第19話 10歳になった
あれから、2年ちょっと過ぎて、俺は10歳になった。
店は大繁盛で、この街に3店、支店を作った。
レストランも盛況で、リリさんのレシピを元に、チェーン店が8店に増えた。
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たまに、実家に帰省したが、実家の町は、既に俺の店の商品製造拠点化していて、町には活気があふれ、貧困層もなくなっていた。
両親もこれらを喜び、俺の手を取って、おいおい泣いてお礼を言ってくれた。
町長は、俺の銅像を建てると言っていたが、それはさすがに辞退した。
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実は、今はネネ親子と同居している。本店の三階の住居だ。
リリさんは、猫屋を出るのを渋っていたが、俺とネネとの説得で、利便性がいいからと、何とか納得して貰えた。
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商品も、実家の町の工場での大量生産が実現して、値段が安くなり各家庭に広がっていた。
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「マシュー、おはよう。朝ごはん出来てるよ」
ネネが部屋に来た。ネネも10歳になり、ずいぶんと大人らしくなっている。特に胸部が。
「ええもんは、ええ!異論は認めない!」
久々に理性が飛んだ。
「何よ、マシュー。変なの」
「いや、なんでもないよ。朝食を食べよう」
いそいそと、ダイニングに向かう。
湯気が立つテーブルを前に、幸せって、こう言うものなんだなぁ、としみじみと思う。
朝ごはんを食べながら、ネネが言う、
「マシュー、今日は何するの?」
「そうだな、各店舗の視察をした後、冒険者ギルドに行ってくる」
「冒険者ギルド?!なんで、そんな所に?」
「いやぁー、言ってなかったけど、俺、冒険者になりたいんだ」
「冒険者に?!そんなの危ないよ!」
「実は、2年前から考えていて、鍛錬もしてる」
「どうして!どうしてなの!」
「ネネ、落ち着きなさい。話を聞かせてくれる?」
リリさんが、言った。
「ほら、俺って固いだろ、攻撃も棒きれでゴブリンの頭を吹き飛ばすくらい強いんだ」
「固いのは、出会った時に見たから知ってる。攻撃は見たことがないよ」
「なんで、そんななの?」
「うーん、神様の行き過ぎた加護ってヤツかなぁ」
「信じられない!見てみるまで信じられないわ」
「じゃあ、俺の修練場で見せてあげるよ」
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今日は、ちょうど店もレストランも定休日だったから、三人して俺の修練場まで来た。
「じゃあ、防御力から」
「ネネ、そこの岩を俺にぶつけてみて」
「結構、重いわね。よーし、フンっ!」
ネネが重そうに、俺に岩を投げる。
ゴキン!ピシ、バラバラ。
岩は俺に当たって、バラバラに砕けた。
「あらー、固いのねぇ」
リリさんが、驚く。
「まだよ、次は攻撃力を見せてよ!」
俺は、持って来た『銅の剣』で、そばにあった岩を切る。
パカッ。
岩は綺麗に真っ二つになった。
「あらー、すごいわねぇ」
リリさんが、のんきに言う。
「ぐぬぬ、認めない!冒険者なんて認めない!」
ネネがわめきちらす。
「まあ、まあ、ネネ。こんなに強いんだから大丈夫よ」
「マシューくんが決めたことだから、認めてあげなさい」
「えーん、お母さん」
ネネがリリさんに泣きつく。
「男の子が、自分で決めたことだから、応援してあげましょ」
「うん、分かった」
やっと、ネネに理解して貰った。明日は、冒険者ギルドに行く。




