第5話 街についた
丘を登りきると、街が一望できた。
城壁に囲まれた、とても大きな街だった。
「うわー、大きな街だぁ」
また、冒険者たちにクスクス笑われた。
門の前に行列が出来ていたので、最後尾に並ぶ。
30分程待っていると、順番が回って来た。
冒険者たちは、冒険者ギルドカードを、俺は自分の町の商業ギルドカードを門番の兵士に提示する。
***
「ボク、お使いかい。遠いところまでえらいね」と兵士に言われた。
お使いでなく、店を構える視察に来たんだけど、それは言わない。
だって、見ての通り7歳だから。
***
門を無事に通ると、人でいっぱいである。
目をまんまるにして、キョロキョロ見回していると、ロックが、
「でかい街だろ、これがローゼンバッハの街だ」
「王都までとは言わないが、ここでは何でも揃う」
「それじゃ、俺たちはこれで。ここの宿に泊まってるから、帰る時は言ってくれ」
宿までの地図を渡される。
「坊主、悪いやつらに気を付けろよ」
ロックたちは、去って行った。
***
「さてと、俺も馬車が止められる宿屋探さないと」
独り言ちて、街道を馬を引きながら、宿を探して歩きだした。
「・・・迷った、困った、どうしよう」
いつのまにか、幌馬車がギリギリ通れるような裏道いた。
そこに、ガラの悪るそうな4人組が道をふさいだ。
「坊主、痛い目にあいたくなかったら、その馬と幌馬車おいて行きな」
ガラ悪る4人組の一人が、すごみながらそう言った。
「イヤです」
きっぱり、スタスタ。
「ちょ、待てよ」
あわてて、4人組が追いすがる。
「なんですか、しつこいなぁ」
「おまえ、少しはビビれよ!」
「なんで?」
俺は首を傾げた。
「なんでって、俺たちチンピラだぞ!」
うーん、自分で「チンピラ」と言うチンピラも珍しい。
「めんどくせぇ、やっちまえ!」
ガラ悪る4人組が殴りかかってきた。
ゴン、カン、キン、ボキ
「いってぇ!手が手がぁー」
俺は固いのだ。神様の行き過ぎた防御力は、俺をオリハルコン並みの強度にした。
「ちくしょう、覚えてやがれ!」
ガラ悪る4人組が、逃げて行った。
***
「あんた、強いじゃない」
屋根から少女が飛び降りてきた。
俺は目をみはった。頭の上に猫耳、お尻からしっぽが生えている。
「・・・猫耳キターーーーー!」
少女がビクッとなる。
いかん、いかん、我を忘れた。
「君は誰?」
と聞くと、少女は、ビビりって距離を取りながら答えた。
「私は、獣人族のネネ」
「あなたが、襲われていたから助けようと」
なんて、心根の優しい猫耳さんだ。若干、ウルっと来た。
「なんで、こんなとこにいるのよ。危ないわよ」
「道に迷ったんだ、幌馬車を止められる宿を探してて」
「宿を探してるの?じゃあ、ウチの宿に来なよ。幌馬車もおけるし、馬小屋もあるよ」
「ホントに、じゃあそうしようかな」
「決まりね、付いて来て」
こうして、俺は猫耳、もといネネに導かれ宿に向かった。




