王都に住んでいたんだけど……ちょっと色々あって帰れなくなっちゃったんだ。」
ノワールと言う少年は笑いながらそう言った。




