第22話 Cランク昇格
応接室で、ギルド長と向かい合う。
「はぁー、坊主、名前は?」
「マシューです」
「マシュー、あのサイズのビックモアは、普通Cランクの冒険者がチームを組んでやっと倒せる代物だ」
「それを、おまえさんは、一人で、しかも首を一刀両断。はぁー」
「まずかったですか?」
「まずくはないが、この冒険者ギルドで初めての快挙だ」
「じゃあ、良かったです」ニコッ。
「ニコッ、じゃねぇよ!マシュー、おまえはどれだけ修行を積んだ?」
「2年ぐらい鍛錬しました」
「2年?それだけじゃ、あのビックモアは倒せないだろ」
「俺は、固くて、強いんです」
「固くて、強い?」
「試しに、俺を思いっきり叩いて下さい。グーはダメですよ指が折れるから」
「本当にいいんだな。パーで殴るぞ」
「どうぞ」
ギルド長は、振りかぶって思いっきりパーで叩いた。
バッシーン!
「うぎゃぁ!痛てぇ!鋼鉄を叩いたようだ」
「どうです、固いでしょう」
「攻撃の方は、どうなんだ」
「銅の剣で、岩を一刀両断できます」
「マジかよ、すげえな。それなら、ビックモアの首も一刀両断なんて楽なもんだな」
「ビックモア討伐は、報奨金が出る。後は、解体して牙とか、魔石とかをギルドに売ってくれるか?」
「魔石って何です?」
「高いランクの魔物は、体の中に魔石を持っている。これは、色んな用途がある」
「売るのはいいですが、肉は少し頂きたいです。イノシシ鍋を食べたくて」
「おまえなぁ、まあいいだろ」
「それと、おまえのランクはCランクに昇格させる」
「えっ!今日、登録したばかりですよ?」
「あのサイズのビックモアを一人で倒したヤツが、Eランクじゃおかしいだろ」
「それじゃあ、解体するんで、明日また来てくれ、報奨金もろもろもその時に払う」
「わかりました、では明日」
憔悴した感じのギルド長を残して、冒険者ギルドを後にした。
***
外はもう暗かった。あぁ、疲れた。帰ろう。
家に着いたら、ネネが出迎えてくれた。
「お帰り、遅かったね。心配してたよ」
「あぁ、ちょっと色々あってね。後で話すよ」
「お風呂わいてる?」
「わいてるよ、出たら晩ごはんにするね」
「ふぅー、疲れたなあ。風呂はいいなぁ、疲れがとれる」
ちょっと、長湯しすぎたかな。
「あ、もう晩ごはん出来てるよ」
晩ごはんを食べながら、今日のことを話した。
「ほら、やっぱり危険なんじゃない」
「危険ではなかったよ、あっと言う間だったさ」
「銅の剣で、岩を一刀両断しただろ、あの要領さ」
「そうなの?」
「そうだよ、俺は、固くて強いんだ」
「ランクもCランクに上がったし」
「えっ!今日、登録したばかりでしょ?」
「ギルド長が、俺の実力を認めてくれたんだ」
「そうなの、すごいじゃない」
「これで、もっと上の依頼も受けられるよ」
「でも、無理しないでね」
「分かってるって」
明日、ギルドに行く、報酬とかいくらだろう。




