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第59話 教会の実態と悪魔の顕現

俺は、魔王と協議し、諜報部と共に教会への調査に赴いた。


夜は、とっくに更けていた。


「諜報部の皆さんは、教会の外で待機していてください」


「マシュー侯爵殿は?」


「俺は、透明化の魔法を使って、中の調査をしてきます」


「分かり申した」


俺は、透明化の魔法を掛けて、教会の裏口から侵入する。


ロウソクの淡い光に照らされた教会内部は、なんとも不気味である。


そこに、黒いローブを着た男が、壁のあたりで何かしている。


そうすると、その壁がすっと開く。


(隠し扉か、ますます怪しい)


俺は、男の触っていた壁を調べる。そうすると、カチッという音と共に扉が開く。


扉の向こうは、長い螺旋階段となっていた。


俺は、足音を立てないように、階段を下りて行く。


そうすると、大きな広間に着いた。


そこには、大勢の黒いローブを着た男たちが熱心に、何かに向かって祈ってる。


その方向を見ると、悪魔の像とその前に、大きな穴がある。底が見えないほど深い。


しばらくすると、奥の部屋から、両手を縛られ、猿ぐつわをされた若い女性が連れてこられた。


女性は、「んー、んー」と言いながら暴れているが、両側を屈強な男に掴まれて逃げられない。


そのまま、女性は深い穴の縁に連れて行かれ、無造作に穴に放り込まれた。


(な、なんてことを) 俺は憤った。


そこに、偉そうな老人が、進み出て、

「悪魔よ、100人の供物を捧げた!この世に顕現したまえ!」


穴の底から、ゴゴゴゴゴゴゴという音がして、地面が揺れ始めた。


「悪魔よ!人間族を滅ぼしたまえ!」


地震が大きくなり、広間が崩れ始める。黒いローブを着た男たちも慌てて階段へと殺到する。


俺も、これはマズいと、飛行魔法を使い地下から逃れる。


老人は、そのまま岩に飲み込まれて行った。


地下から出た俺は、地震に動揺している諜報部のみんなに、

「魔王様に連絡を!『悪魔』が顕現したと!みなさんは、急いでこの場から逃げてください」


俺は、急いで家に戻る。ネネが心配だ。


「ネネ!大丈夫か?」


「大丈夫よ!マシュー!この地震は何?」


「今は、話している時間はない!馬車で王都から逃げるんだ!」


「マシュー、マシューはどうするの!?」


「俺は、魔王城に行く、この事態を放ってはおけない」


「マシュー!気を付けてね!」


「大丈夫、俺は、固くて強い」


そういうと、王様からもらったオリハルコンの剣を、引っ掴み魔王城へと急いだ。


魔王城も大混乱だった。門の兵に一言いうと、謁見室に向かった。


魔王は、部下に次々と指示を出していた。


「よいか!民を守ることが最優先じゃ!」


「魔王!」


「おお!マシュー殿!来てくれたか!」

「悪魔が顕現したと言うのは、本当なのか?」


「あぁ、多分本当だ。この地震が物語っている」


その時、諜報部の一人が駆け込んで来た!


「魔王様!大変でございます!教会が崩れ、そこから大きな異形のものが出てまいりました!」


俺は、確信した。悪魔が顕現したのだ。

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