第65話 王城へ
昨晩は、良く寝たような、そうでないような。
だって、寝室が豪華で広かった。広い部屋にどーんと置かれた、キングサイズのベッド、天蓋付き。
なので、落ち着いて眠れなかったのだ。
朝、食堂でネネと会った。ネネも元気がなかった。やっぱり、あの寝室で眠れなかったんだろう。
朝食も、マナーの勉強だった。朝食後も、侯爵としてのマナーを叩きこまれた。
「マシュー様、王城から連絡がきております」
「午後には、王城に向かいましょう」
セバスチャンがそう言った。
午後になって、俺とネネは、立派な馬車に乗って、王城に行った。
「マシュー侯爵です。王様に招かれ参上いたしました」
すんなりと、王城に入れた。侯爵ってすごい。
待合室でお茶を飲んで待ってると、謁見室に通された。
「王様におかれましては、ご機嫌麗しゅうございます」
「うむ、苦しゅうない。魔王城以来だな、マシューとネネよ」
「さて、場所を移すか」
王様は、こらえ性がなかった。
王様の自室に通される。
相変わらずのヲタク部屋だ。むしろ悪化している。
「俺も、魔王に倣ってな。国中の彫刻家を集めて、フィギュアを作らせた」
おいおい、彫刻家が、可哀そうだろ。
「さて、マシューよ。魔王から、ゲームが3Dになったと聞いたが」
「全てではないが、現実と変わらないクオリティのゲームが多数あるぞ」
「マジかよ!見てみたかった!」
ネネは、話に入れず、退屈そうにしている。
「ネネ殿よ、城の庭を見てはいかがかな?一見の価値はあるぞ」
「おおい、だれぞネネ殿を庭に案内せよ」
メイドが来て、ネネを連れて行った。
「おい、マシューよ。お前は、この世界にヲタク文化を広めてみたくはないか?」
「おまえは、何を考え・・・いいかもしれない」
「そうだろ、そうだろ。面白そうだろ!」
「ああ、面白そうだな!」
「まずは、何から始める?」
「そうさな、いきなりゲームは技術がないし」
「ラノベとかマンガとかが、妥当かな」
「そうだな、その辺から始めようか!」
「よし、お前を文化大臣に任命する」
「えぇ!俺かよ!」
「お前しか、いないだろう」
「しょうがないな、やるよ、やりますよ」
「おぉ、そうか!では、任せたぞ」
「それはそうと、ウチの屋敷はなんだよ。大きすぎるだろ」
「そうか?侯爵ともなると、あのくらいが妥当だぞ」
「マジかよ。見た途端、固まったわ」
「それで、お前、王都の店はどうする?」
「あぁ、忘れてた。さっそく商業ギルドに行かないと」
「そちらも頼んだぞ、王都に店を作ってくれ」
こうして、王様との面談が終わり、家路についた。




