第81話 緊急人魔会合
「魔王様、王城から早馬で手紙がまいりました」
「なに、早馬とな、どれ」
『魔王よ
王都にて緊急事態発生。至急、王城へ来られたし。
王、マシュー
』
「な、なにい?!王とマシュー殿の連名で、緊急事態じゃと!」
「だれぞ、足の速い馬車を数台用意するのじゃ!」
「緊急事態じゃ!すぐさま、出立するのじゃ!」
魔王は、馬を乗りつぶしては、違う馬車に乗り継ぎながら、王城へと向かった。
***
そのころ、マシューの屋敷では。
「これは、食べられる?」
スマホで、
「ピッピッ」
「食べられる」
「ほら、あーん」
パクリ
「これは、冷たくて甘い!好みだわ」
この光景を、ネネがジト目で睨んでいる。(すまん!この世界の平和のためなんだぁ)
俺が、ネネのジト目に耐えながら、パピーを必死に懐柔している。
***
そのころ、魔王が王城に着いた。
「王とマシュー殿から緊急事態との知らせを受け、来たのじゃ!開門するのじゃ!」
鬼気迫る魔王に門番は急いで門を開ける。
***
「王様、魔王様が参られました!」
「そうか、マシューの屋敷に使いを出せ!急ぐのだ!」
「はぃぃぃ」
***
「マシュー様、王城から使いが飛び込んで参りました!」
「来たか!」
「さあ、パピーちゃん。俺と一緒にお城にお出かけしよう」
「なんで?」
「お城には、もっと美味しくて甘いお菓子がいっぱいあるんだ」
「よし!行くわ」
俺は、パピーを馬車に乗せると、前世では捕まるスピードで王城に向かう!
***
「王様もっとですか?」
「もっともっとだ!甘いお菓子を積み上げろ!」
「王様、魔王様がお着きです!」
「よし、通せ!」
「王よ、どうしたのじゃ、緊急事態とは?」
「魔王よ、マシューから聞いた話だが、かくかくしかじかなんだ!」
「う、宇宙人じゃと!」
「マシューが、ここにその宇宙人を連れてくる。なんとか友好を結ばねば、国が滅びる」
***
「マシュー様がお着きになられました!」
「魔王よ、正念場だぞ」
「うむ、分かっておるのじゃ」
「王様、魔王、パピーを連れてきた!」
「さあ、パピー。あの山になってるお菓子は、食べられる?」
スマホで、
「ピッピッ」
「食べられる」
「そうか、いっぱいお食べ」
もぐもぐ、
「甘くて、おいしいわ」
***
「パピー、質問させて」
俺が言う。
「パピーは、なんで、この星にきたの?」
「田舎の観光ですわ」
「それだけ?」
「それだけよ、ちょっと早くきすぎたんで、だれもいないから、寝ていたわ」
「侵略とか考えてない?」
「なんで、観光地を侵略するの?意味がわからないわ」
王様と魔王と俺は、緊張が解けた。
「「「ふぃぃぃ」」」
「「「観光だったんだ」」」
「やっと、しゃべれる人が、育ったんで観光するわ」
この星の破滅は免れた。




