サイズチェンジプリーズ!ちまぷによ永遠なれ!
◇
「……フィッシャー?」
突如として出現した騎士風イケメンですが、この青い髪、服装、もしかしなくても、あの、ちまぷに騎士、ですか?
「はい、殿下。僕はウィルキンゲトリスクです」
世の乙女が見たら万人が頬を染めそうな笑顔を見せています。とろけそう、そんな表現がぴったりです。けど、え、え? あのちまぷに? 手の平サイズだったのに、どうしてこんなに急に大きくなったんですか? しかも、え、なに、さっきまで微笑んでいたのに、急に険しい顔に……、
「殿下、血が出ています。なんておいたわしい……!」
ちまぷにでは決してあり得ない――けれど綺麗な形の指が伸びてきました。咄嗟のことに反応できないでいると、ぬるっと、そしてピリっとした痛みが一瞬走ります。……あぁ、そこ、怪我をしていたんですか? さっき瓦礫が当たりましたし、実際相当痛かったですしね。割と身体は丈夫だから平気ですけど、……血が出てたんですね。拭いてくれたんですか? ありがとうございます。でもあなたの指に血が、…………って、げ、今、ペロって舐めましたっ?!
「まだ、どこか痛む場所はありますか?」
「……え?」
……あれ? 痛くないです。
頭も、お腹も、身体中至る所、全く痛くありません。
「もしかして、治療を、してくれたんですか?」
「はい、当然です」
当然です、って……、
「……あ、りがとう、ございます」
そ、そんなことまでできるんですか?
ちまぷにだったのに、一気にこんなに成長するし、青い羽根で盗賊のリーダーを成敗するし、白馬さんを進化させることもできるんて……フィッシャー君、きみ、何者ですか?
「お礼なんて……。殿下が傷つき痛みを抱えているのなら取り除くのは当然ですから」
頬を染めてハニかんだ笑みを見せるその姿にはちまぷにの面影が残っていますが、残っているがゆえに顔が引きつりそうになります。だって、ふと思い出したんです。頬にへばりつくちまぷにだとか、髪の毛にじゃれつくちまぷにだとか、痛みさえも幸せだと言ったちまぷにだとか……。あれが、……あれが、この……イケメン騎士だなんて……! あれがこれだとすると、……ちょっとどころからかなり気持ち悪いですっ!
で、ですが、それはそれ。今はそんなことは重要ではありません。全く、どうでもいいことです! 治療ができるというなら、
「では彼女たちも治してください」
立ち上がってはいますが怪我を負っているお嬢さんや、巻き込まれた人たちを治して下さい!
「それはお断りしま――」
「……」
はい? 断る? しかも即答?
今あなた、一瞬たりとも考えずに答えましたね? どうして? どうしてそこで断るんです? 怪我している人の前で即答ってあなた鬼ですかっ? つい思わず頬を摘まんでしまったじゃありませんか!
「殿下から僕に触れてくれるなんて……嬉しいです」
思い切り摘まんでいるのに、平然と――いえ、まるで夢見心地の乙女のような顔をしないでくださいキモチワルイ! だいたいほっぺも固いです! あの、あの柔らかくて愛らしいほっぺはいずこっ? 小さい頃はあんなに可愛かったのに大きくなったらこんなっ、こんなに固くなるなんて詐欺です! 可愛さなんて微塵もないじゃないですかっ!
わたしより大きくてイケメンのエムな鬼には容赦しませんからっ、オッケーするまでグリュっと摘まんでやりますから!
「断るということは、できなくはないということですね?」
「えぇ、まぁ、できなくはありませんが、……ふふふ」
「……」
キモッ、なんで摘ままれてそんなに嬉しそうなんですかっ?!
キモッ、キモッ! いやー! キモッ!
思わず放しちゃったじゃないですかっ! ――って、ちょ、きみっ、摘まんでた頬触りながら、そんなうっとりとした表情止めてくださいよっ!
「それなら、お願いします」
顔を引きつらせないように引き締めながら再度お願いしてみましたけど、
「嫌です」
またも即答! にっこり笑って拒絶! 嫌ですってそんなはっきりきっぱり断らなくてもいいじゃありませんかっ! いったいなぜ、どうしてですかっ?
「僕は殿下を傷付けた痴れ者を成敗したくてたまりません。あれですよね? 殿下に怪我を負わせたのは?」
フィッシャー君が視線を向けた先にいたのは、放心状態の男装の麗人こと、――確かお名前はメイシャさんです。……彼女――いや、彼をどうしたいと……? せ、成敗?
「今の状態でこの人数を治していては、この姿が保てなくなってしまいます。せっかくこの姿で殿下の御前にいられるのですから、是非とも僕自身の手であれをぶち殺したいのです。見ていてください殿下、僕は見事に、完膚なきまでにあれを微塵切りにし、チリも残らぬほどの炎で焼き上げて差し上げますから。あぁ、もしくは、そうですね……、犬のエサにするというのはどうでしょう? その場合は生肉の方が喜ぶかもしれませんね」
「…………」
店内が静まり返りました。
わたしも絶句です。
ミンチ? 火あぶり? 犬のエサ?
こ、このイケメンはいったい何を言ってるんですかっ?! 怖いっ、怖いですよその発言っ! それ、人様にしていいことじゃありませんからっ!
「どちらを選ばれるにしろ殿下を傷付けた代償にはなりえませんが、家畜を殺すように殺されるというのは、人の身からすれば耐え難いことなのでしょう? 刑罰にありましたよね? 確か名前は……、家畜様式惨殺刑だったでしょうか? 他にもこれに似た刑罰がいくつかあったはずですが、……申し訳ありません、残念ながらそのあたりには疎くて……」
ぜ、全然残念じゃありませんっ!
むしろ家畜なんちゃら刑も忘れてくださいっ!
っていうか、そんな刑罰がある国がこの世に存在するんですかっ?! 怖っ、この世界怖っ! ――にしたってそれ、それ、本気で言ってますっ? このイケメン、本気でそんなことする気なんでしょうかっ? 笑顔で? ……ゾワッゾワッ! だとしたら怖いなんてもんじゃありませんっ、狂気です、狂ってますっ。フィッシャー君って実は人類の敵だったんでしょうかっ?!
「お、待ちくださいっ!」
ほ、ほら、お嬢さんも恐怖を感じたようですよっ?
「お待ちください、殿下!」
――って、ぇぇぇえっ? わたしっ?
「確かにメイシャ様が大変失礼なことを致しました。殿下に怪我を負わせてしまったのは大罪です。簡単に償えるものではありません。けれどそれは知らぬがゆえの愚行にございます。無知であったことが免罪に値しないことは重々承知ではございますが、どうか、どうか広いお心でお許しいただくわけにはいきませんでしょうか?」
しかも痛むこと間違いなしの身体で膝をつき、額を地べたに擦り付けて土下座まで!
「殿下、どうか、どうかご容赦くださいませ!」
――で、でも、なんでそこで、わたしに向かって土下座なんですかっ? 土下座する相手はわたしじゃないでしょうっ?
「で、殿下様! お願ぇいたしますっ! メイシャ様をお許しくだせぇ! お助けくだせぇ!」
な、なんでっ? なんでわたしに……?
軽く怪我をしているおじさんが、またもわたしに向かって土下座するなんて!
さらに、
「メイシャ様も悪気があったわけではないんですよっ! ただちょっと乱暴なだけなんですっ!」
居酒屋のおばちゃんも土下座。
「俺たちも知らなかったんです。あなた様が殿下だったなんて! ですから! メイシャ様もきっと反省してます! ですからどうか! 殿下!」
土下座。
「殿下っ!」
土下座。
「お許しください!」
土下座。
あいつもこいつもあの子もこの子もみーんな、土下座。
土下座。
土下座。
土下座、
――って、っだぁあああああ! わたしは暴れん坊将軍かっ?! 水戸黄門かっ?! 人斬りかっ?! 暴君ネオかっ?!
よく分からない上にものすごーく不愉快なんですが! 理不尽なんですがっ! これではまるでわたしがすっごい悪者じゃないですかっ? なんでですかっ? わたしが何をしたとおっしゃいますかっ?
わたしはただ、みなさんを治療してってフィッシャー君に頼んだだけですよ? メイシャさんを殺したいとか言ってるのはフィッシャー君なんですよ? わたしじゃないんですよ? みなさんパニくってますかっ?
しかも居酒屋のお客さん全員がわたしに土下座って。どんだけメイシャさん人気なんですか! ちょっと乱暴なだけって、これ絶対みんなメイシャさんとお知り合いでしょ? それにこの感じだと確実に常習犯でしょ彼女――いや、彼と呼ぶべき?
――あぁもう、なにこの人ややこしいっ!
「メイシャさまぁ! 殿下ぁ! お願いですぅ! 殺さないで! 殺さないでぇ!」
「お頼もうしますぅ!」
――ひぅわっ?! いやっ、ちょっ、なにっ? 待ってくださいよ泣かないでくださいよ別に殺したりしませんから!
……もう、なんですかこれ。この居酒屋の惨劇を作り出したのがそもそもわたしみたいな雰囲気マックスじゃないですかっ。
………………、ぁ。
そ、そういえば、確かに元凶はわたし、かもです。なにしろわたしを捕まえようとして天馬で乗り込んできたんですから。いや、でも、わたしが元凶かもしれませんけど、でも、登場方法を誤まってこんな事態になったのは明らかに彼女――彼――いや、彼女――えぇぇい、このメイシャさんですよっ!
「……フィッシャー」
「はい?」
「彼を傷つけてはいけません。ですから、彼らの怪我の治療をしてください」
「……」
やめて。なにその不満そうな顔は?
空気読みなさいよあーた。だいたいわたしが許可を出すわけないでしょう? 成敗するなら自分でします。他人の手を汚させたりはしません。……いえ、というかこれだけの土下座ウェーブを見せられてメイシャさんに何かしたら完全にわたしが悪人決定です。
「フィッシャー、……頼む」
お願いしますよフィッシャー君。
ほら、わたしのぽっこりお腹もストレスでぺっちゃんこじゃありませんか。これできっと妊婦説は消えちゃうでしょうし、わたし的には結果オーライです。怪我人からしたら全く不幸な出来事ですけど、なんかみなさん気にしてないみたいですしね。……どんだけ常習犯なんでしょうか、このお嬢さん。ダメですよこんな交通ルールを守らない人に天馬を与えては。
「……殿下がそうおっしゃるなら、まぁ、仕方がないですね」
溜息ですか、渋々ですか、そうですか……。
あなただけはメイシャさんじゃなくてわたしの味方なんですね……。ありがとうございます。それはそれで嬉しいです。感謝してます。
……はぁぁぁぁぁ、どっと疲れました。お腹まですいてきちゃいましたよ。さっきあれだけ食べたのに。まぁ、お腹いっぱいってわけではありませんでしたからね……、いや、でもだからってまた食事というわけにはいきませんよね。懐寂しい貧乏旅ですし、何よりまた妊婦扱いされたら嫌ですし……。
とりあえず、このままじゃ場の空気を読まずにお腹の虫が鳴るかもしれませんので、その前に事態を治めてください。ね? フィッシャー君。
「……それでは、殿下……、実は、一つ、お願いがあるのですが……」
……えー、まさかの交換条件ですか? あー、もう、なんでそんなにモジモジするんです。その姿でモジモジされても可愛さは皆無だって気付いてないんですか? まるで好きな子を前にした乙女みたいですよあなた。
「なんですか?」
言うならさっさと言ってください。そしてこの場からどさくさに紛れて去りたいのですが。
「殿下のそのお願いを叶えますから、僕のお願いをきいてくれませんか?」
「……内容によりますが、」
怪我の治療をしてくれるならある程度のことはオッケーです。――って、言ったそばからフィッシャー君は見るからに嬉々としてあっという間に――店内に青い羽根が舞って、みんなをケロッとした姿に変えてしまいました。なんという早業。青い羽すごい。本当に一瞬でみなさんの怪我が治りました。土下座していた人たちが一瞬の出来事に呆気にとられています。
「それで、お願いというのは?」
そんな姿にちょっと見直していたので、わたしは軽く問いかけました。
はい、それが間違っていました。問いかけた途端に視界が塞がれたかと思うと、フィッシャー君の腕の中、そして、
「――僕、ずっと殿下を抱きしめたかったんです」
は?
はうぁっ?!
「あぁ、僕の殿下、…………いい匂い、いい匂いです」
わたしは抱えあげられていました。背中とお尻にフィッシャー君の腕を感じ、首筋にフィッシャー君の吐息が……く、クンクンしないでっ! スーハーもやめてっ!
「はぁぁぁ……、殿下は、中も温かくて心地良いですが、この汗ばんで香る肌に触れるのもまた最高に――、イデっ! 何をなさるんで――イッ、痛いですけど――ッタ!」
グーで横殴りにしてやりました。二度ぶってやりました。それでも離してくれないので膝蹴りを食らわせてやりました。
――ったく、育ちすぎた男はほぼロクなものじゃありません。誤解を招きそうな発言のせいでほら、周りを見てみなさい。頬がほんのり染まった方多数じゃありませんか! 公開羞恥プレイはもうたくさんですっ!
「……殿下ぁ、痛いです」
知るか。と見下してやります。
ハの字眉してんじゃないですよ、全っ然、可愛くないですから!
「――ん、でも、今のも殿下の愛、ですよね?」
「……は?」
「人は時に痛みを与えることで相手を支配し、服従させ、愛をも示すことがあるのでしょう? 僕は既に殿下のものですから、当然支配されていますし、服従もしています。ということは、殿下は僕を愛してくださっているのでしょう? 感動です」
蹴られた腹部を、まるでそこに新しい命が宿ったかのように愛おしそうに撫でる姿は、…………うぇ、キモチワルイにつきます。この人、マゾです。勘違いマゾです。イケメンなのに中身空っぽのマゾです! ち、近寄っちゃいけない類の人種ですっ!
「ぁ、そうです、お洋服、着替えましょうか? 僕、すぐに殿下に似合う流行りの衣装を用意しますね。何色が好きですか? 殿下ならどんな色でも似合うと思いますけど、僕はピンクが似合うと思います。可愛らしい服をたくさんこしらえましょう。ぁ、とりあえず今はどんな服に着替えますか? ……ピンク、やっぱりピンク色にしましょう」
突然の切り替えに戸惑っていると、フィッシャー君がどこからともなく大量の服を取り出し、わたしに一つ一つ当てていきます。その表情は嬉々としています。
その無邪気なまでの顔に制止するタイミングを逃し、あれよあれよとフィッシャー君は服を選別。――って、ギャッ! ぃ、いつの間にか着替えてるんですけどっ?
……って、ぇ、は? な、なにこの服やたら王子っぽい――っていうか、流行どころかいつの時代だよってツッコミみが必要なほど大昔のかぼちゃパンツではないですかっ! なんでどーしてピンクと白ボーダーのカボチャパンツッ?!
「あぁ、やっぱりピンクですね。ピンクがよく似合いますね」
似合うわけないじゃないですかっ!
って、あぁぁぁ! 頬を染めて喜ぶフィッシャー君がぶっちゃけマジでキモいんですけど!
も、やばい、も、これ、……!
拳をふるふると震わせ、再び抱きついて頬ずりを始めたフィッシャー君に我慢が出来なくなりましたよわたしはっ!
「僕の腕の中に収まるこの大きさ、素敵で――ぐはっ?!」
「――いい加減に離れろ!」
視界を遮る壁のごときフィッシャーくんの腹に一発お見舞いし、腕が離れて隙間ができると、そこからすかさず右アッパーを繰り出しました。ふふっ、手加減ナッシング! 繕われていた血管がぷっつんきたようですっ!
素敵? はんっ! どこがですかっ?! こっちは男らしさを保つために毎日のように牛乳を飲み、ジャンプし、兄上のように大きくなれますようにと祈りを捧げているというのにっ!
だいたいちまぷにならいざ知らず、デカキモに「僕の殿下ぁ」なんて言われたくないですぅ! お前の方こそミスサイズだコンチクショウめっ! ちまぷにに戻れ! 永遠にちまぷにであれ!
「痛いです。でも、この痛みは殿下の愛。やはり殿下は僕の殿下です」
ぅぅぅうっとりするなぁぁぁあっ!
こんの変態! ど変態! ドエム! のっぽ! イケメン! 空っぽ! キモメン! いね! 去れ! とっとと消えろ! 消えてしまえっ!
「……ふふ、怒った殿下も可愛らしいです」
こっちは剣を抜いているというのにその表情ー! その余裕、ムカつきますっ! お前の目玉をくり抜いて鳥の餌にしてやります! カラスに突かれるがいいですっ!
「――落ち着いてください殿下っ!」
止めないでお嬢さん! その手を放して! こいつぶった斬ってやりますっ!
あぁもうっ! なにその嬉しそうな顔は。このドエムっ! ドマゾ!
ふふ、ふふふ、ふふふふふっ! いいでしょう、それならその服を斬り刻んでやります。微塵斬りにして心まで裸にしてやりますから覚悟しなさいっ! 衆人観衆の前で心身をさらけ出して墓穴で震えるがいいです!
「――殿下! ちょっと、目が、目が据わってますっ!」
このとき、わたしは完全に斬る気でいました。ここまでに色々ありすぎて、心が疲れきっていたもんですから、気持ちがハイになってたんです。タガが外れるってこーゆうことなんでしょうね。
お嬢さんに背後から羽交い締めにされていなかったら、確実にやっていました。
けれど、そんなこんなで揉めているうちに、
――ポンっと。
あっけないほど簡単にデカキモムカつく騎士は消え去りました。
そして、
「あー、残念でしゅ、時間ぎれでしゅ」
ウ○トラマンかとツッコミたくなりましたけど、そこをぐっと堪えました。
なぜって、ちまぷにが可愛かったからです。
「殿下、僕、楽しかったでしゅ」
わたしにえへへっと微笑む姿に癒しを感じたからです。
やっぱりわたしはこっちがいいです。ついさっきまでの怒りは霧散して、そっかそっかと頭を撫でたくなったほどです。
「――さて、よいでしゅか、下僕共よ。僕は眠りにつきましゅが、これ以上、殿下を傷付けてはなりましぇん。殿下のおやしゃしい心に感しゃしゅるがよいでしゅ!」
周りの人たちに偉そうにそう言い残して、わたしには「おやしゅみなしゃーい」と笑顔で手を振り告げてパチンとシャボン玉のように消え去ってしまいました。
あっという間でした。
……もしかしてわたし、遊ばれてたんでしょうか?
「……なんだったんでしょうか、彼は」
ぽつりとこぼしたわたしの呟きに、すぐ近くで溜息が聞こえてきました。
「ですから、守護騎士です」
「…………守護騎士」
ってなんですか?
……ふむ、これはちょっと本格的に事情聴取しなくてはならないようです。
……ですから、お嬢さん。
そろそろわたしのことを離してくださいませんか? これ、たぶん傍目から見たらあなたがわたしに背後からハグの図だと思うんです。
◇




