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こねこの異世界冒険記  作者: ポンデリング
第1章「こねこ、異世界で居場所を見つける」

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11/25

第11話「はじめてのレベルアップ」

【異世界生活3日目】


翌朝。

月のひげ亭の窓から、やわらかな朝の光が差し込んでいた。

「……朝にゃ」

ルゥはベッドから起き上がる。

昨日は、初めて魔物と向き合った。

ツノウサギの突進をかわして、畑から追い払うことができた。

「昨日は、ちょっと怖かったにゃ……」

でも――

「ちゃんと頑張ったにゃ!」

ルゥは小さな胸を張った。

そのときだった。

なんだか、いつもより体が軽い。

「……あれ?」

ルゥは自分の前足を見つめた。

「なんだか、変な感じにゃ」

一階へ降りると、バルドが朝食を用意していた。

「おう! おはよう!」

「おはようにゃ!」

温かな朝食を食べ終えると、ルゥは冒険者証を取り出した。

昨日までと変わらない冒険者証。

――のはずだった。

「……にゃ?」

冒険者証が、ほんのりと光り始める。

「なんにゃ!?」

カードに表示された数字が、ゆっくりと変わっていく。

レベル:1

その数字が――

レベル:2


に変わった。

「…………」

ルゥは目を丸くする。

そして――

「レベルが上がったにゃー!!」

月のひげ亭に、ルゥの嬉しそうな声が響いた。

「レベルが上がったのか?」

バルドが驚いた顔をする。

「そうにゃ! 2になったにゃ!」

「ははは! やったじゃねえか!」

ルゥは冒険者証を何度も見直す。

昨日までレベル1だった。

それが今は――

レベル2。

たったひとつ数字が増えただけ。

でも、ルゥにとっては大きな変化だった。

「これって、強くなったってことにゃ?」

「ああ」

バルドが頷く。

「冒険して、経験を積んだ証だ」

「経験……」

ルゥは昨日までの冒険を思い出す。

薬草を集めた。

荷物を届けた。

なくしものを見つけた。

そして昨日――

初めて魔物と向き合った。

「全部、少しずつ頑張ったからにゃ……?」

「ああ。小さな経験でも、積み重なれば力になる」

その言葉を聞いて、

ルゥの目が輝いた。

冒険者ギルドへ向かうと、

ミーナが受付で迎えてくれた。

「おはようございます、ルゥくん」

「ミーナさん! 見てほしいにゃ!」

ルゥが冒険者証を差し出す。

ミーナはカードを見ると――

「あら!」

嬉しそうに微笑んだ。

「ルゥくん、レベル2になったんですね!」

「そうにゃ!」

「おめでとうございます」

「強くなったにゃ?」

「ええ。少しずつですが、ちゃんと成長していますよ」

ミーナがカードを確認する。

レベルアップによって、

ルゥの能力も少しだけ上がっていた。


HP:12/12

攻撃力:2


その他の能力は変わらない。

「わぁ……!」

ルゥは目を輝かせる。

昨日までより、

ほんの少しだけ強くなった。

それだけなのに――

自分の力が増えたことが、

とても嬉しかった。

「もっと強くなったら、もっといろんな場所へ行けるにゃ?」

「もちろんです」

ミーナは優しく答える。

「でも、レベルが上がったからといって、無理は禁物ですよ」

「分かったにゃ!」

ルゥは元気よく頷いた。

ギルドの掲示板を見る。

昨日までと同じように、

たくさんの依頼書が並んでいる。

薬草採取。

荷物運び。

街のお手伝い。

そして――

今までより少し難しそうな依頼も見えている。

ルゥは掲示板を見上げた。

「レベル2になったから……」

小さな前足をぎゅっと握る。

「次は、どんな冒険が待ってるにゃ?」

まだFランク。

まだまだ知らないことばかり。

それでも――

昨日より、ほんの少し強くなった。

ルゥは、初めて自分の成長を実感していた。


「もっと冒険するにゃ!」

ルゥは新しい依頼を探し始めた。

小さなこねこの冒険は――

また、新しい一日へ進んでいく。


――第11話・おわり。

次回予告

ついにレベルアップしたルゥ。

少し成長したルゥが、次に向かう場所は――?

次回、第12話「北の森の小さな光」

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