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第39話 魔族と人間の友好

魔族領への進攻から、数か月が経った。

新しい王様は、切れ者で王都の膿をどんどん出して行った。

無能な貴族を廃し、有能な貴族を役職に就けると共に、有能な平民すらも役職に就けて行った。


王都の民たちは、この動向を心配していたが、どんどん王都が栄えて行くと、賢王として絶賛した。


その賢王が、次に掲げた政策は、魔族との友好の樹立であった。


***


そのうわさは、あっと言う間に広がり、ローゼンバッハの街にも届いていた。


「今度の王様はすごいわね」

ネネが言った。


「俺も、そう思う。賢い王様だ」


「エリーちゃんも、帽子を被らずにこの街に来れるかもね」


「そうなったらいいな」


***


王様は、まずは友好を結びたいとの書簡を魔王に送った。


魔王は、それを受けて使節団を送るよう返事をした。


その返事には、使節団にマシューと言う冒険者を加えることと書いてあった。


王様は、急いでマシューと言う冒険者を探すよう、家臣に命令した。


***


そうとは知らず、俺は、平々凡々と暮らしていたのだった。


***


突然、冒険者ギルドへ来るように言われ、ギルドに向かった。


いつものように、応接室に通される。


そこには、ギルド長と役人らしき人が待っていた。


「マシュー、おまえは何をやらかしたんだ?」

ギルド長が、尋ねた。


俺は、訳も分からずに、

「何のことでしょう?」と答える。


「魔王が名指しで、おまえを使節団に加えろと言っている」


「えぇ!魔王がそんなことを?」


魔王のヤツめ、俺を巻き込むなよ。


「おまえは、魔王のなんなんだ?」


「あーえっとぅ、何て言うか、親友?」


「親友だとぉ?なんでそんなことになっているんだ!」


「まぁ、色々ありまして、なんと言うか、マブだち?」


「あぁ、もういい!おまえは、使節団に加われ!」

「それで、いいんですな、使節団長」


役人らしき人は、使節団長だった。


「魔王様がご指名ですからな。使節団に加わってくれないと困ります」


こうして、俺は、使節団に加わることになった。


***


「魔王城に行くの?いいなぁ、私も行きたい」

ネネが言う。


「今回は、ダメだ。国としての正式な使節団だからな」


「ずるいなぁ、私もエリーちゃんに会いたい」


「魔族と国交が成立してからだな」


「ちゃんと、国交を成立させてよ」


「分かった、任せておけ」


使節団は、一週間後に魔王城に行く予定だ。


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