2-12
そう思って、礼拝所を後にしようとした時。
神父さんが怪訝な顔で質問をしてきた。
「それは構わないのですが……もしかして、お一人ですか?夫は?」
「?お一人です。おっと?……え?夫?い、ま、せん、けど……?」
ほわい?
何故そこで『夫』という単語が出てくるの?
「いえ、成人しておられるのであれば、夫の一人や二人居てもおかしくないと思いまして」
「――…は?」
夫の一人や二人?
私の戸惑いをよそに、ものすごく心配そうに神父さんは続ける。
「これから先、貴女のような大変魅力的な女性が連れもなく一人で出歩くのは非常に危険です。なので、夫か、夫が居ないのであれば早急に護衛、もしくは供に奴隷を購入する事をお勧め……」
「ちょ!ちょ!ちょ!ちょっと待ってくださいっ!」
「どうかなさいましたか?」
どうもこうも……いろいろ突っ込みたいことが……
「えーと……イロイロ、勉強不足で、本当に、大変申し訳ないんですが……女性の一人歩きが危ないのは、理解できます。護衛も……まぁ、解ります。――…夫?」
何故に夫?
しかもさらりと奴隷とか言わなかった?
聖職者が?
「……おじいさまから何も伺っていらっしゃらないのですか?」
「何をですか?」
――なんか、すっごく、イヤな予感がするんですけど。
「成人した女性は生涯で、最低でも夫を三人は持たないといけない決まりになっているのですが」
はい!フラグが立ちました―――!




