第86話 電気と映画・後編
ユニティアの街に着いた俺たちは、工場を作ることになった。
「操作は、簡単に、簡単にね」
「分かってるわ、この世界の人が操作できるように、会話形式にするわ」
「そうしてくれる?操作できないから」
「じゃあ、作り始めるわ」
円盤から、光線が発せられる。
どんどん、工場が形を成していく。
「外見は、周りの建物に合わせるわ」
「パピーさんや、何もないところから工場ができてる。材料は?」
「この星のそばに浮かんでいる、岩石を材料に作ってるわ」
とんでもない、技術である。
「さてと、銅線の工場はできたわ」
「次は、映画を作る工場ね」
「カメラとかも作れるようにしてくれる?」
「分かったわ、映画、写真で必要なものも全て作れる工場にするわ」
工場ができ上がった。これが、約二時間で出来た。
「次は、電気ね。これは、私が指定したところに塔を作ってもらうわ」
「これは、その場所の地図と設計図よ」
「分かった、作らせる」
「作ったら、銅線を束ねたコードをつなげれば、電気が得られるわ」
「さて、戻るわよ」
また、上昇してから、ものすごい速度で周りの景色が移り変わる。
「さあ、着いたわよ」
「円盤を埋めるわ」
またもや、床が揺れて止まる。
「帰るわよ、私に触って」
また、パピーの肩に手を置く。
また、視界が歪む。俺は思わず目を閉じた。
「着いたわよ」
俺は目を開ける。
そこは、俺の屋敷のリビングだった。
「あー疲れた。甘いものが欲しいわ」
「はっ!今すぐお持ちいたします」
すぐさま、チョコレートパフェが運ばれてきた。
「これよ、これ!うーん、甘くて美味しい」
「ちゃんと、約束は守ってね」
俺は、パピーとの約束を、セバスチャンに説明し、必ず守るよう厳命した。
その後、俺は、王城に向かった。
王様のヲタク部屋に入ると、ことのあらましを話した。
その話を聞いて、しばらく王様は、茫然自失状態になっていたが、気がついて、
「じゃあ、その塔を建てれば、電気が使えるのだな?」
「そうだ、作る場所の地図と設計図を受け取った」
「早速、魔王と協議するぞ!」
数日後、いつもの砦で、王様、魔王、俺が集まった。
ことの次第を、魔王にも話すと、魔王もしばらくは、茫然自失としていた。
「すごい技術でござる。パピー様の星は、どれだけ文明が進んでいるか分からないでござるよ」
「それで、その地図の場所に設計図の塔を作ればよいのでござるな」
「そうだ、人間領と魔族領に点在している」
王様が言う。
「その塔から、電線を引けば、電気が得られるとのことでござるな」
「コンセントとか作れば、電気が使い放題だ」
俺が言った。
「その辺は、拙者に任せるでござる。拙者は、前世で電気工事に携わっていたでござる」
「おぉ、それでは、塔の建設は任せてくれ、前世では、ビルなどの工事をしておった」
王様が言う。
「これで、段取りがついたな」
俺が言う。
「人間族と魔族での大プロジェクトになるぞ」
こうして、砦での会談は終わった。




