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異世界転移というけれど…  作者: 橘吟香
第一章
38/44

2-13

 立ち上がったフラグをへし切……じゃなかった、へし折りたくて、神父さんに詳しく話を聞いてみると……

「つまり……ずっと前から女の子が生まれにくくなっている、と……」

「私達”人”に限らず、どの種族も生まれた子供5~6人に対して女児は1人の割合ですね」

(プラス)病気や災害で子供の死亡率も上がり……」

「成人できる子供は3人~4人、そのうち女性は1人ほどでしょうか」

 結果、今では男女の比率が7対3。

 それでさっきから男性の姿しか見なかったのか。

 あと、7対3って人口維持的に結構ギリギリなのでは?

「子供が産める女の人はすっごい貴重だから……」

「拉致や監禁などの危険が常につきまとっていて、日中でも女性の一人歩きは本当に危ないんですよ」

「か~ら~の~……一妻多夫制度……」

「夫は常に妻の傍に居なければなりません。妻を危険から守り、妻を養い、妻と共に子を育てる――しかし、これを1人で担うのは物理的にも経済的にも不可能です。そのため、最低でも3人の夫が協力して妻が安心して生活できる環境を整え、養い、()()()()()()()()()()妻の子を育てる義務があるのです」

「――…()()3人ってことは、夫の上限はあるんですか?」

「ありません」

 ないんかーーーい。

 キリっとした顔で言い切るなよ聖職者。

「護衛に関しては言わずもがな、です。夫が少人数の場合、どうしても手薄になることがあり、その分危険度も増します。夫に代わって妻――この場合対象者ですね――をあらゆる危険から守ります」

 ……ヤバい。

 神父さんの言っていることが何気に理解できる自分が怖い。

「―――あ―のぉ―…『夫』と『護衛』の()()は分かりました。が、何故(なにゆえ)そこで『奴隷』が?」

「奴隷は何かあった時の妻の『盾』ですよ?」

 何かあった時の「何か」ってナニよ?

 怖すぎて逆に訊けないわ。

 ……頼む、神父よ。

 お前、何訊いてんだ?的な視線はマジやめてくれ。

「以上の理由から夫、護衛、又は奴隷が必要なわけです。――…ご理解いただけましたか?」

 いただけませーーーん。

 百歩譲って理解はしても、全然納得はしていませーーーん。

 自分の性格上、夫1人でも無理でこの年まで独身を貫いたのに、この期に及んで複数とか、どんな罰ゲームですか?

「あーーー…ハイ……」

 とりあえず、適当な返事をしておく。

 そうかー。

 竜賢さんが言ってた「人口が減る一方……」ってこのことだったのかー。

 しかし、ここに来てまさかのリアル逆ハーレム設定。

 あれはあくまで(ファンタジー)だから楽しいのであって、現実(リアル)だとめちゃくちゃ無理ゲーすぎるんですが。

 なんというか、もう……

「デカルチャー……」




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