第67話 冒険者ギルドと中央街
俺は、朝食を食べて、一休みした後、こっそり出かける準備を始めた。
久しぶりに袖を通した冒険服に感動を覚えた。
俺は、目元を隠す仮面を付けて、透明化の魔法で屋敷を脱出した。
そのまま、冒険者ギルドに向かう。
***
カウンターにAランクの冒険者ギルドカードを出すと、すんなり応接室に通された。
しばらくして、ギルド長が現れる。すらりとした紳士的な人である。
「あなたが、マシュー殿ですか。話は色々聞いています。案外と若いんですね」
「その仮面はなんですか?」
「これは、色々事情がありまして」
「まあ、いいでしょう。それはそうと、何の用です?」
「いや、王都に引っ越してきたので、挨拶にきました」
「ほう、Aランク冒険者が王都に。それは心強いですな」
「ですが、今はAランク冒険者への案件はありませんよ」
「そうですか。それはいいのですが、案件があったら、手紙でお願いします」
「なぜですか?」
「これも、色々ありまして」
「面倒ですが、まあいいでしょう。理由があるんでしょうから」
「お願いします」
それだけ言うと、冒険者ギルドを後にした。
***
ついでに街を散策していこう。
中央街は、さすが王都である。かなりの人々が歩いている。
俺は、商業ギルド長に頼んだ店舗を見にいった。
「結構、広いなぁ。色々な商品が置けそうだ」
俺は、屋台で買い食いをしつつ街を見てまわった。
ネネも連れてくればよかったなぁ。
そのまま、屋敷に帰る。
「待て!貴様は何者だ!」
門番に止められる。
俺はすっかり忘れていた。自分は冒険服だし、仮面も付けていた。
仮面を取って、
「俺、俺だよ!マシューだよ」
「マ、マシュー様、いつ屋敷を出たのですか?」
あちゃー、うっかりしていた。透明化の魔法で抜け出したんだった。
このことは、すぐにセバスチャンの知るところとなり、俺はみっちり叱られるのであった。




