第70話 文化大臣
そういえば、王様から『文化大臣』を拝命したよなぁ。
最近、忙しくて、すっかり忘れていた。
ヲタク文化の普及かぁ。どうしようかな。どこから手をつけたらいいか思いつかない。
萌え系か?猫耳は、この世界にいるしなぁ。BLか?これは、王様にも魔王にも評判が悪そうだ。
メイドカフェ?この世界は貴族がいて、メイドさんも大勢いるしなぁ。
俺は、思考が煮詰まっていた。
ラノベか、ラノベから始めてみよう。前世で受けてたのは、神様にも言った、異世界転生ものだよな。
これは、前世から異世界の中世へ、チートスキルを持って転生するものだったよな。
これを逆にして、この中世の世界から、前世の現代に転生する話にすれば。
いや、だめだ、この世界の人たちは、前世の現代技術を理解できない。
うーん、王様に相談するか。
「おーい、ネネ」
「なに?」
「ちょっと、王城に行って、王様と会ってくる」
「そう、いってらしゃーい」
俺は馬車で、王城に向かった。
***
門番に挨拶する。
「こんにちは、王様いる?会いたいんだけど」
「マシュー侯爵。おられますよ。こちらへどうぞ」
俺は、待合室に通された。
しばらく待つと、謁見室に通される。
***
「王様におかれましては、ご機嫌麗しゅうございます」
「うむ、苦しゅうない。今日は、何の用であるか?」
「文化大臣の仕事について、ちょっとご相談が」
「何!文化大臣の仕事の相談とな?」
「よし、別室にて聞こう」
王様の部屋に通される。
***
「んで、マシュー、相談とは?」
「いやー、ヲタク文化普及について、色々考えているんだけど、行き詰まっててな」
「ほら、この世界って、猫耳、メイド、魔法などなど、向こうでのファンタジーは、だいたいあるんだよ。ラノベを書こうにも題材がないのよ」
「うむむ、確かに。だいたいあるな」
「だろう。それで困っててなぁ」
「そうか、それじゃあ、魔王にも相談するか?」
「そうだな、巻き込もうぜ」
こうして、人魔会談が決まったのであった。




