第39話 魔族と人間の友好
魔族領への進攻から、数か月が経った。
新しい王様は、切れ者で王都の膿をどんどん出して行った。
無能な貴族を廃し、有能な貴族を役職に就けると共に、有能な平民すらも役職に就けて行った。
王都の民たちは、この動向を心配していたが、どんどん王都が栄えて行くと、賢王として絶賛した。
その賢王が、次に掲げた政策は、魔族との友好の樹立であった。
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そのうわさは、あっと言う間に広がり、ローゼンバッハの街にも届いていた。
「今度の王様はすごいわね」
ネネが言った。
「俺も、そう思う。賢い王様だ」
「エリーちゃんも、帽子を被らずにこの街に来れるかもね」
「そうなったらいいな」
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王様は、まずは友好を結びたいとの書簡を魔王に送った。
魔王は、それを受けて使節団を送るよう返事をした。
その返事には、使節団にマシューと言う冒険者を加えることと書いてあった。
王様は、急いでマシューと言う冒険者を探すよう、家臣に命令した。
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そうとは知らず、俺は、平々凡々と暮らしていたのだった。
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突然、冒険者ギルドへ来るように言われ、ギルドに向かった。
いつものように、応接室に通される。
そこには、ギルド長と役人らしき人が待っていた。
「マシュー、おまえは何をやらかしたんだ?」
ギルド長が、尋ねた。
俺は、訳も分からずに、
「何のことでしょう?」と答える。
「魔王が名指しで、おまえを使節団に加えろと言っている」
「えぇ!魔王がそんなことを?」
魔王のヤツめ、俺を巻き込むなよ。
「おまえは、魔王のなんなんだ?」
「あーえっとぅ、何て言うか、親友?」
「親友だとぉ?なんでそんなことになっているんだ!」
「まぁ、色々ありまして、なんと言うか、マブだち?」
「あぁ、もういい!おまえは、使節団に加われ!」
「それで、いいんですな、使節団長」
役人らしき人は、使節団長だった。
「魔王様がご指名ですからな。使節団に加わってくれないと困ります」
こうして、俺は、使節団に加わることになった。
***
「魔王城に行くの?いいなぁ、私も行きたい」
ネネが言う。
「今回は、ダメだ。国としての正式な使節団だからな」
「ずるいなぁ、私もエリーちゃんに会いたい」
「魔族と国交が成立してからだな」
「ちゃんと、国交を成立させてよ」
「分かった、任せておけ」
使節団は、一週間後に魔王城に行く予定だ。




